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山のコト Experiences

初めてイベント出店してきた話

初めてイベント出店してきた話

山歩きJPとして、初めてイベントに出展した。初めての体験の時に自分が感じたことにはものすごく価値があると思う派なので、今日のこともちゃんと残したい、と思い筆を取りました。

01 | いただいた機会

「山歩きJP」というYouTubeチャンネルをジュンと2人で始めて、丸2年半。常に自分たちがいいと思えるものだけを作りたく、サムネのデザイン、動画の雰囲気、イラストの丁寧さなど、何度も何度も2人で話し合いを重ねながらここまで過ごしてきた。私たちは目的のすり合わせや目線合わせを、下手な本業より日々しっかりとやっている。「もっと多くの人に見てもらえるには、多くの人が見やすいと思うような構成がいいのではないか?」など、いわゆる登録者が多いYouTuberさんの真似をした方がいいんじゃないかと悩んだ時期もあった。が、誰にでも作れるものを作るなら私たちがやる意味がないし、常に自分たちの感性に適うものだけをアウトプットしていけば、それがブランディングとなり、ファンが「山歩きJPらしい」と思ってくれる何かが出来上がるのではないか。と考えることにした。

そうして一歩一歩、私たちらしさの表現を続けてきた道中、今日ギアループマーケットに出展をさせていただくことになった。

ギアループマーケットは、秋の代々木公園で行われる、アウトドアギアに特化したフリマのイベント。アウトドア業界の方が発足したイベントなので、業界に働く方々が横のつながりでお声がかかる。登山歴が30年を超えても初心者ズラしている私など本来関わることができないコアな世界だが、ジュンの本業のつながりにおんぶに抱っこで参加させてもらうことになった。すごいありがたいんだが、どのくらいありがたいことなのか、その奥行きを想像しない方がかしこまらずに参加できそうなので、あんまり深く考えないで今日も「ジュンちゃんありがと〜ん♪」のテンションで参加してきた。

02 | 準備しなければ

とはいえ、私たちはグッズ出す出す詐欺常習犯のため、今手元で売れるグッズなどない。ギアループ出展が決まったのが9月中旬だったため、1ヶ月の急ピッチでせめて出店できるレベルのグッズを揃えることが急務だった。

たくさんMTGを重ね、今回のギアループで販売することにしたのはステッカーと似顔絵(あとフリマなので古着たち)。2025年のカレンダーを持って行きたかったけど、何しろ急すぎて準備が間に合わずここは断念した。

でもジュンが急ピッチでショップカードを仕上げてくれた。超超かわいい。大満足。

そのまま並べておくのも味気ないので、ちょっとした手書きメッセージ要素でステッカーはセット売りもすることにした。厳選したちょい渋カラーの画用紙を切って、白のポスカでイラストとメッセージを書く。仕事を21時に上がった後、お風呂上がりに一枚一枚丁寧にラッピングする。途中で完全に耳が空いていることに気がついて、令和ロマンのラジオを流した。これが視聴者さん一人一人にわたることを想像しながら、教員時代を思い出していた。ものすごく生産性の悪い作業なんだけど、クラスの子に向けてこうやってちまちま作業するのがけっこう好きだったんだよな。それで業務時間が肥大化していたので、管理職から見たら最悪だっただろうな。こういうことばっかやってるから、教員の仕事なんて趣味みたいなもんだみたいになるんだよな。

みたいなことを考えながら、仕事終わりの時間2日分で終わった。頼んだものたち、作ったものたちを並べると、ちまちましていてなんとも可愛い。大きめのグッズ(サコッシュとかアパレル系とか)がない感じ、イベント初心者って感じがして超いいね。早く手ぬぐい作りたいね。今年作れなかったのは私の怠惰のせいなんだけどね。

イベント出店に向けて何が必要なのか、わかるようでわからないのだけど、わからないながらに想像しながら準備した。当日はジュンが椅子を持ってきてくれたり、キャンバスや値札シールを買ってきてくれるなど、ジュンの頭の中にあるイベントの様子に必要なものの用意をしてくれるようだ。なんせ初出店のため、ここのイメージの絵の共有ができない。私は私で、私の中にあるイベントの様子を完成させるためのものを準備した。似顔絵を描く分厚めのコースターと、その看板(前日にクソ雑に作った)、いろんな種類のペン、日焼け止め、サングラス、忘れてはいけないグッズたち、お釣り用の小銭、それを入れるカンカン。全くジャンル分けやリスト化がされていないため、朝からの流れを想像して何回も持ち物を確認するという、鬼の非効率準備だった。

特にお釣りに関してはどのくらい必要になるのかもよくわからないからとりあえずたくさん用意しようと、家にあるブタちゃんの500円玉貯金を全部お札に変えて、絶対にそんなには必要ない量の500円玉をゲットするなどした。お札も必要だからと近所のファミマを2軒はしごし、1万円札を崩した。ジュンは1万円札を崩すためのカルパスをセルフレジで会計したらしく、ただカルパスを買いたかった人になっていて面白かった。

03 | はじまる

当日は早起きして、原宿駅へ。原宿に来るの久しぶりだな。

ジュンと合流して、代々木公園へ向かう。どうやら天気は晴れのようだったが、思いっきり秋晴れというよりは雲が多めだったので、「こんなに晴れてるのに山に行けないの悔しい病」が発動せずに済んだからよかった。

今日私たちは、下北沢にある老舗アウトドアショップ「ボーズマン」さんの一角をお借りする。ボーズマンへは行ったことはあるが、私は面識がない。加えて前述した通りギアループマーケットは「アウトドア好きが横のつながりで集まるイベント」なので、アウトドア業界の横の糸も縦の糸も絡んでいない私には超アウェイの世界。まず出店させていただくボーズマンの店長さんに今日のご挨拶をし、流れでジュンが横のつながりの方々に挨拶周りをしたが、私は特に気の利いたことを言うでもなくただニコニコしながらジュンの横に生えていた。

ありがたいことにYouTubeを見て私の顔を知っている方もいらっしゃって、「よく見てますよ」など言ってもらえるのだが、私からは初対面なので「いつもお世話になってます」などちゃんとしているようでよく聞くと意味のない挨拶をした。ただジュンが話しているところを見ていて、全員性格が良さそうだということは理解した。サカイヤスポーツの高橋さんをはじめ、今までジュンから話を聞いていた方達に会えて、話していた人物像とお顔が一致して嬉しかった。

ジュンのつながりで自己紹介をするので、アウトドアの方々に「山歩きJP」としてではなく「サロモンの内藤さん」としてご挨拶するため、私は「サロモンの内藤さんにくっついてきたおんなじような見た目のやつ」という立ち位置になり、アウトドアのおじさまたちには「内藤兄弟」という強そうなあだ名で紹介されていった。私が内藤2Pとして紹介されていくことをジュンは少し気にしてくれていたが、私は2Pの割には自我がしっかりあるし、紛れもなくジュンのつながりでいただけた機会なので、全然問題なかった。

ボーズマンの店長さんもとってもいい方で、初のイベント出店で色々足りてない私たちにたくさんいろんなものを貸し出してくれた。けっこうちゃんとしたスペースをくれたおかげで、商品を置いたらちゃんと自分たちのコーナーが出来上がったので、とても嬉しかった。フリマに持ってきた服に値段をつけたり、お店やさんごっこみたいな楽しさがある。

1時間前に到着して準備をしたのだが、ここでもすごく手際が悪かった。筆箱の中身を落として拾い直してまた落として拾い直したり、右側を整えた後に左側を整えて右側がはみ出してまた整えたり、前から見てわかりづらかったから後ろから見てもっとわかりづらくてまた前に戻ったりした。とにかく同じ無駄な動作を何度も繰り返し、高校時代バレー部で練習をサボるために単純な仕事をすごく時間をかけてやっていた時のことを思い出した。

特に、一生懸命用意した小銭だが、イベントの時はお金は肌身離さず身につけておくほうがいいということを教わって、カンカンの中の私の小銭は日の目を浴びずないことになった。これも一つ大きな学びだ。

ゆるい感じだったし、区画が広い訳ではないので、看板は持ってこなくてむしろよかった。

開始1時間は転売ヤーの人がたくさん来るらしいということを教えてもらった。「転売ヤーに気をつけなね」と言ってもらえたけど、正直フリマの方に関しては転売ヤーでもなんでも売れれば嬉しいなと普通に思った。

スタートはぬるっと始まる訳ではなく、運営の方が10からカウントダウンをしていたので、文化祭みがあってとても楽しかった。

そしてこれから、ギアループマーケットがはじまる。続く。

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