スマートフォンは、カメラ、地図確認などの機能を登山中に使用することができ、多くの方が持ち歩いている登山装備の1つに数えられます。だからスマートフォンもできるだけコンパクトに、そして軽量なものを持ち歩くことで、毎度の登山において装備の軽量化を行うことができます。
僕は普段はiPhoneを使用していて、毎回約200gの重量が装備に加わっている訳ですが、これをもっと軽量化できたらと考えて手に入れたのが今回紹介する「JellyStar」です。このスマートフォンはSIMFREEで、僕は追加で月額300円を支払ってデータSIMを契約し、登山用スマートフォン、ランニング用スマートフォンとして対応しています。
この方法が装備の軽量化におすすめなので皆さんに紹介したいと思います。まずはじめに「JellyStar」を取り入れたことでどれだけ軽量化を行うことができるのか、日本で多くのシェアを獲得しているスマートフォンを例にとって紹介をした後に、軽量スマホ「JellyStar」の機能とスペックを紹介し、皆さんがよく使用していると思われる登山用アプリとしてYAMAP、ジオグラフィカ、コンパス、カメラ機能について紹介します。
JellyStarを取り入れると何g軽量化できるの?
JellyStarは世界最小のAndroidスマートフォンで、コンパクトなスマートフォンによくありがちなメモリが少ないことでアプリが全然使えないということはなく、通常のスマートフォン同様使用ストレスがない特徴を備えています。重量はバッテリーを含んで116gです。
その上で他の日本で主要なスマートフォンを抜粋してみました。
- iPhone16:170g
- iPhone16Pro:199g
- サムスンGalaxyS24:167g
- Xiaomi13TPro:200g
- GooglePixel9:198g
1位がApple(シェア59.17%・前年同月差-10.10%)
2位がSamsung(シェア7.22%・前年同月差+1.45%)
3位がXiaomi(シェア5.74%・前年同月差+3.69%)
4位がGoogle(シェア5.68%・前年同月差+2.30%)
一方、世界では日本と対照的にAndroidのシェアが非常に高く、71.70%と約7割を占めています。
サイズは
JellyStar:9.1×4.9×1.8cm
iPhone16Pro:14.9×7.1×0.8cm
で、厚みは約1cm、JellyStarの方が大きいです。実際に握ってみると、山で使用した時に落としづらいという点で非常に安心感があります。
このように考えると主要なスマートフォンで最も軽量なサムスンGalaxyS24の167gと比較して51gの軽量化。iPhone16の170gと比較して54gの軽量化が行えます。
50gの装備の軽量化と言われると、大したことがないように感じますが、自分自身が使ってみてこれだけ重量が減ることで、持った時に落下させづらいこと、またサコッシュなどに収納しておく際、コンパクトなので邪魔になりづらいということが最もメリットがあると感じています。
軽量スマホJellyStarの機能とスペック
JellyStarは小さくて軽量ながらも、優れたスペックを備えています。
メモリ容量は8GB UFS2.2を備えています。UFS2.2とは次世代のモバイル向けに構築されたフラッシュストレージで非常に早い転送速度を備えているのでスマートフォン上で様々なアプリを立ち上げてもストレスなく使用し続けることができます。
メモリ容量が大きいほど、処理速度が上がり、一度に多くのアプリを起動できるようになり、メモリ容量が不足すると、動作が不安定になり、動画やゲームアプリなどの快適な利用が難しくなるほか、動作が遅くなったり、フリーズやクラッシュしたりする可能性があります。このようなことから6GB以上のメモリが良いとされています。ちなみにiPhoneのメモリ容量は6GB前後が主流で、最新のiPhone16シリーズでは全機種で8GBのメモリが搭載されています。
ストレージは256GB備わっているので、写真をたくさん撮影してもすぐに容量不足になることはありません。
バッテリーは2000mAhで、大きなスマートフォンの容量3500mAhと比較すると少ないですが、画面が小さくバッテリーを多く使用しない印象があり、使い続けても特に気になりません。登山中に地図の確認、写真撮影、動画撮影を2〜30回使用してバッテリー残量が60%ぐらいだったので、僕が使っている買い替えたばかりのiPhoneと比較してもそんなに大きな差がない印象です。
ディスプレイサイズは3インチ、解像度は480×854ピクセルです。アプリは1画面上で横3列、縦4列並びます。一番下の横一列は画面をスライドしても固定されるアプリです。
通常のスマートフォンを使用していてJellyStarを使った瞬間はとても小さく見えづらいと感じるだろうなと思っていましたが、そこまでストレスなく使用することができます。画面が小さい分持ちながら親指で操作することができるので、片手しか必要なく、逆に使い勝手が良いように思います。
テキストを打ち込むのは間違えやすいので、音声入力を使用するようにしていますが、登山での使用と限定するのであれば、写真撮影、地図確認、コンパスぐらいなので何か入力するようなことはほとんどありません。
画面は非常に明るく、地図の確認も非常にしやすく解像度は申し分がありません。
カメラの性能も非常に良く
- リアカメラ:48MP
- フロントカメラ:8MP
の性能を備えています。MPとは、メガピクセルの略で、解像度を意味します。48MPは4800万画素となります。
動画撮影は2K、フルHD、HD、VGAから選ぶことができ、YouTubeで動画をアップする際の解像度としてハイビジョンやフルハイビジョンが一般的とされているので全く問題ないスペックだと考えています。
写真はRAWデータでの保存が可能以外に、セルフタイマーやZSD(ゼロシャッターラグと呼ばれるもので、リレーズタイムラグがないので決定的な瞬間を逃しづらい)、写真を撮影する時の音をなくすことができる機能、写真の比率の選択、ウォーターマーク(著作権情報や所有者情報を示すために埋め込まれるロゴやテキスト)、グリッド線のオンオフ機能、水準器など必要不可欠な機能がしっかりとついています。
価格はamazonで購入すると約3万3000円で購入することができます。
その他気になるポイントとしては
- NFCは対応しているけれどfeliCa機能では対応していない
- 認証は顔認証と指紋認証どちらもついている
- IRブラスターリモートコントロールが使える
1については人によっては使えないと感じる人もいるかもしれません。
2についてはグローブをした状態であれば顔認証が使え、ゴーグルやバラクラバをしているときは、人差し指を出せば指紋認証で開くことができるなど登山での使用にすごく便利だと感じることが多いです。
3については、日常遣いでテレビやエアコンのリモコンをJellyStar1つでまかなえ、自分用のリモコンのような使い方ができてとても便利です。
JellyStarを使って登山関連アプリを使ってみる
皆さんは登山ではどのようなアプリを使用されていますか?
僕は登山をしている最中において、登山道がついている山歩きではYAMAPで計画通りに歩けているか?水場や初めて行く場所の景色がどのような場所なのかということを確認するために使用しています。
また登山道がない山歩き、きのこ狩り、バックカントリースキーなどではジオグラフィカを使っています。時計で地図を確認するのには画面が小さいことから限界があると考えていて、主にスマートフォンを使って地図を読んでいます。
このような使い方をしている僕にとってJellyStarは小さい画面だけど使えるかというのをチェックしました。結論全く問題なく使うことができます。
地図の視認性においては、地図全体が画面に対して小さくなっています。表示エリアはほとんど変わりありません。なので目が悪い人は少しストレスを感じることがあるかもしれません。
地図を確認する時に覚えておくといいと思うのですが、ダブルタップで地図が大きくなることは誰しも知っていると思いますが、ダブルタップした後に指を画面から離さず、上にスライドすると地図は縮小し、下にスライドすると地図が拡大します。
これを覚えておくと片手で操作することが容易になるので便利です。
その後スキーで使用してみたところ、寒い場所におけるバッテリーの減りは顕著なので、寒い場所では使用を控えた方が良いです。
アプリ以外で使用していて良いと感じたのは、1つは右側にある赤いボタンです。この赤いボタンはショートカットボタンでクリック、ダブルクリック、または長押しの3種類で異なるアクションを設定することができます。
僕はクリックでカメラ起動、ダブルクリックでジオグラフィカ起動、長押しでLED照明が起動するようにしています。
もう1つが赤いボタンの上にある黒いボタンですが、これは電源のオンオフボタンです。スマートフォンをタッチしても、ショートボタンをクリックしても電源がオフの状態では何も起こりません。なので意図せず電源がオンになってバッテリーが消費されているといったようなことがほとんどなく、登山やトレイルランニングでは使い勝手に優れていると感じます。
また充電ポートはUSB-Cなので、充電速度が早いだけでなく、たくさんのケーブルを持ち歩く必要がないのも装備の軽量化につながって良いと思います。