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鹿岳 / 母と山に登ろう

鹿岳 / 母と山に登ろう

01 | お母さんとお気楽隊

私の登山のルーツは母である。
両親ともに山好きだったこともあり、小さい頃から登山は身近なコンテンツだった。私の家族旅行は、旅館に泊まってお買い物を楽しむ、などではなく、キャンプに行くとか山に登るとか、そういったアウトドアの行事だった。家族で山小屋に泊まったこともあるし、家族で遭難しかけたこともある。私はこの家族でなかったら、たとえジュンと出会っても登山のYouTubeを始めることはなかっただろう。

今年60歳になる母は、ものすごくパワフルな人だ。笑う時も、泣く時も、怒る時も楽しむ時も、感情の出力が常人の180%くらいといったところか。正義感が強く、リーダーシップも強い。小学校時代、遠足の班長にしたい人のところに並べと指示を受けたクラスメイトが、母の元に長蛇の列を作ったエピソードは有名だが、どうやら昔からそういう性分らしい。3人の子供たちが無事育ちきり、子育てが終わった50代の頃、母は持ち前のリーダーシップとインフルエンス力を生かしてご近所のママさんたちを集め「お気楽隊」という登山グループを結成した。もちろんリーダーは母だ。このお気楽隊については語ると長く、発足から8年、現在に至るまで様々な歴史を纏う組織なのだが、ここではその話は割愛する。母のお気楽隊のルーツに関する話は、母のブログのこちらの記事に載ってます。

お気楽隊の活動は山歩きJPより盛んだ。母は毎週末、お気楽隊の中の誰かしらのメンバーと山に行く。メンバーが全員休みなら、愛犬のひまわりと山に登る。雨だったら、雨でも楽しめる山を探して登る。山に登った記録は、すべて文章に起こしてブログで発信する。その名も「50代からのお気楽山登り」。母の活動にはインフルエンス力があり、同年代を中心に読者が多くいる。サイト内のランキングでview数が1位であることを何度も説明された。顔出ししているので、山を歩いていて声をかけられることもある。せっかくなら映像でも残せた方が良くない?ということで、最近YouTubeも始めた。
ブログをきっかけに、新たな繋がりもバンバン作ってくる。SNSで繋がった人と登山に行った、みたいな、親世代が戸惑いそうな現代のSNSの波を乗りこなし、良い部分を享受し母の周りで循環させている。前実家に帰った時に言ってた、「母さん、インフルエンサーだからさ」。

↑母のYouTubeチャンネル。アイコンは私作。

私は山歩きJPを始める前は、お気楽隊と一緒に山に登っていた。私は山に登りたければ「母さん、⚪︎日山に行きたいんだけど」と言えば、ザックから靴から服からチェスパから、すべて母が実家から持ってきてくれるので、何も考えずに山に登ることができた。(こうしてユウの超絶他力本願な山へのスタンスが形成された。)

そして母は、山歩きJPの一番のファンでもある。ジュンは高校のバレー部の同期なので高校時代から知っていることに加えて、何度も私たちの家族旅行に参加してくれているし、母としても1.5女(長女と次女の間)くらいの距離感でジュンに接してくれている。娘2人のYouTubeとなれば、そりゃ応援のしがいもあるか。実家に帰ると、リビングの大画面のテレビで山歩きJPのパブリックビューイングがされている。スマホサイズで見る想定で作っている自分の顔面のドアップにも、だいぶ見慣れてきた。

02 | コラボ登山だ!

山歩きJPを始めてから、もっぱら山歩きJPでばかり登っていたので、今回は久しぶりのお気楽隊との登山。しかも母たちも私たちも一応同じ「登山YouTuber」なので、コラボという形になる。「山歩きJPがお気楽隊におもてなししてもらうっていう企画でコラボやろうよ。お気楽隊のメイン活動エリアの北関東で、良さげな低山選んでもらって、いろいろ山ご飯とかやってさー!」と私が提案した。母は快諾、やったぜお気楽隊のたっぷり恩恵を受けて、当日は楽しい登山ができそうだ。

今回母が選んでくれたのは、群馬県の「鹿岳(かなだけ)」。何度か母から勧められていた山だったが、行くのは初めてだ。ジュンも知らない山だと言っていた。登山口には6時45分集合だった。私の母は、私が大人になろうが友達の前だろうが、私がやらかすと全力で怒ってくるタイプの母なので、「絶対に遅れて怒られたくないから、余裕を持った集合時間を設定させてほしい」とジュンにお願いし、4時に出発することにした。まあ、どんな時でも遅刻するのは大体私の方なんだけど。

ということで、登山口には余裕を持って6時42分に到着。(余裕を持って?)
到着した時に「遅刻しなかった。第一関門クリアだ。」と私が言ったらジュンに「第二関門はなんなの?」と聞かれたが、今日はいつにも増してお気楽隊におんぶにだっこ登山なので、第二関門などなかった。強いて言えば、持ってきてねと言われていたシェラカップ類を忘れないことくらいか。でも、これもジュンの仕事だ。

03 | お気楽なみなさん

登山口に着いたら、母たちの車がすでに駐車していたので、その隣にバッグで停めた。助手席に乗ってた母が、私が車をバッグしすぎて奥の石にぶつからないか心配し、私が止まろうと思ったタイミングで「ストップ!!!!後ろに岩があるんだよ!!!」と言ってきたので窓を開けて「うん、バッグモニターがあるから見えてるよ」と言った。お母さんってどこもこういう感じですかね?

車から降りてメンバーに挨拶した。今日お気楽隊からは、母の他にターボとすみちゃん。つまり、お気楽隊の幹部3人だ。ターボはあだ名です。ター坊じゃないよ。
JPからは私とジュンの2人。当たり前か。今日はこの5人で、鹿岳に登る。

会って早々、母が注文してくれていたJPのグッズを渡した。ステッカーはプレゼントすることにしていたので、どれがほしい?と聞いたら「トールがいい。トールが。」と言ってステッカー袋の中を探し始めた。トールってなんだ?と思ってたら、私が描いた2人が並んで立っているアイコンのやつを「これこれ」と取っていった。勝手に名付けたくせにそれがお気楽隊の中で浸透してるのがおもろい。トールを手にして「これ、JPにもらいましたって山でやるから持って行くからね」と母は隊長らしく2人に指示を出していた。
母は、「これ旅行のお土産」と、生もみじ饅頭とレモンもちをくれた。加えて、ジップロックに入れたお菓子セットも。そうだった、お気楽隊と登る時ってみんながお菓子くれるから水以外まじで何も持ってこなくて大丈夫なんだった。駄菓子とか、スーパーで売ってるバームクーヘンとか。ご近所さんとはいえ、それぞれの家庭で選ぶスーパーも違うだろうし、ちょっとずつチョイスに家庭の色が出るのが面白い。そういえば私が山で食べるバームクーヘンにハマったきっかけは、すみちゃんだったわ。

私らの方が後に着いたけど、マダムたちがわいわいバタバタ準備してる間に、私らの方が先に準備が終わった。今日も気持ちよく晴れそうだ。いざ鹿岳へ。

続く。母のYouTubeが先に上がっていたので、みたい方はこちらです。

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