アウトドアシーンでしっかりと下半身を温めてくれるダウンパンツの中で、コストパフォーマンスの高さを誇るモンベルとNaturehikeのダウンパンツを比較紹介します。
今回紹介するダウンパンツは
- Naturehike「ダウンパンツ/グースダウン(ポケットあり)」
- Naturehike「ダウンパンツ/ダックダウン(ポケットなし)」
- モンベル「スペリオダウンパンツ」
の3種類です。
スペック・価格を比較
まずはじめにスペックと価格を比較していきます。比較対象はメンズLサイズです。
メーカー | Naturehike | Naturehike | モンベル |
モデル名 | ダウンパンツ/グースダウン (ポケットあり) | ダウンパンツ/ダックダウン (ポケットなし) | スペリオダウン パンツ |
価格(税込) | ¥9,990 | ¥7,990 | ¥15,950 |
重量(サイズL) | 275g | 260g | 260g |
フィルパワー | 800 | 750 | 800 |
表生地 | 20デニール 400Tナイロン | 20デニール 400Tナイロン | 20デニール・リップストップ |
キルティング | 縫い潰し | 縫い潰し | 独自開発 |
パッカブル | スタッフバッグ | スタッフバッグ | スタッフバッグ |
収納サイズ | Ø11×21cm | Ø11×21cm | Φ11×17cm |
撥水加工 | あり | あり | あり |
価格(税込)
- ¥9,990:グースダウン(ポケットあり)
- ¥8,990:グースダウン(ポケットなし)
- ¥8,990:ダックダウン(ポケットあり)
- ¥7,990:ダックダウン(ポケットなし)
- ¥15,950:モンベル「スペリオダウンパンツ」
Naturehikeのダウンパンツは定価で表記していますが、amazonやオフィシャルサイトで購入しようとすると、定価より安く購入することができます。
重量(サイズL)
- 275g:Naturehike「ダウンパンツ/グースダウン(ポケットあり)」
- 260g:Naturehike「ダウンパンツ/ダックダウン(ポケットなし)」
- 260g:モンベル「スペリオダウンパンツ」
重量はモンベルのオフィシャルサイトで平均重量226gと記載がありますが、実際にLサイズを測ってみると260gでした。ですのでNaturehikeもモンベルも重量においてはほとんど違いがありません。
フィルパワー
- 800フィルパワー:Naturehike「ダウンパンツ/グースダウン(ポケットあり)」
- 750フィルパワー:Naturehike「ダウンパンツ/ダックダウン(ポケットなし)」
- 800フィルパワー:モンベル「スペリオダウンパンツ」
今回紹介するNaturehikeダックダウンモデルのみ750フィルパワーで、他の2種類は800フィルパワーです。
Naturehikeにおいてはグースダウンとダックダウンの2種類から選ぶことができます。
どちらも水鳥ですが、グースはガチョウ、ダックはアヒルのものを差し、グースの方が体が大きいためダウンボールが大きく、さらに程よい張りとコシがあるため弾力性があり高品質とされています。
モンベルのスペリオダウンパンツに使用されているダウンは800フィルパワーのEXダウンで、このダウンはグースダウンです。
表生地
- 20デニール400Tナイロン:Naturehike「ダウンパンツ/グースダウン(ポケットあり)」
- 20デニール400Tナイロン:Naturehike「ダウンパンツ/ダックダウン(ポケットなし)」
- 20デニール・リップストップ:モンベル「スペリオダウンパンツ」
表生地は3種類とも20デニールの厚みのある生地を使用しています。モンベルの生地は20デニール・バリスティックエアライト®ナイロン・リップストップと呼ばれ、十分な強度を備えながら耐久性も維持した素材で安心感があります。
Naturehikeの生地は非常にしなやかで歩いていても音がしづらい素材です。リップストップは施されていませんが、ダウンパンツを着用するのが主に休憩中と考えると特に気になりません。
キルティング
- 縫い潰し:Naturehike「ダウンパンツ/グースダウン(ポケットあり)」
- 縫い潰し:Naturehike「ダウンパンツ/ダックダウン(ポケットなし)」
- 独自開発:モンベル「スペリオダウンパンツ」
キルティングとはダウン綿が生地の中で偏らないように、ステッチしていることで軽量なダウンジャケットの多くが「塗いつぶし」と形容される、表生地と裏生地を縫い合わせるような技法を使用しています。Naturehikeのダウンパンツはシングルキルトと呼ばれる塗いつぶしです。これのデメリットは縫製部分にコールドスポットが生まれやすくそれによって保温力が低下するとされていますが、実際に着用してあまり気になりません。
モンベルは独自のキルティングパターンを採用し、コールドスポットができにくい特徴があります。さらに縫製を少なくすることで軽量化にも貢献しており、保温力と軽量性を両立させたデザインです。
また見た目はモンベルのキルティングがひし形なのに対し、Naturehikeは横一直線のキルティングです。ダウンの偏りはどちらも気にならず、見た目のデザインの違いで好みが分かれるところだと思います。
スタッフバッグと収納サイズ
全てのダウンパンツはスタッフバッグが付属されていてコンパクトにして持ち歩くことができます。いずれも収納サイズは直径11cm、長さがそれぞれ異なりNaturehikeのダウンパンツが21cm、モンベルは17cmというサイズです。
スタッフバッグを使用せずドライバッグを活用するのが、山に持って行く時は濡らさずに持ち歩くことができるのでおすすめです。
スタッフバッグの重量は、Naturehikeが11g、モンベルが8gです。いずれのダウンパンツも撥水加工がされているので小雨程度であればダウンを濡らさないので、安心です。
デザインや保温力の違い
デザインにおける違いは実に様々で好みが大きく分かれるところだと思います。それぞれのダウンパンツを細かくレビューしていきます。
Naturehike「ダウンパンツ」の種類
Naturehikeのダウンパンツは全部で4種類あります。使用されている2種類のダウン、グースダウンかダックダウンから選ぶことができ、この差は実際にどちらを着用しても大差がないと感じました。ダックダウンの方が少しお手頃価格です。
またポケットのありなしも選ぶことができます。ポケットはジッパー付きのハンドウォーマーポケットが左右に備わっており、手を入れると手首まで隠れます。ダウンジャケットにハンドウォーマーポケットがあれば、ダウンパンツには必要ないと思うので、一緒に着用するダウンジャケットをチェックして必要か否かを考えると良いと思います。
モンベル「スペリオダウンパンツ」の種類
モンベルのスペリオダウンパンツは1種類で、ジッパー付きのハンドウォーマーポケットが備わっておりポケットの深さはネイチャーハイクのダウンパンツと同様ですが、横に広く大きめに作られています。
ウエスト部分の違い
ウエストはどちらのダウンパンツもゴムバンドが備わっており、よりきつくウエストにフィットさせたい場合はウエストの紐を使って締めることができます。またボタンとジッパーが備わっているので厚手のパンツの上から着用しやすいように作られています。ジッパーの長さはモンベルの方が約2cm長く作られています。Naturehikeのダウンパンツは価格が安いからといってジッパーにもこだわりを持っていて、YKKジッパーを採用し、耐久性と使いやすさが特徴です。
またウエストの紐はネイチャーハイクが外に出ているのに対しモンベルは内側から出ています。僕個人的には外側に出ていた方がウエストがゴロゴロしづらいのでネイチャーハイクの作りの方が好みです。また紐の形状はネイチャーハイクが平型の紐なのに対しモンベルは丸紐です。
サイズの違い
同じLサイズで股上+股下で測ってみるとネイチャーハイクが約106cmなのに対し、モンベルは102cmです。
股下はどちらも約77cmなので、ネイチャーハイクは股上がモンベルよりも4cm長く作られています。これによってお腹を温めることができます
裾の作り
裾の部分はネイチャーハイクはストレッチ性のあるバインディングが施されており優しく足首にフィットします。モンベルはゴムバンドが備わっており、ばたつきを抑えたり、丈調整が可能です。
ゴムバンドは足の前の裏側にあり、ゴムバンドを閉めて足を通すと裾がめくり上がりづらく便利です。この状態でシューズに足を通すと足首が冷えづらいです。
保温力の違い
保温力はどちらも大差ないと感じます。ダウン量も触った感じ、どちらも重量なりに封入されており、登山用のダウンパンツとしてどちらも遜色なく使えます。
このように2つのダウンパンツの違いを見ていると、どちらのダウンパンツもよくできており、重量においても登山で持ち歩くダウンパンツとして軽量性に優れておりおすすめできるスペックです。驚くのはネイチャーハイクの価格の安さで、高品質なダウンを使っているし、作りにおいてもよく考えられています。
例えば表生地の素材感、スナップボタンではなくステンレス製のボタンが使用されているなど、よく見ていくと価格の安さを感じるところはありますが、履いていてしっかりと下半身を温めてくれる優秀なダウンパンツだと思います。