こちらの記事は、2024年を迎える日に雲取山荘に宿泊した時の話です。動画で見たい方はこちらです。
https://youtu.be/mPe5yR3Lugc?si=F1rylV17t3RcQ-rZ
01 | 大晦日のお出かけ
ほぼ初めて電車とバスで登山口まで向かう。暗い中電車に乗っているのがいつもと違って、遠足みがあってとてもワクワクした。奥多摩まで向かう始発の電車は車両に誰もいなくて、ジュンと直人くんと3人でおっきく荷物広げて鞄の整理をした。ジュンは移動する時にスマホおっことして充電器ごと引きずった上に最終的にふんずけていて、スマホがかわいそうだと思った。
普段車だと、融通がきく分ついつい15分とか遅れてしまうことが多い。でも、電車だと時間がかっちり決まっているから間に合わせるしかない。バスは1時間に1本だし、絶対に間に合わなきゃ!という気持ちを強く持つことができた。
今日は2023年12月31日。人生初めての、年越し山小屋泊だ。
今日は雨予報で、鞄の中のものを全てジップロックに入れたり、ビニール袋や傘を装備していたりと、雨いつでも来い!という状況だった。でも、一緒に登る直人くんが「曇りのち晴れ男」だったおかげで、明け方曇っていた空に晴れ間が見えてきていた。思えば直人くんが一緒に登った山は、日光白根山も唐松岳も曇りのち晴れだった。すごいな。
基本的にずっと2023年を振り返りながら登る。直人くんは12回山に行っていたらしい。今年は直人くんがたくさん山にきてくれたから、山歩きJPでの2人の写真がたくさんあって嬉しかったんだよ、と伝えた。
02 | 七ツ石小屋
道中、七ツ石小屋に立ち寄った。ここの山小屋は看板からまず可愛い。こういう可愛い看板の小屋には絶対に可愛い手拭いが売っているはず!という自信のもと小屋の中に入ったら、本当にとても可愛い手拭いですごく嬉しかった。せっかくなのでと七ツ石山のバッチを、たくさんの種類が並ぶ中から選んで購入した。雲取のもあったけど、それは雲取山荘で買いたかった。ジュンが「雲取はまだ登頂してないから買えないな〜」と言ったら、小屋番さんに「登頂してなくても買ったっていいじゃない」と言われて、そりゃそうだ、と思った。
ここの小屋にいたみなさんの雰囲気がとっても良くて、無理に話しかけてもこないし、基本的ににこやかに私たちの動向を見守っていたりいなかったりして、でも少しだけ何か話した気がして、とにかく雰囲気がとても心地よかった。手拭いは、ジュンと色違いで購入した。最後まで悩んだけど、私は茶色、ジュンは青にした。2人のサングラスの色と同じだし、巻いて見たら今日の服装にもすごくあっていて、とても可愛かった。(直人くんはこのあと緑の手拭いを購入していて、それもとても似合っていた。)
この時、自分たちのテーマカラーみたいなのってこれなんじゃ?と思った。少し渋めの、私は茶色でジュンは青とか紺。山のファッションも充実してきて、各々選ぶ色味がだんだん決まってきていて、ここにきて落ち着いた感じがしたよ。
七ツ石小屋でお昼休憩をした。カップラーメンを食べた。隣に、七ツ石小屋に宿泊するお客さんがもう到着していて、晩酌を始めていた。小屋番さんがやって来て話していて、「宴会をするからうるさくなりますよ、ごめんなさい」とそのお客さんが言った。そしたら小屋番さんが「うちは消灯時間とかないですしそういったお客様トラブルも自分たちで解決してもらってますから」とにこやかに言っていた。ゆるくてとてもいい雰囲気だった。
七ツ石小屋には猫がいた。この小屋のアイドルらしい。山の上に猫がいるの、とても珍しかった。というのを本人も自覚しているふてぶてしい表情だったので、私はそんなにチヤホヤしなかったが、ジュンはまんまとチヤホヤしていた。目つき悪くてうちの猫みたいにまんまるくて、可愛かったなぁ(可愛かったんかい)
03 | 雲取山荘まで
とにかく登りが長かった。もう頑張れないという気持ちになった。途中3人揃って眠すぎて、3人で脇道で10分だけ昼寝した。3人ともサイズ感あるので、異様な景色だったと思う。私は「おやすみ」から10秒くらいで寝ていたらしい。
ジュンが「前回登った時暇でさ〜」と言っていて、長い、とか退屈、とか地味、とか疲れる、とかでなく「暇」なんだっていうのが妙に面白くて笑っていたけど、実際体験してみると本当に暇だった。早々に電波ないし。M-1の決勝と敗者復活戦のネタを真似して遊ぶしか、私たちに残された道はなかった。楽しかった。
途中で小屋が見えた時に「あれが小屋なら頑張れる!!!」と直人くんと言っていたら、山頂の避難小屋で、じゃあ頑張れない…となった。
雲取山に登頂したら、そのあとは下りで雲取山荘へ。残り200mという看板を見つけたので、到着が待ち遠しすぎて1歩1mとして200歩数えたが全然到着せず、頭の中だけで悪態をついていた。
04 | 山小屋うふふ
雲取山荘に到着した時は本当に嬉しかった!!今日はこれ以上歩かなくていいんだってことと、寝られることが嬉しかった。(怠惰)
到着したら甘酒をもらえた!甘酒ってずっと苦手だったけど、初めて美味しいと思えた。ジュンは翌日まで何回も「あ〜甘酒おいしかったな」と言っていて、こんなに何度も美味しかったこと思いだして幸せな気持ちになれるのお得だなと思った。
宿に到着した途端雨が降り始めて、タイミングバッチリだった。玄関のところにはお正月飾りがあって可愛かったし、中に入ると山小屋特有の暖かい雰囲気で、可愛いイラストがそこらじゅうにあって落ち着く空間で嬉しかった。ココヘリの会員のやつ見せたら500円引きになった。
部屋は個室にしてもらったんだけど、なんとこたつがあって、ちゃんと電気マットあっためられてて最高だった。年末の、こたつでうとうと気持ちよくなっちゃう〜っていうのをまさか山小屋で体感できると思わなかった。速攻でこたつに入って、そのまま夕飯まで2時間寝た。爆睡。気持ちよかった。
トイレに行ってみたら、便座が暖かくてびっくりした。本がたくさん置いてあった。私たちはトランプをするので、本は見なかったのだけど。山小屋に来る時には、電波を忘れて山小屋で時間を潰すものを用意する必要があるんだ、ってことを思い出した。トランプがあってよかった。次山に泊まる時、私は何がしたいだろう。やっぱり紙とペンで、何かを残したいな。
山小屋のご飯、ハンバーグだった。年越しそばが味噌汁のポジションでくっついていて、年越し仕様になっていた。今日泊まる人全員がひしめき合ってご飯食べてるの、なんか合宿みたいで面白かった。直人くんはご飯をおかわりしていた。
今日に行程が長かったのが無理すぎて、到着した時点では「明日山頂まで登るのが無理すぎるから小屋から日の出みよ」と言っていたけど、数十分寝て回復した化け物体力のジュンが「明日山頂で日の出みたいな〜」と上目遣いで言ってきた。初日の出なんか絶対に山頂で見た方がいいんだから、こういう強い意志がある人がいないと行動できないのでありがたかった。
基本的に小屋内は電波がないのだけど、唯一2階に上がるための階段の踊り場が電波が通るポイントで、ご飯食べたあと3人で踊り場の壁に向かってスマホいじってんの現代っ子すぎた。なんとか年末インスタ投稿できたらしい。
外は夜景が綺麗に見えるんだよ、ということで外に出てみたら、星がとっっても綺麗だったことがわかった!!砂みたいな細かい、小さい星まで見えていたように思った。カシオペア座の場所から他の星座を探したけど、見つけられなかった。寒いのと首が疲れるのとで、そんなに長時間は見ていなかったと思う。空気が澄んでいたんだと思う。
部屋に戻って、ビーニー大会を開催した!ビーニーって、私たちが大ハマりして時間を忘れるほどやっちゃうトランプゲーム。日付が変わる瞬間までビーニーやってたけど、今回私が結構強くて、2023ラストと2024一発目の試合で勝ったのでただただ気持ちよくなる時間だった。
ジュンの負けが多くて悔しがっていて、12時20分になった時に「寝よ寝よ!!!!」と半ギレで最後の試合を終了し、就寝準備をしたが、「はぁ〜勝てて気持ちい」と言ったら「もっと喜ばせてやんよ」とバン!と手紙をわたしてきた。内容はとてもよかったんだけど、その前のインパクトが強すぎて、上手に喜べなかったの、私のせいだけじゃないと思ってる。
翌日ジュンが「手紙読んでほろりくらいすると思ったのにな」としゅんとしていた。私が小屋について爆睡している2時間で書いてくれたらしい。家に帰ってじっくり読むからね。ありがとね。
ビーニー終わったところで窓から外をみたら、うっすらと雪が積もっていた。赤かった屋根が白く染まっていて、翌日の登山道がより楽しみになりながら就寝した。
続く。