チェーンスパイクは冬の低山から夏の雪渓歩行、沢登りやバリエーションルートにおける道なき道を歩く際のグリップ力向上のために欠かせないアイテムです。登山靴の上から靴下を履くような感覚で簡単に装着することができ、800g近くするアイゼンと比較すると約1/3ほどの重量であることも特徴の一つです。
今回はチェーンスパイクで人気のブランドであるモンベル、スノーライン、ブラックダイヤモンド、CAMP、その他格安なアイテムを比較紹介します。
チェーンスパイクとアイゼンの違い
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まず初めにチェーンスパイクとアイゼンの違いについて学びましょう。
チェーンスパイクは装着する靴を選ばずトレイルランニングシューズにも取り付けることができ汎用性に優れています。
またチェーンスパイクはアイゼンと比較すると約1/3の重量で、コンパクトです。またチェーンスパイクは爪の大きさや形状が簡易的なものであることから、
- 傾斜がゆるい雪渓や凍結した登山道
- 比較的整備された傾斜がゆるい雪道や凍結した登山道
- 登山者が多い傾斜がゆるい雪道や凍結した登山道
- 無雪期における雪渓
- 無雪期におけるバリエーションルート・藪漕ぎ
などで活用することができます。冬においては傾斜がゆるい登山道でのみの活用とし、軽アイゼンやアイゼンの必要性を任務する必要があります。また無雪期における雪渓でも雪の量によって傾斜している登山道でも使用しなければならない季節もあるので、事前に登山道の確認を怠らないように注意が必要です。
ちなみに爪の大きさはチェーンスパイクが8〜13mmなのに対し、23〜40mmと大きさが約3倍違います。
チェーンスパイクの選び方
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チェーンスパイクを選ぶ時は軽量性、爪の数、爪の大きさ、価格を吟味して選ぶようにしましょう。軽いものだと150〜200g台のモデルがあり、平均すると200g後半から400g台のモデルが多いです。
重いモデルは爪が大きいので、安定感を重視するならチェーンスパイクの中でも重量のあるモデルを選びましょう。
チェーンスパイクにはサイズがあり、靴のサイズに合わせて選ぶことになります。女性の方はSかM、男性の方はLかXLというようにサイズが分かれています。
ブランド別おすすめのチェーンスパイク
チェーンスパイクに力を入れている代表的なブランドにモンベル、スノーライン、ブラックダイヤモンド、CAMPがあります。最近ではAmazonで購入することができる格安なチェーンスパイクもあり、何を選んで良いかわからない方も多いと思います。ここではおすすめのチェーンスパイクを、重量、爪の数、爪の大きさ、価格で比較をしてデザインの特徴について切り込んで紹介をします。
ブランド | スノーライン | モンベル | ブラックダイヤモンド | CAMP | CAMP | CAMP | ZAFIELD |
モデル | チェーンセンプロ | チェーンスパイク | アクセススパイク トラクションディバイス | アイス マスター R | アイスマスター エボ | アイスマスター ライト | チェーンスパイク |
価格(税込) | ¥6,600 | ¥6,050 | ¥11,880 | ¥8,580 | ¥9,130 | ¥9,680 | ¥1,999 |
素材 | ステンレススチール、シンセティックラバー | ステンレススチール、エラストマー | ステンレススチール、エラストマー | カーボンスチール、シリコンラバー | ステンレススチール、シリコンラバー | ステンレススチール、シリコンラバー | ステンレススチール、シリコンラバー |
ペア重量(Lサイズ基準) | 360g | 287g | 260g | 495g | 442g | 292g | 455g |
爪の数 | 11本 | 12本 | 14本 | 13本 | 13本 | 13本 | 19本 |
爪の大きさ | 12~13mm | 12~13mm | 8mm | 15mm | 15mm | 13mm | 15mm |
表を見てみるとブランドごとでチェーンスパイクの特徴が異なります。価格帯は円安の影響もあり海外製のものは価格が大幅に上がっています。特にCAMPは約1.8倍も上がっています。日本製のモンベルは数百円上がっている程度です。
▼2022年時点の価格状況
ブランド | スノーライン | モンベル | ブラックダイヤモンド | CAMP | CAMP | CAMP |
2022年モデル | チェーンセンプロ | チェーンスパイク | アクセススパイク | アイス マスター R | アイスマスター エボ | アイスマスター ライト |
価格(税込) | ¥5,170 | ¥5,830 | ¥9,240 | ¥5,400 | ¥5,800 | ¥6,200 |
見るべきポイントはペア重量、爪の数、爪の大きさ、価格です。グリップ力を重視すると爪が大きくなるためその分重量が増します。逆に爪が小さいと軽量化を行うことができます。チェーンスパイクの利用シーンを考えて何を重視したいか?といった視点で選ぶことが重要です。
軽量性重視!ブラックダイヤモンド「アクセススパイクトラクションディバイス」
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価格は1万円以上と高価ですが紹介するチェーンスパイクの中では最も軽く、さらに爪の数も多い特徴があります。爪の大きさは8mmでブラックダイヤモンドらしく走る時に地面に食い込みすぎないサイズに設定されています。
ブラックダイヤモンドのチェーンスパイクはより軽量なモデルもありますが、アクセススパイクトラクションディバイスは登山靴にもしっかりフィットするようにデザインされています。このモデルは使うかどうかわからないけれど、念のため持っていきたいというような場面にぴったりです。
価格重視!ZAFIELD「チェーンスパイク」
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Amazonで販売されているチェーンスパイクの中でも安心感が高く、評価の高い口コミが多いモデルです。
爪の数が多く、爪が大きいこと、また登山靴を覆うシリコン部分とチェーンのつなぎ目に補強材が中に埋め込まれているなどで重量は増していますが、価格の安さと強度の高さでおすすめできるアイテムです。
人気モデル!モンベル「チェーンスパイク」
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以前モンベルにはチェーンスパイク、L.W.チェーンスパイクの2種類がありました。チェーンスパイクがLサイズで360g、L.W.チェーンスパイクがLサイズで268gなのに対して、現在は1種類になりLサイズで287gです。
軽量かつ12~13mmの中型の爪と12本の爪の数、そして価格も全体を通して安価に作られており、選びやすく購入しやすい特徴を備えています。
グリップ力重視!CAMP「アイスマスターエボ」
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CAMP「アイスマスターR」「アイスマスターエボ」はどちらも硬い雪面や凍った林道などをしっかり歩くときにおすすめのモデルです。長さ15mmの爪が13箇所に付いており、デザインはどちらも同じです。違いはRがカーボンスチール製、エボがステンレス製でエボの方が若干軽く、ステンレスのため錆びにくくなっています。ちょっと重いけど紹介するチェーンアイゼンの中では最もグリップ力が高いモデルなので雪山でも積極的に使うことができます。
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