ULマルチテーブルは、商品名からもわかるようにテーブルだけでなくマルチな使用が可能な、今までにないギミックを備え、アルミテーブルとしては71.6gという非常に軽量なモデルです。
今回はULマルチテーブルの特徴と、開発されたカーボン・ランタンスタンドのスペックとデザインの特徴を紹介していきます。
ULマルチテーブルの特徴

ULマルチテーブルはブランド「山旅」を代表する、かゆいところに手が届く代表的なプロダクトの一つです。
重量はアルミテーブルとしては世界最軽量級の71.6gで、テーブルとしての使用だけでなく
- コーヒードリップ機能
- ガスストーブセット機能
- カトラリー固定機能
- 蓋固定機能
と4つの機能を備えたマルチな使い方が可能なテーブルです。

サイズは幅24cm、奥行き13cm、高さ6.7cmで折りたたみ時は1cmになるコンパクト性、収納性にも優れています。さらに71.6gと軽量なのにも関わらず、均等かつ、平地設置時の耐荷重は3kgで、登山時の使用で安心して使えるテーブルです。

登山用テーブルなのに、組み立てが面倒くさい、というのは僕にとっては論外で、「教えなくても幼稚園生でも組み立てができる」をコンセプトにシンプルなデザインにしています。
次にそれぞれの機能について紹介をしていきます。
コーヒードリップ機能

直径3.5cmの穴というのが色々テストをした結果、マルチに使える大きさで、その一つにコーヒードリップ機能があります。使い方は至ってシンプルでコーヒーフィルターを穴にさすだけです。
ドリップパックのコーヒーは「インスタントより美味しい」とありますが、僕は残念ながら美味しいと感じたことがなくて、どうしても自分が好きな酸味のあるコーヒーを食後や朝食に楽しみたく、この商品を開発しました。


まずはじめにテーブルの下にカップをセットします。カップはウィルドゥ・フォールダ・カップを1つのターゲットとしてデザインしており、高さ6.1cm以内のカップであれば、テーブルを設置した状態でカップの出し入れが可能です。
その後コーヒーフィルターを穴にさし、好みのコーヒーを10gをフィルターの中に入れて、160mlのお湯を注ぐだけです。コーヒーフィルターの側面からお湯が漏れるようなことはなく、しっかりとカップにコーヒが滴り落ちます。
ガスストーブセット機能

ガスストーブセット機能も直径3.5cmの穴を使用します。小さいOD缶のことを110缶と言いますが、ガス充填量が110gだからそう呼ばれているのだと思いますがEPIガス、PRIMUS、JETBOILはガス充填量が100gで、SOTOは105gで、MSR、SnowPeakが110gだったりします。

じゃあガス缶のサイズが異なるのかと言うとそんなことはなくほぼ同じです。このガス缶とガスストーブをテーブルにセットすることができます。沸いたお湯、食事やスープがテーブルの上にある状態を作り出すことができるので、お湯ができたら近距離でテーブルの上にセットしたカップに注ぐことができます。
ちなみにEPIガス、PRIMUS、SOTOは空の缶重量が約85g、その他は約100gで約15gも差があるので、僕は最も重量コスパが高いSOTOのガス缶を使用しています。
カトラリー固定機能
食事をひと段落終えたらカトラリーの置き場所に困ったことはありませんか?そのために設けたのがテーブル手前にある2.5×0.5cmの穴です。この場所にはお箸、様々なカトラリーを立てて置いておけます。こうすることで口をつけた場所を浮かすことができるので、土や砂の付着を軽減でき、テーブルの上に置かないので、誤って落下させることもなければテーブルを汚すこともありません。
蓋固定機能
クッカーの蓋もカトラリー同様、地面に置くと汚れる可能性が高くなるし、テーブルの上に置くと邪魔だし、どこかに立てかけておけると良いのに・・と考えて作ったのが9×1.2cmの穴です。直径9cm以上の蓋であれば、基本は立てかけることができます。

直径11cm、エバニューのマルチディッシュを立てかけた場合

直径12.5cm、エバニューのTi570カップの蓋を立てかけた場合

直径14.5cmの薄型の蓋を立てかけた場合
直径15cm以上になると安定感がなくなってしまうので、直径15cm未満の蓋の活用に適しています。
ULマルチテーブルの種類

ULマルチテーブルはスタンダードなモデルと表面にブラスト処理を行った2種類から選ぶことができます。
ブラスト処理とは研磨材やメディアと呼ばれる粒子を高速で対象物に衝突させて表面を加工する手法です。表面を粗化することで缶ビールや缶詰など滑りづらく、安心した食事を楽しむことができます。
アルコールストーブを使用する方にとっては、平らで滑りにくい場所にストーブを設置することができるので非常に便利です。ブラスト処理によって重量が増えることはありません。またブラスト処理によって歪みが生じにくいように天板の表だけではなく、裏側にも処理を行い、耐久性のある製品に仕上げています。
カーボン・ランタンスタンドのスペックとデザインの特徴

カーボン・ランタンスタンドがあると、テーブルのちょっと上からテーブル全体を明るく照らすことができます。

セットはULマルチテーブルの天板に設けられたパンチ穴に、カーボン支柱を差し込み、裏側から六角ナットで締めるだけです。

カーボン製の支柱、ナイロン樹脂製の六角ナット、ステンレス製のハンガーの3つからなるシンプルなランタンスタンドで、100g以内の軽量なランタンを吊るしてテーブルの上に明かりをセットできます。
このランタンスタンドは非常に考えられたギミックが備わっていて、とてもユニークな作りが特徴です。詳しくはカーボン・ランタンスタンドのレビューで紹介しておりますので是非ご覧ください。
テーブル・ランタンスタンドを収納するのに便利なスタッフサック

テーブル・ランタンスタンドを収納するのに便利なスタッフサックはダイニーマ製EASYワイドオープンスタッフサックMです。ボトムにX-PAC、上部にダイニーマの2種類の素材を使用した使い勝手に優れたスタッフサックです。このスタッフサックのボトムのサイズが24×16cmで、24×13cmのテーブルをピッタリ収納できます。
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