登山やロングハイクで「もっと快適に歩きたい」「素早くフィットを調整したい」と感じたことはありませんか?

アルトラの新作Timp 5 BOAは、瞬時にフィット感を変えられる革新的なBOAダイヤルを搭載し、自然なフォームを支えるアルトラのゼロドロップ構造と優れたグリップ力を兼ね備えた注目の一足です。軽量化と耐久性も大幅に進化し、これまで以上に長距離を安心して走れる&そして歩けるシューズとして支持を集めています。
この記事では、Timp 5 BOAの特徴や履き心地、実際のメリット・注意点を徹底レビュー。あなたの次の登山体験を変える可能性を秘めた一足を詳しく解説します。
圧倒的なフィット感—BOAダイヤルが切り拓く歩き&走りの自由

Timp 5 BOAが革新的なのは、そのフィット調整の自在さです。従来の靴紐とは一線を画すBOAダイヤルシステムの採用により、登山中の地形変化にも素早く対応可能です。下りではダイヤルを軽くひねってしっかりロック、フラットや登りではゆるめて着地の安定感を高める…そんな繊細な操作が、わずか数秒で可能です。休憩時の脱ぎ履きもストレスなく行え、グローブ着用時や雨天の環境でもその恩恵は変わらずです。



このフィットシステムの恩恵は地形への順応性だけではありません。ワイヤーによる均等な締め付けが、横ブレを抑え足全体をしっかり包み込むことで、不整地や岩場での安定性が格段に向上しているように感じられます。
BOAシステムは2001年に生まれたシステムで、最初はスノーボーダー用のブーツからスタートした歴史があります。その後ランニングシューズ、ゴルフシューズ、フィッシングからワークシューズまで幅広いカテゴリーで使用されています。
ゼロドロップ×クッション—自然な姿勢を支える構造

アルトラの真髄とも言えるゼロドロップ設計を踏襲しつつ、前後のバランスを重視したミッドソールが特徴です。29mmのスタックハイトにより、しっかりしたクッション性を備えながらも路面からの反応は鋭く、硬すぎず、柔らかすぎない絶妙なフィーリングがあります。自然な重心位置を保ったまま、長時間走行でも疲れにくい設計です。

加えて、アルトラのEGOMAXフォームの採用で、クッション性を維持しながらも反発力も確保。ただし若干"密度の高い"ソフトさゆえに、ふわふわした歩き心地を好む方には少し硬めに感じるかもしれません。
Vibram MegaGripアウトソール—どんな路面もしっかりキャッチ
アウトソールには信頼性の高いVibram Mega Gripラバーを使用しています。「しっかり噛む」が実感できるグリップ性能に加え、ラグの配置やパターンが足の動きに合わせて柔軟に追従する特徴的なデザインが採用されています。平坦でも斜面でも安心感があり、横方向の柔軟性も高められています。

これによって曲がり角での素早い動き、斜度のキツい場所での登りや下りにおいて重い荷物を背負った状態でも歩きやすく快適です。
軽量化の進化!前モデル比でしっかり軽く、長時間走行が楽に

BOA®フィットシステムを新たに搭載した本モデルのベースとなる「Timp 5」は、前作「Timp 4」から軽量化を実現しています。このベースモデルを基盤としたアルトラ Timp 5 BOAは約269g(米国サイズ9)という軽さで、トレイルシューズとしてはトップクラスです。ナチュラルなステップ感覚を維持しつつ、シューズ自体の負担感が軽く、長距離でも疲れにくいのが魅力です。
トレイルランナー向けシューズとして考えた際、「軽すぎる」モデルには及ばないため、スピード重視派には少し重く感じるかもしれません。
フィット感・つま先の余裕—アルトラならではの快適設計
アルトラ独自の「FootShapeフィット」を踏襲し、つま先部分はゆとりを持った設計です。足の形が幅広の人や、ナチュラルな足の動きを重視する方にもストレスを与えない心地よさです。「BOA版でもつま先が窮屈にならない」とのレビューもあり、快適に歩けるという声も見られます。
僕が登山中に履いた際のリアルな評価

BOAシステムを使用したシューズは初めてで、「BOAダイヤルは便利だけど、甲の骨に当たって痛い」という意見もあり不安がありました。しかしながら実際に標高差がある登山をしていて、僕の場合は甲の骨に当たって痛いということはありませんでした。



違和感を感じたところは足首部分です。このシューズはソックスを履くようなデザインになっていて、甲部分を覆うシュータンがありません。だから新品時の1回目の登山から2回目ぐらいの登山まで足首に当たる感覚があり違和感がありました。
3回目の登山ぐらいになると、シューズが柔らかくなったからか違和感がなくなり快適な登山を楽しめました。

ソックスを履くようなデザインになっていることによるメリットは、ザレ場を歩いていても小石や砂がシューズの中に入りづらいことです。これはトレイルランニングやファストハイクをしていて、特に恩恵を感じることが多いと思います。
その他におけるフィット感の高さ、程よいクッション性能、高いグリップ力、軽いことによる足運びの良さは素晴らしく、縦走登山、ファストハイク、トレイルランニングを快適に楽しんでいます。
特徴のまとめ
- フィット機構:BOAダイヤルで即調整、均等な締め上げで安定性向上
- クッション・構造:ゼロドロップ+EGOMAXで自然な重心・適度な反発性
- グリップ力:VibramMegaGripで高いトラクションと柔軟性
- 軽量性:約269gで前モデルより大幅軽量化
- 安定性・耐久性:アウトソール摩耗が少なく長持ち
- フィット感:広めのつま先設計で快適
- 注意点:足の形によっては合う合わないがある