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谷川岳の真髄はトマ・オキの向こうに。馬蹄形ハーフ縦走【前編】

谷川岳の真髄はトマ・オキの向こうに。馬蹄形ハーフ縦走【前編】

■奥の院の鳥居をくぐった者だけが知る、谷川岳の真髄

谷川岳は標高1,977m。群馬県と新潟県の県境に位置し、双耳峰「トマノ耳」「オキノ耳」を持つ日本百名山のひとつです。天神平までロープウェイでアクセスできる手軽さがありながら森林限界が1,500m前後と低く、春は残雪と新緑のコントラスト、高山植物と涼風の稜線歩きの夏、紅葉と岩壁の絶景コラボ、クライミングとBCスキー&ボードのメッカでもあります。風雪にさらされる岩稜帯と気象条件の厳しさは、時に登山者に緊張感を。
谷川岳はオキノ耳で終わりではありません。オキの耳を越えて奥の院の鳥居をくぐった時、そこから湯沢側へと続く稜線には、一ノ倉岳、茂倉岳、武能岳と連なる絶景が広がり、谷川連峰の真髄が姿を現します。この景色を見ずして谷川岳を語れない——そう断言したくなるほど湯沢・新潟側には谷川連峰の真のダイナミズムがあります。

■娘と歩いた秋の谷川連峰馬蹄形、ハーフ縦走

2024.10.26–27、大学4年の娘とともに谷川岳〜一ノ倉岳〜茂倉岳〜武能岳を縦走しました。健脚な方なら一日で回る行程ですが、小屋泊じゃなければ見れない時の情景があり、それを見せたかった。娘にとっては小学2年生以来の谷川岳。あの頃はオキノ耳まで彼女の足取りを気遣う山行でしたが、今回は立場逆転。気づけば私のペースを気遣うほどに成長、感慨深いものが。

■天神平山頂駅からスタート

ロープウェイからの眺望はまさに紅葉ピーク。天神平山頂駅からスタートは11:00。午後から晴れ予報、茂倉岳避難小屋泊予定だったので、ゆっくり出発。

鮮やかな紅葉と2000m以下の低山とは思えないダイナミックな景観は谷川岳人気の由縁、でもここまでは前菜レベルと思います。

オキノ耳より万太郎方面を臨む。この稜線は平標まで繋がります。ここから万太郎までも素晴らしい縦走路です。こちらの記事をご覧ください。

この奥の院の鳥居の向こうにこそ谷川連峰の真髄があります。

■オキノ耳から茂倉岳へ|谷川連峰縦走のハイライト区間

谷川岳・オキノ耳(標高1,969m)から茂倉岳(標高1,978m)へと続く道は片道3.5キロ、CT2.0 弱。緩やかなアップダウンが続く稜線歩き。岩稜帯が多いものの、道はよく整備されており慎重に進めば危険箇所は少なめですが、油断すると死にます。オキノ耳まで無数の登山者とすれ違いましたが、ここから茂倉岳までの間に出会った登山者は5人。

■一ノ倉ノゾキの紅葉とゾクゾク感

一ノ倉岳の手前にある「一ノ倉ノゾキ」は、谷川岳を象徴する絶景スポット。岩の突端から覗き込むと一ノ倉沢の岩壁が垂直に切れ落ち、紅葉の渓谷が足元まで広がります。岩壁の奥に白毛門や笠ヶ岳の稜線が連なり、ブナやナナカマドの赤が岩肌とコントラストを描く光景は息をのむ美しさ。谷底から吹き上げる風が頬をかすめ、足元からゾクゾクした感覚が走ります。恐怖と感動が同時に胸に迫り、谷川岳のダイナミズムを実感できる場所です。

一ノ倉岳への登りはかなりの急登ですが、トマ・オキまで来られた方なら問題無いでしょう。山頂から一ノ倉沢の岩壁と谷川岳の双耳峰を望む、万太郎に続く稜線が美しくうねって見えます。

一ノ倉岳に設置された金属製シェルター。内部は1〜2名が入れる程度で、天候急変やトラブル時の避難に有効です。宿泊は不可ですが、覚えておくと安心できる存在です。

一ノ倉岳を過ぎ、笹原の斜面をゆるやかに登り返して茂倉岳山頂へ向かいますが、その稜線上でみるみる天候回復。雲海を纏うのは明日の縦走路の武能岳。美しい景色の連続に歩いてる時間より写真撮ってる時間の方が長いんじゃないか(^^;

奥の院の鳥居から90分、茂倉岳の山容が目前に迫ります。

■茂倉岳からの大パノラマに感嘆 !!

夕日を味方につけると、ダイナミックな景観がこの上ない情景となり心を揺さぶる。茂倉岳からは360度の大展望が広がり、万太郎山・仙ノ倉山・苗場山まで見渡せる絶好のビューポイントです。

日没の頃、茂倉岳避難小屋に到着。光の織り成す360度のパノラマ絶景は日が落ちてからも続きます。

■茂倉岳避難小屋での夕べ

茂倉岳避難小屋は茂倉岳山頂直下(肩部・標高約1,950m)に位置する無人避難小屋で、収容人数は約10名、水場と立派なトイレがあり宿泊できます。この日の先客は3人、長野からいらした健脚の先輩と話がはずみます。山での一期一会はほんと楽しく良い時間。

小屋のテーブルで晩御飯を。豪華とは遠くも5時間の登山後にはご馳走。そんな幸せ時間のテーブルを照らすのはHEXAR UL1.5ランタン。柔らかな光が食卓を包ます。

HEXAR UL3も登山のおともに最適、小屋の補強金具に張り付け周囲を照らします。こちらのランタン、そろそろ在庫僅少となってきました。ご購入はこちらより。

最小光束の3lmなら150時間点灯のHEXAR UL1.5 は常夜灯として最適です。実用ランタン最軽量の48gの灯り、ご購入はこちらから静かな夜、明日の感動を夢見ながら眠りに落ちる時間もまた、登山の醍醐味です。

秋の絶景オンパレードの後編に続きます。

このレポートはSupported by HEXAR 公式アカウントでは山旅風景の美しさ・楽しさを配信しています。

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