長時間にわたる登山、初めて行く山域では、正確なナビゲーションや体調管理が欠かせません。そんな時に頼りになるのがアウトドア時計です。今回ご紹介する 「HUAWEI Watch GT6 PRO(ファーウェイ ウォッチ ジーティ シックス プロ)」 は、21日間使えるパワフルなバッテリー持続時間のある時計です。また専門的な運動機能、多角的な健康管理もこれ一台で対応してくれます。さらに登山をする人たちにとっての機能も豊富。
このGT6 PROを実際に山歩きで使ってみたので、具体的にレビューしていきます。
まずは基本スペックから紹介します。
基本スペック

- サイズ:直径約45.6mm、厚み約11.25mm
- 手首サイズ:140-210mm
- 重量(ベルト含まず):約54.7g、79g(ベルト込み)
- ディスプレイ:1.47インチ AMOLED、最高輝度 3,000nits
- レンス素材:サファイアガラス
- フロントケースの材質:チタニウム
- 防水:5ATM、IP69(水深50mに相当する圧力に対応、機器が粉塵の侵入から完全に保護され、さらに高温・高圧の水の噴流に耐えられる)
- バッテリー持続時間(通常使用):約21日間、GPS連続使用で約40時間
- 測位方式:デュアルバンド 6種衛星システム対応
- Bluetooth音声通話:○
【ヘルスケア】

- 心拍数/血中酸素/情緒/睡眠の測定:○
- 睡眠中呼吸乱れ検知:○
- 皮膚温測定:○
- 心電図(ECG) :○
- 心拍変動(HRV) :○
- 自動血圧測定/血圧測定 :×
- 転倒の検知&緊急SOS :○
【トレーニング】

- ゴルフ :○
- ダイビング :○ 40m
- フルカラーオフラインマップ :○ 等高線
- 屋内/屋外ランニング/ウォーキング :○
- ハイキング/クライミング/トレイルラン :○
- オープンウォーター/プール :○
- ワークアウト自動識別 :○
この時計のポイントは4つ
- アウトドアスポーツ機能を強化している点
- バッテリー持続時間を強化している点
- 健康管理機能を強化している点
- 様々なアウトドアアクティビティにおいての設計・デザインを強化している点
それぞれ実際に山を歩きながら、どのように感じたかを紹介します。
アウトドアスポーツ機能を強化
アウトドアスポーツ機能を強化している点については



- ひまわり型アンテナによるGPS精度の高さ
- 標高グラフの表示・CPポイントまでの到着予定表示
- YAMAPアプリ連携
の3つのポイントで紹介することができます。
ひまわり型アンテナがもたらす精度の高さ



登山で一番不安なのは「自分が正しいルートにいるかどうか」。特に樹林帯や谷間では道迷いが多いポイントなので位置情報の精度が高いと安心です。
「GT 6 Pro」には独自の"ひまわり型アンテナ" が搭載されています。これは手首の角度に左右されず、常に衛星の方向を認識して信号をキャッチしてくれる仕組み。実際に山歩きをしていてルート上における位置移動を確認してみると驚くほど一致度が高い。前作からGPS精度が20%も向上しているというのも納得です。

分岐点で立ち止まって休憩したときも位置が乱れることなく、再スタート後もスムーズにトラッキングしてくれます。これなら安心して初めて行く山のソロ登山も楽しめます。
登山専用機能で科学的な山行を
「GT 6 PRO」が魅力的なのは、単なるGPSウォッチではなく、登山に特化した機能が充実している点です。
標高データ

登山において重量な標高グラフの表示においては現在地からこれまで歩いてきた標高変化をリアルタイムで表示してくれます。累積標高を意識しながらペース配分ができます。

登山中はワークアウト画面をスワイプすると、合計上昇高度、合計下降高度、現在の標高、勾配など、様々な情報が表示されます。
終了後はワークアウトの記録がHUAWEIヘルスケアアプリに同期されます。アプリでは、より詳細なデータやグラフで標高の変化や勾配を確認することができます。
チェックポイント予測

また次のチェックポイントまでの到着予定時刻を算出してくれるので、予定と照らし合わせて行動判断が可能です。
勾配&勾配補正機能

急登やトラバースなど斜度が大きく変化する場所でも、自分の体力消耗を見える化してくれます。どこで休憩すべきかを科学的に分析できるのは大きな安心感です。
YAMAPルートインポートでさらに便利に
国内登山者にとって欠かせないアプリといえばYAMAP。GT 6 Proでは YAMAPで作成したルートのインポートが可能です。事前にYAMAPアプリで計画したルートをそのまま時計に反映できるので、紙地図やスマホを取り出す回数がぐっと減りました。これが実に快適で、荷物を降ろさずにルート確認できるのは大きなメリットです。
ルートのインポートとナビゲーションについて

まずはルートデータとなるGPXファイルの準備です。YAMAPやヤマレコなどの登山アプリで作成したルートデータ(GPXファイル)をスマートフォンにダウンロードします。
その後アプリへのインポートを行います。方法はHUAWEIヘルスケアアプリを開き、「自分」タブにある「マイルート」からGPXファイルをインポートします。
ルートの転送はインポートしたルートをウォッチに転送します。

実際に山に登る時のルートの選択は、ウォッチの「ワークアウト」から「登山」を選び、設定メニューから転送したルートを選択します。これにより、ウォッチ画面にルートが表示され、道迷い防止に役立ちます。
登山ワークアウトの開始と機能の活用

登山ワークアウトの開始時は、GPSが正しく受信できているかを確認します。
準備ができたら、ワークアウトを開始します。これにより、標高、勾配、心拍数、ペース、距離などが記録され始めます。
画面の切り替えは至ってシンプルで、ワークアウト中に画面をスワイプすることで、異なる情報画面に切り替えられます。これにより、標高グラフや勾配、合計上昇高度などの情報をリアルタイムで確認できます。
圧倒的なバッテリー持続力
山で使用していて充電がなくなってしまっては困ってしまいます。そのようなことが無いようにモバイルバッテリーなどで充電を行うわけですが、「GT 6 Pro」は ロングバッテリー が特徴なので、事前にフル充電をしておけば、1泊2日の縦走登山では追加充電の必要なく使い続けることができます。
通常使用:21日間
(心拍測定・睡眠測定ON、毎週90分のワークアウト、通知50件/日など)
ヘビーユース:12日間
(ストレス測定や呼吸検知も常時ON、毎週180分のワークアウトなど)
GPS連続使用:40時間
実際に1泊2日のテント泊縦走でGPSをオンにし続けましたが、まだ半分以上バッテリーが残っていました。モバイルバッテリーの使用頻度が減るのは大きな安心感です。
健康管理機能で山以外でも便利に使える
登山をする人たちは普段の健康管理に気を遣っている方も多いのではないでしょうか?そんな方々にGT 6 Proは強い味方になってくれる健康管理に特化した機能が備わっています。
ECG心電図分析

ECG(心電図)とは、心臓が拍動する際に発生する微小な電気信号を体表の電極で検出・記録する検査です。この記録された波形を見ることで、不整脈、虚血性心疾患(心筋梗塞など)、その他の心臓の電気的な異常を診断し、心臓の健康状態を評価できます。
使い方は簡単でアプリを起動し、時計のクラウンに30秒間指を当てるだけで測定完了。結果はスマホアプリに自動保存され、過去のデータと比較も可能です。
情緒モニタリング

自動ストレス測定をオンにすると、休憩時にストレス状態を分析できます。疲労や睡眠の質を見直す目安になり、「今日は早めに休もう」といった判断にも役立ちます。
デザインと耐久性

登山道具として重要なのが壊れないこと、また傷つきづらいことです。GT6 PROは サファイヤガラスのディスプレイとチタン合金製ケース を採用し、軽量でありながら高い耐久性を実現しています。
実際に岩などに擦り付けてみましたが、全く傷がついていません。
さらに IP69&5ATM防水防塵性能 を備え、土埃や雨天でも問題なし。

1.47インチAMOLEDディスプレイは最大輝度3000nitsと非常に明るく、日差しが強い場所でもはっきりと表示が見えました。
シリーズラインナップ
登山以外にも、サイクリング・ゴルフ・スキーなど 100種類以上のワークアウト を記録可能。山だけでなく街やスポーツシーンでも使える万能ウォッチがHUAWEI Watch GT6 PROです。
今回紹介した製品は、上のWatch GT 6 proというハイエンドモデルでした。その他にもWatch GT 6 46mm、41mmといった製品展開があります。
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