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パックライナーの代用としてビニール袋は使えるのか?【登山での防水対策】

パックライナーの代用としてビニール袋は使えるのか?【登山での防水対策】

登山やトレッキング中に、荷物が濡れると行動や安全に大きな支障をきたします。

そんなときに役立つのが「パックライナー(Pack Liner)」です。この記事では、パックライナーの特徴や使うメリット、そしてビニール袋や漬物袋で代用できるのかを詳しく解説します。

パックライナーとは?

パックライナーとは、バックパックの内部に入れて使う防水インナー袋のこと。
雨や結露、渡渉(としょう)などによる荷物の濡れを防ぐために使われます。ザックカバーでは防ぎきれない背面や縫い目からの浸水も、ライナーで内部を包み込むことでしっかり防止できます。

パックライナーの特徴と使うメリット

  1. 完全防水で荷物を守る
    パックライナーの最大の役割は、雨や沢渡り、夜露などによる「内部の濡れたテントやレインウェアなどからの水濡れ」を防ぐことです。ザックカバーでは防げない背面や縫い目からの浸水も、ライナーで包むことでしっかり防止できます。

  2. 軽量かつシンプルな構造
    多くのモデルはポリエチレンやナイロン製で、重さは30〜50gほど。収納袋よりも軽く、パッキングの邪魔になりません。特にULハイカーには注目されている方法です。

例えばEVERNEWのEVERSHIELDは600×300mmで4枚で990円で18g、1,000×600mmが2枚で990円で40g

山と道のパックライナーが1枚550円で900×500mmで42gです

どちらも厚みは不明でした。

  1. パッキング効率が向上する
    透明素材なら中身が見やすく、荷物整理がしやすいのも利点。

  2. 食料・衣類などの仕分けにも便利
    防水性が高いため、食料や濡らしたくない着替えをまとめて収納できます。複数枚を使えば「テント用」「寝具用」「食料用」といった分類も簡単です。

  3. レインカバーより信頼性が高い
    外側のレインカバーは風や枝で外れたり破れたりすることもありますが、パックライナーは内部で密閉するため安心感があります。風雨の強い山行では特に有効です。

注意点としてはザックの生地が保水する場合は水を吸って重くなるので、素材の見極めが重要です。

  1. コストパフォーマンスに優れる
    メーカー製でも数枚入りで1,000円前後。漬物袋などを代用すれば数百円で防水性能を確保でき、消耗品としても扱いやすいです。

ビニール袋はパックライナーの代用になる?

結論から言うと、適切な素材と厚みを選べば代用可能です。
ポイントは以下の2点です。

1. 厚みのバランス

厚手すぎると重く、薄すぎると破れやすくなります。
耐久性と軽量性のバランスが取れた0.04〜0.06mm前後が目安です。

2. 素材の密度

一般的なビニール袋(低密度ポリエチレン)は柔らかいものの、臭いが漏れやすい傾向があります。
一方で、高密度ポリエチレンやナイロン混素材は臭いの透過を抑え、耐久性も高められます。

濡れ防止を最優先するなら臭いの透過よりも防水性と軽さのバランスを重視しましょう。

今回はAmazonで購入できる2種類の袋を検証してみました。1つは漬物用の袋、もう1つは釣った魚を持ち帰るときにクーラーボックスや車のトランクを汚れや臭いから守るための袋です。

漬物用の袋

●スペック

  • サイズ:750×500mm(0.5斗用)
  • 重量:24.7g
  • 素材:低密度ポリエチレン
  • 厚み:0.04mm
  • 価格:220円/1枚:440円(2枚入り)

漬物袋は、食品を長期間保存するために作られており、耐水性・密閉性に優れています。価格が非常に安く、ホームセンターなどで手に入れることができる手軽さが魅力です。また破損時の入れ替えも気軽に行えます。サイズ展開も豊富で今回紹介しているのが0.5斗用ですが、1斗、2斗用もあり、0.5斗用が0.04mmの暑さなのに対し、1斗以上になると0.06mmになります。

厚みは触った感じ、少し頼りなさを感じます。漬物袋といっても厚みが非常にあるわけではなくどちらかと言うと縦長サイズのビニールと言う印象です。

開口部は楽に結べる形状なので、例えば濡れたレインウェアを入れてザックの中に収納する程度であれば問題なく使える印象です。

バックパックの中身全てを覆い隠すパックライナーとして使うというより、テントやレインウェアなど濡れたものを一時的にザックの中に入れておくような使い方が良いように思います。

魚用袋

●スペック

  • サイズ:500×900mm
  • 重量:81g
  • 素材:ポリエチレン
  • 厚み:0.1mm
  • 価格:212円/1枚:1699円(8枚入り)

魚用袋は魚のヒレや鋭利な部分でも破れにくい非常に厚みがある素材です。釣った魚を安全かつ新鮮な状態で持ち帰るために設計された完全防水バッグで水を入れても漏れる心配がありません。

袋口部分は100均などで販売している密閉クリップを使うと便利です。ちなみにダイソーで購入した密閉クリップは1本あたり8.7gでした。

アウトドアメーカーから出ているバックライナーが1枚あたり500円前後なのに対し、非常にコストパフォーマンスに優れています。しかしながら8枚入りなので、そんなに使わないよな、という考えで躊躇してしまいます。

まとめ:登山のパッキングで最も重要なのは「濡らさない工夫」

パックライナーは、レインカバーでは防げない内部浸水から荷物を守るのに便利です。専用品を使うのが最も安心ですが、用途に応じて漬物袋や魚用袋でも十分代用可能だと思いました。

しかし特に注意したいのが、ダウン製品やガジェット類の濡れです。一度水を吸うと乾きにくく、保温力が一気に失われてしまうダウン。濡れて使い物にならなくなってしまうモバイルバッテリーなど、「濡らさない工夫」よりも「絶対に濡れない環境づくり」が大切です。

軽量化を優先しても、ダウンやガジェット類だけは必ず信頼できる完全防水バッグに入れて守りましょう。

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