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【レビュー】Rabウルトラスフィア5:冬期登山・雪中キャンプで実力を検証した軽量エアマット

【レビュー】Rabウルトラスフィア5:冬期登山・雪中キャンプで実力を検証した軽量エアマット

登山の装備において、睡眠の質と荷物の軽さの両立は常に悩ましい課題です。今回は、Rabから展開されている軽量エアマットレス「ウルトラスフィア5(Ultrasphere5)」を実際に雪山へ持ち出し、その使い心地と機能性を検証しました。

ウルトラスフィア5のスペック

まずはウルトラスフィア5のエアマットのスペックを紹介します。

  • R値:5.5
  • 厚さ:8cm
  • サイズ:51×183cm(レギュラーサイズ)
  • 収納時サイズ:18×9cm(レギュラーサイズ)
  • 重さ(マット本体):345g(レギュラーサイズ)
  • 素材:20デニールリサイクルポリエステル85%・ナイロン15%
  • 価格:¥27,500(税込)

ウルトラスフィア5にはレギュラーサイズとワイドサイズの展開があり、ワイドサイズは体が大きい人、寝返りを良くする人にお勧めのサイズです。

素材には20デニールリサイクルポリエステル、そしてナイロンが備わっています。

このスペックを見た時に、このエアマットがいかにコストパフォーマンスに優れたモデルなのかといった点についてはこれから紹介をしていきます。

ウルトラスフィアシリーズ(1.5/4.5/5)の比較

ウルトラスフィアには、用途に合わせて3つのモデルが展開されています。それぞれのR値(断熱性を表す数値)と重量は以下の通りです。

  • ウルトラスフィア1.5:R値1.4/重量310g

  • ウルトラスフィア4.5:R値4.3/重量370g

  • ウルトラスフィア5:R値5.5/重量345g

比較していただくと、今回使用した「5」が、いかにR値に対して軽量に作られているかがお分かりいただけるかと思います。

なお、「4.5」はテーパードマミーシェイプを採用しており、体格の大きな方でも腕がマットから落ちにくいゆとりある設計になっています。そのため、5と比較して25gほど重量が増しています。ご自身の体格や、求める寝心地に合わせて選ぶのがおすすめです。

他ブランドの代表的なエアマットとの比較

次にサーマレスト、NEMO、その他代表的な400g未満のエアーマットをスペックの比較をしてみたいと思います。

サーマレスト:ネオエアーXライトNXT(レギュラー)

  • 51×183cm/厚み7.6cm/370g/R値4.5/¥40,700(税込)
  • 30DリップHTナイロン

NEMO:テンサー™エリートレギュラーマミー

  • 51×183cm/厚み7.6cm/240g/R値2.4/¥35,200(税込)
  • 10DCORDURA®︎ナイロン

ビッグアドレス:ズームULインシュレーテッドレギュラー

  • 51×183cm/厚み9-8cm/397g/R値4.3/¥33,000(税込)
  • 20DMipan®regenrobicナイロンリップストップ

Rab:ウルトラスフィア5レギュラー

  • 51×183cm/厚み8cm/345g/R値5.5/¥27,500(税込)
  • 20デニールリサイクルポリエステル85%・ナイロン15%

その他、代表的なアウトドアブランドのエアマットの多くが400g以上でしたのでここでは省いています。ちなみに180cm以上のエアマットをピックアップしています。

モデル名重量R値厚み素材(表地)税込価格
サーマレストネオエアーXライトNXT370g4.57.6cm30D リップHTナイロン¥40,700
NEMOテンサー™エリート240g2.47.6cm10D CORDURA®ナイロン¥35,200
ビッグアグネスズームULインシュレーテッド397g4.39-8cm20D Mipan®regen robic¥33,000
Rabウルトラスフィア 5345g5.58.0cm20D リサイクル素材混紡¥27,500

このように4つのエアマットを比較してみると、マットの色々な特徴が見えてきます。

素材が30Dのサーマレストのエアマットはパンクの心配が他のモデルと比較すると少なく、またデニール数が高いのにも関わらず重量370gのスペックを備えていることが特徴です。ただし価格はなかなか手が出しづらい4万円以上というのが気になる点です。

重量240gと非常に軽量なNEMOは10Dの素材を使用していること、それによってR値も2.4と低いことがあげられます。重量が少ない分、パンクの可能性が他のエアマットと比較した場合に高いこと、R値が低いことが挙げられます。

ビッグアグネスはRabのエアマットと非常に近しいスペックを備えていますが、価格の安さとR値の高さからRabのウルトラスフィア5のコストパフォーマンスの高さが光ります。

軽量コンパクト性と高い断熱性を両立する構造

ウルトラスフィア5は、重量わずか345g(レギュラーサイズ)でありながら、厳冬期の使用も視野に入るR値5.5を備えています。収納サイズは15×9cmと1リットルボトルよりも小さくまとまるため、パッキングの自由度が高まります。

ただし収納サイズ15×9cmでコンパクトにはなるのですが、かなりしっかり力を入れて空気を抜きながら丸めないと収納することが難しいです。僕の場合コンパクトにするために撤収時間を要するが嫌なこと、またマットのスタッフバッグの必要性はあまり感じないので、単純に畳んでザックのボトム部分に収納しています。こうすることでスタッフバッグが軽量化できるし、撤収の時間も大幅に削減できます。

熱を逃がさない「オフセット構造」

軽さの理由の一つが、内部の空気層の構造です。空気を格納する気室(チャンバー)を上下で互い違いに配置する「オフセット構造」を採用することで、マット内部での空気の対流を抑え、取り込んだ暖かい空気を保持します。

重量増を抑える「2層TILT構造」

さらに、Rab独自の熱反射テクノロジー「TILT(ThermoIonicLiningTechnology)」の反射フィルムを、内部に2層構造で配置しています。かさばる断熱材を追加することなく、体から放出される熱を効率的に反射して放射熱の損失を防ぐ仕組みです。これにより、最低限の重量で高い保温性を発揮します。

氷点下の雪中キャンプでの実使用レビュー

実際に3月中旬、気温が氷点下3度まで冷え込んだ雪中キャンプにて使用しました。結果として、地面からの底冷えを全く感じることなく、朝まで快適に眠ることができました。

厚さ8cmのロフトがあるため、不整地でも体の荷重が均等に分散され、超軽量マットにありがちな底付き感も気になりません。厳しい山岳環境でのハイテンポなアクティビティ後の体を、しっかりと休ませてくれます。

またこれは素材だと思いますが、ナイロンだと寝ていて音が気になるのですが、ポリエステル素材だからなのか寝返りを打っても音が非常に少なく、気になることなく快適に寝ることができました。

山行でのストレスを軽減する細部の工夫

スムーズな設営と撤収を叶えるバルブ

空気の注入・排出が行いやすい薄型の2ウェイバルブと、付属のポンプサックにより、疲労した状態でテント場に到着した際も素早く衛生的にセットアップが可能です。バルブは裏側に配置されており、凹凸が少なく、睡眠時や収納時にも邪魔になりにくい設計となっています。

空気をポンプサックに入れた後、エアマットのバルブからポンプサックを抜く時に、一緒にバルブそのものがエアマットから抜けてしまうと、一気に空気が抜けてしまいます。そのようなことがないように以前のモデルよりもエアマット本体とバルブの接点が非常に硬く作られています。

なのでエアマットに空気を注入するとき、しっかりと奥までバルブがはまっているかを確認するようにしましょう。

エアマットに空気を入れる時間

皆さんエアマットに空気を入れる時間を気にしていますか?空気圧というのは寒くなると低下します。気体は温度が下がると体積が縮む性質があります。このことから例えばお昼頃にテント場について、エアマットに空気を入れるとします。

その後日が落ちて就寝しようとすると、エアマットの空気が少なくなって、「あれ空気が抜けているのかな?」「しっかりとバルブを閉めないと」というように思われる方が多いように思います。

これは気温が下がったことでエアマット内の空気が縮んでしまうことが原因だと思われます。もしかしたらバルブが緩んでいたかもしれませんが、寒いと空気が縮むという物理的理由を知っておくと、寝る前にエアマットに空気を入れる習慣を身につけることができると思うので覚えておくと良いと思います。

まとめ

ウルトラスフィア5は、軽量性とコンパクトさ、そして高い断熱性を兼ね備えた寒がりな方に安心感のあるエアマットだと思います。荷物の軽量化と夜の快適な睡眠が直結するファストパッキングやロングトレイル、アルパインクライミングにおいて心強い装備となります。

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