7日間の南アルプス縦走では、天候や環境の変化に対応しながら行動を続ける必要がありました。その中で、身体の負担を減らし、安全に行動を進める上で役に立ったアイテムや工夫をご紹介します。
今回は以下の3つの切り口から、実際の現場で感じたことをご紹介します。
あったらよかった4選
持ってきていてよかった8選
なくてよかった4選
今回は「これを持ってきていて助かった」と感じた道具と、実際の現場での使い心地をまとめました。長期縦走に限らず、日帰り登山や1泊2日のテント泊、山小屋泊にも活用できる内容になっていますので、装備選びの参考としてぜひ最後までご覧ください。
1.ウォーターボトル2本

今回は山旅のウォーターボトルを2本持って行きました。これがとても給水時に扱いやすかったです。
重量と容量:1個の重量が44gで2本でも88g。1本500mlなので計1Lを持ち歩ける
使い分け:1本は水のみ、もう1本にパラチノースとウメラル、もしくは山の一撃味噌を入れた冷えた味噌汁という2種類の味をセットで持ち歩いているという状態
甘い行動食を食べた後は水ですっきりさせたいですし、ミネラル補給やエネルギー補給をしたい時には味のついたドリンクや味噌汁を飲むなど、状況に合わせて対応ができます。
行動中に1Lの水分を素早く飲める点も含め、ウォーターボトル2本持ちの構成は非常に適していました。
2.モバイルバッテリー20,000mAh

持参するモバイルバッテリーの容量については迷いましたが、重さは体力でカバーすることとし、容量不足になる懸念を避けるため20,000mAhを選びました。
普段の容量の選び方の目安:
日帰り・1泊のテント泊:5,000mAh
2泊以上:10,000mAh
6泊(今回の長期縦走):20,000mAh+5,000mAh(これでちょうど良い量でした)
今回は夜間出発の計画が多かったため、ヘッドライトを常に満充電にしておく必要がありました。また、スマホの充電消費を抑えるため、通過予定時刻などをまとめた計画表を紙にプリントアウトして持参しました。
紙に印刷してジップロックに入れて持ち歩く方法は、スマホのバッテリー節約にとても役立ちました。その分、写真や動画の撮影に電力を回すことができ、ヘッドライトも毎晩満充電で準備することができました。
3.紙印刷の計画表と濡れない対策

モバイルバッテリーの項目でも触れた通り、計画表は紙に印刷して常に確認できるようにしていました。
記載内容:スケジュール通り歩けているかという確認のほか、利用可能な山小屋の情報や水場の位置を書き込み食料計画を1日単位で行えるように工夫
運用ルール:「1日1枚」の運用とし、使わない日の分は財布と一緒にジップロックに入れてザック奥に収納。こうすることでお札を濡れないようにも対策できる。
スマホの画面を都度確認してバッテリーを消費することもなく、素早く現在地や先の予定を確認できたため、スムーズに行動できました。時々スマホアプリで確認すると、電波が悪いとか、データを受信しているとかで素早く確認できないことがあり、それこそ1分程度待機しなくてはいけないことがあったのですが、これが皆無です。
4.TSURUYAのレモンのドライフルーツ

今回、TSURUYA(ツルヤ)の「レモンドライフルーツ」の使い勝手の良さを改めて実感しました。
長期間山に入っているとジューシーなものを食べたくなることが多いのですが、このレモンドライフルーツがその欲求を満たしてくれました。
また、パラチノースやチョコバーを食べた時と比べても、このドライフルーツを食べた後の方が動きやすさを感じました。クエン酸の補給によるものかはっきりした理由はわかりませんが、食べた後に体が動きやすくなる実感がありました。いくつか試したドライフルーツの中でも、レモンが一番好印象でした。今後の山行でも持って行こうと考えています。
5.山旅の7Elementsスタンダードキャップ&サンシェード


今回の縦走は、自社アイテムを実際の環境下で試す良い機会でもありました。
その中でも重宝したのが7Elementsスタンダードキャップです。
通気性:長時間の行動でも頭が蒸れにくく、終日快適にかぶり続けることができる
装着感:12時間以上着用していても気にならず行動できた。1度も外すことがそういえばなかったと今更ながら実感しています。
耐風性:強い風が吹いても飛んでいくことがない(ライトウェイトサンシェードも同様)


キャップの上から装着するタイプのサンシェードですが、風に煽られて飛ばされるようなこともなく安心して使用できました。また一度百間洞山の家の目の前の川でバシャバシャ洗いましたが、すぐ乾くし、本体に汗染みができないのも特徴です。
6.リフレクティブ・リップストップ3Wayドライバッグ


今回のルートでは、光岳、上河内岳、悪沢岳、蝙蝠岳、奥聖岳、百間洞山の家の計6箇所でザックをデポして移動する場面がありました。
その際、アタックザックとして使用していたのがリフレクティブ・リップストップ3Wayドライバッグです。
ザックデポして移動しない日はテント用のドライバックとして使い、ザックをデポして移動することがわかっている日は、テントは通常のスタッフバックの中に入れてボトム部分に収納します。そしてこのドライバックをザックのフロントポケットに入れておいて、素早くアタックザックとして使用できるようにしておきます。
水、行動食、レインウェア上下、ウィンドブレーカー、アルファダイレクトのジャケットを収納して使用しましたが、ストラップのサイズ調整がしやすく体にフィットさせやすかったです。岩場の多い悪沢岳でも邪魔にならずに使用でき、防水性があるため雨の際も安心感があります。
7.水のいらないシャンプー&さっぱりタオル

6泊7日の日程では、身体や頭のベタつきが気になることが事前に想定できました。
身体については、水で濡らした「さっぱりタオル」で拭くことで快適に過ごせました。(最近日常的に水分を多く摂っているためか、以前より汗のベタつきが気になりにくくなった感覚もありました)
また、仲間におすすめしてもらった水のいらないシャンプーも導入しました。

持ち運び:150mlの容器から、30mlほどの小型スプレー容器に移し替えて携行(「頭スッキリ」と記載)
効果:スプレーすると頭皮の不快なにおいが抑えられ、爽快感が得られるため、就寝時や起床時も気持ちよく過ごせる
わずか30gほどの重量増加で十分に快適性が向上するため、持ってきてよかったと感じています。
8.リッジメリノと山旅のアンダーウェア
アンダーウェアには、リッジメリノのボクサーパンツと山旅のメッシュアンダーウェアを使用しました。
山旅のメッシュアンダーウェア:
- メリノウール使用のためにおいが気にならず、汗で濡れても乾きが早い
- 7.5マイクロンの細いメリノウール糸を使用しており、肌触りが良い
- 芯部分にナイロンが使用されているため耐久性もあり、主に停滞時・就寝用のウェアとして使用
リッジメリノ(ボクサーパンツ):


- ナイロンが50%混紡されており、耐久性と吸汗拡散性に優れる
- 行動中に蒸れやベタつきを感じにくく、汗をかきやすい体質に適している
- 水場が豊富なテント場であれば、水洗いして吊るしておくだけで乾きが早い点も便利
リッジメリノのアンダーウェアには女性モデルもあります。
この2つのアンダーウェアのパフォーマンスは非常に高く、アンダーウェアの機能性や着用感を自分なりに考えて使い分けています。

