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夏 7月 坊ガツル シンプルポトフとpatagonia provisionsムール貝

夏 7月 坊ガツル シンプルポトフとpatagonia provisionsムール貝

数日の旅の中に登山が組み込まれているのが好きだ。特に長旅になる北海道や九州、海外だと旅の中で山の準備日や地域を訪ねる時間が楽しく、地域を知ることができる気がする。

九州は友達がいることもあって毎年訪れている。登った山もくじゅう山系や宮之浦岳、開聞岳、対馬といろいろだし、観光で訪れている場所も多い。

くじゅう山の坊ガツルは、福岡の友達からよく聞く場所で、私も数年前法華院山荘を通過したことはあるけれど、泊ったことはなかった。今回、ハッピーハイカーズ・法華院ギャザリングというイベントに友達が出ることもあり行くことにした。

くじゅうヒュッテ

イベントの前日、金曜日は小石原焼きの窯元を訪ねたり、観光を楽しみながら、前泊として「くじゅうヒュッテ」に泊った。

くじゅうヒュッテは長者原登山口近くの家族で営んでいる小屋で、雰囲気がとてもよく、食事もおいしいと友達のおすすめだった。

くじゅうヒュッテ
くじゅうヒュッテ

夕方に着いて早速出てきた食事に本当にびっくり。出てくる、出てくる。地元の食材の料理が小鉢や焼き物、煮物など、盛り付けもとても丁寧できれいだった。静かな山の中で、まだ明るい空の光が小屋の窓から入ってきて、丁寧につくられた料理を気のおけない友人と瓶ビールを飲みながら山の話をして食事をする。

くじゅうヒュッテ

なんて贅沢な時間なんだろう。

くじゅうヒュッテは温泉もあって、食事のあとにゆっくり温泉につかる。

土曜日の朝も、ゆっくりの出発のため、朝温泉に入って朝ごはんをいただく。朝ごはんもおいしかった。

とても明るいお母さんに登山口までおくってもらい、坊ガツルを目指す。

坊ガツル

日曜日には九州に台風上陸の予報が出ていたが、この日はいいお天気で、雨女とよく言われる私だけれど足取は軽やかになった。

アップダウンも少ないが、植生豊かな森を抜けていく。たくさんの家族や、子供たちとすれ違う。くじゅう山は、とても親しまれている山なんだと思った。

ブルーベリーやドライのリンゴ

前日に道の駅で購入したブルーベリーやドライのリンゴを休憩中に食べた。地域でつくられた食べ物をその山の中で食べるというのは、山旅のだいご味だと思う。

坊ガツル

坊ガツルは、丁度良く疲れてきたところで眼下にあり、比較的あっという間だったけれど、山の中にこんな緑の平原があるのかというくらい気持ちのいい場所が広がっていた。こういうところ好きだなと思った、山に登ってはじめて、訪れることのできる開かれた場所。

イベントは既にはじまっていて、多くのハイカーで法華院山荘は賑やかだった。

今回のイベントのテーマは「ローカル」日本全国からのブース出展とTALKがあり、中でも山梨 北杜市のレストランDILL eat,life.の山戸ユカさんの「アウトドアにおける食とローカル」の話は、山の中でも普段と同じように食事を楽しむところが共感でき、今回がお披露目となった八ヶ岳の季節の食材を使って食材の味を生かすトレイルフード「The small Twist」の話は、とても手間ひまをかけてつくられていること、八ヶ岳の有機農家さんとの話など、とてもよかった。一度行ったことのあるDillのごはんは、どれもおいしくてびっくりしたけれど、講演後の試食会で食べたこのトレイルフードもとてもおいしく、私はミートソースツイストを購入した。次の山の楽しみが一つ増えた。

テント場

テント場はやはり混んでいたけれど、それでも腰くらいまで伸びた草に囲まれていた丁度良い場所が空いていて、テントをはると周りが気にならないほどのプライベートな空間だった。

山ごはん

今日のメニューは、昨日購入したズッキーニとミニトマト、くじゅうソーセージのシンプルポトフとPatagonia Provisonsのムール貝(レモンハーブ)とバケット。

  • シンプルポトフ 3人分
  • くじゅうソーセージ 1袋
  • ミニトマト 1袋
  • ズッキーニ 1本
  • コンソメ
  • 塩コショウ
  • 水 適量

調理時間約10分

シンプルポトフと名付けたはいいけれど、あまり準備していなくて金曜日にあわてて閉店時間ギリギリに駆け込んだドライブインで購入できたのがこの材料だったのだ。

くじゅうソーセージ

売店のおばちゃんが、「これなかなかいけるわよ」と言ったくじゅうソーセージが身も詰まっていておいしかった。大ぶりのミニトマトの酸味もいい。山旅のだいご味を再び味わう。

Patagonia Provisonsのムール貝

8月から日本で販売となるPatagonia Provisonsのムール貝も一足お先に持ってくることができて、軽くあぶったバケットとスープととても相性が良かった。とくに残ったオイルをバケットに浸すととてもおいしい。

このテント場は本当に気持ちがよく、山の中の楽しい時間を思う存分感じることができた。

翌朝は、簡単に朝食をすませた。というのもやはり台風が近づいてきていて、雲行きが怪しい。手早くテントを畳んで、法華院山荘に向かう。朝早めに下山する人たちも多そうだが、私たちはコーヒーを飲みながらゆっくりしていたらぽつぽつと降り始めた。

イベントも16時Closeが前日の12時に変更となり、結局10時閉会式となった。

友達の話す「九州自然歩道」の話は、簡潔だがわかりやすく、成り立ちやここを歩きたい想いがつまっていて、この坊ガツルも九州自然歩道が通ってるといい、その目印のかたつむりマークを下山の時は見逃さないようにしようと思った。

それぞれのローカルの話は皆、日常と山が繋がっていて、山が特別ではなく普段の暮らしの一部としてその人たちそれぞれの人生にとてもなじんでいて、羨ましかった。

雨の山歩き

雨が強くなっていったが、1時間ちょっとなので、雨の山歩きも悪くないなと思えるくらいだった。

帰りは、山で知り合ったみんなと温泉に入り地元のオーガニックカフェでランチをした。

そういえば、往復4時間も歩いてないけれど、なんだか山の中には長くいた気がしたし、新しく知ることのできたローカルやそれぞれの山の関わりがとても刺激的な二日間だった。

イベントの翌日は、天気もすっかり回復し佐賀で海の幸や温泉を楽しむ旅をして夜遅い飛行機で帰路へ。

遠くの山旅は、地域の暮らしや食べ物など今まで知らなかった新しくもあるけれどなんだか懐かしい世界を知ることができる、それはとても心地よく、また戻ってきたいなと思える。

私はこれを繰り返したくてまた次の季節も山旅をするのだ。

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