走るときの地面の接地方法には大きく分けて3つに分類されると言われてます。それはフォアフット・ミッドフット・ヒールストライクです。私はこの接地方法については、あんまり気にしていないです。
これを意識しすぎると故障の原因になると思います。例えばヒールストライクの人がフォアフットで走ろうとすると、踵をつかないという意識がはたらいて、踵を上げて走ろうとします。そうすると、ふくらはぎを多く使ってしまうから、ここがパンパンになっちゃいます。
これが長く続くと、アキレス腱炎になってしまったり、すぐに疲れて走れなくなってしまいます。
地面に最初に接地する場所は足先だろうが、足の中心だろうが、踵だろうが、あまり意識しすぎると良くなくて、大事なのはどこに体重がのっているかなんです。
地面に足がついたときに真下に綺麗に体重がのっていたら、そのまま体は前に進んでいきます。これが後ろに重心がのっていたら、前に進まないし、更に衝撃が大きく、体への負担が大きくなってしまいます。
体重の乗る位置が正しければ、勝手に前にのっていくし、スピードをあげれば、踵がついているようにみえても体重はのっていないので、無意識にフォアフット・ミッドフットになってきます。
だから体重ののる位置が正しければ、フォームは勝手に綺麗になっていくし、『足のどの部分を接地位置にしなくちゃいけない』という意識がなくとも、スピードによって自然な走りが実現していきます。
あとケニアやエチオピアといった国の人のフォアフットを日本人がしようと思ったら故障します。そもそも筋肉の構造や、能力そのものが違うので、自分にあっているか、楽に走れているか、という故障しない走り方を見つけてあげるのが、とても大事です。
そして正解はなくて、誰一人、同じ人はいないという心づもりも大事だと思っています。そもそも走るという行為そのものの目的も人それぞれで、ダイエットでランニングを楽しんでいる人もいれば、レース思考の人もいます。またシューズの合っている、合っていないもあるし、色々な要素を掛け算していくと、自分にあっている走りを模索していくことが重要であることが、わかると思います。