way
一本の道。

こんにちわ。たかくら(@takakura3twi)です。

テアラロアとはどんなトレイルなのか?

ニュージーランドとはどんな国なのか?

についてお話します。

テアラロアとは?

北島最北端のCape Reingaと南島最南端のBluffをつなぐ道。

テアラロア=Te Araroaはニュージーランドを南北に縦断する3,000kmのロングトレイルです。略してTA(ティーエー)。これを歩くハイカーをTAハイカーと呼びます。2011年12月に完成した比較的若いロングトレイルです。

川下りセクションWhanganui Journeyではチームを組む。多国籍な友人ができるのもロングトレイルの魅力の一つ。みんなトレイルを進めば進むほど目がどんどんキラキラしてくるのが印象的だった。

年々その認知度と人気は高まってきています。グリーンストーンハットで働いている北井さんによると、Hut Intention Bookに記帳したTAハイカーの推移は以下の通り。

  • 12-13シーズン 86人
  • 13-14シーズン 118人
  • 14-15シーズン 182人
  • 15-16シーズン 341人
  • 16-17シーズン 464人
  • 17-18シーズン 477人

18/19シーズンは500人を越えるTAハイカーが世界中から集まりました。

長い道のりになりますのでいろんな環境を進んでいきます。

様々な表情を見せてくれるテアラロア。

ビーチ、ファーム、道路、ロード、泥、岩場、ゴース(とげとげの植物、Tシャツを切り裂く)、スピアーグラス(とげとげの植物、足から血が出る)、風の谷のナウシカの世界を彷彿とさせるタソック帯、川下り、大峰奥駈のように繰り返されるアップダウン、映画で見た火星のような荒涼地帯、渡渉、ロード、道路、泥、ファーム、泥、牧場、泥など、多彩な表情を見せてくれます。

基本的に靴と靴下は毎日ずぶ濡れです。

靴は防水がいいの非防水がいいの?ロー、ミドル、ハイ?

いろんな疑問が出ると思います。装備の項でお話します。

wet mud mad
行程中に乾くことはほとんどない。中敷きも乾かぬうちに次の日が始まる。

もう本当に、「これでもか」というくらい歩かせてくれます。

きつい。

紀伊半島の大峰奥駈が100㎞と言われていますから、これを30回分です。

きつい。

ドロドロで、ぐちゃぐちゃで、“あのアレ”に刺されまくる。

何が楽しいのか。

ロングトレイルは「在るだけ」

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Longwood Forest を越えて晴れやかな気持ち。Colac Bayを目指す。

そもそもロングトレイルとはなんなのか。

実はわたしもよくわかってません(爆)。道です。在るだけ。

クイーン・シャーロット・トラック以外は基本的に予約は要りません。基本的には自分のペースで、自分なりに歩いて進むものです。

競争でもありません。いつ始めてもいいし、いつ切り上げてもいいです。ワンシーズンで歩き切るスルーハイクは効率がいいだけで、関わり方は自分次第です。審判もいません。

だからこそ、主体的に取り組むことができる。

だからこそ、自立しなければならない。自分を律さなければならない。

そんなところに魅力があるんだと思います。

個人的には長期間歩くことで色んな出会い、発見、考えを得られたので、そういう時間を得るための方法がロングトレイルなのかもしれません。

ロングトレイルは多くの場合、「しれっと始まり」「しれっと終わる」きわめて個人的なものです。そこも魅力のひとつだと思います。

歩きながら色んなことを考えた。節約のため観光案内所で手に入れた地図に、計画や着想を書き込んだ。書ききれない場合は、キッチンペーパーやお手拭きに書き込んだ(ノートは重いので持たない)。言語化できたらクッカーを拭いて薪ストーブの焚き付けにする。

多くのアウトドア・アクティビティと同じように無償の行為で、社会的に価値があるかと言われると、なんとも微妙ですが、個々の人間的成長にはプラスに影響すると思います。

約5ヶ月かけて北から南まで歩いてみて実際に歩いてみて自分なりに考えたテアラロアの良いところ、特徴は大きくこの3点だと思います。

[1]海に始まり海に終わること

[2]ニュージーランドを楽しむ最強かつ最凶かつ最高の手段であること。

[3]容赦ない山岳縦走であること。

次回以降の行程記録にはさみながら解説していきます。

mud mad sox
バンクーバーから参戦、高所登山家スミスブラザーズ。茶色い靴下がおしゃれでs いいえ泥です。いわく「Te AraroaはMud(泥)でMad(狂ってる)」

ロングトレイルはいろんな関わり方があります。セクションハイクもよし、途中で大きく休んでもよし。自分なりの旅の手段としてロングトレイルを活用する、くらいのスタンスで気軽に楽しむのもありかと思います。

大切なのは健康を維持しながら楽しむこと。

カリフォルニアから参加のトリプルクラウナー、スキッピー。いわく、「Te AraroaはCrazy(狂ってて)でFunny(面白い)」Arc’teryxのシャツ(もともとは黒色)の色褪せが紫外線の強さを物語っている。

ニュージーランドってどんな国?

さて、ニュージーランドはどんな国なのか。時差三時間とか南半球のここにあるとか一般的な情報は他に任せるとして、私が感じたことを書いてみます。

ニュージーランドには、個人個人の楽しみに任せているような、放任の空気感があります。日本だったら柵をつけそうなところ、鎖をほどこしそうなところでも何もないところがほとんどです。道標も日本のように大きなものはほとんどありません。

いい意味で開発が進んでいない。

自然をなるべく自然に残そうという姿勢が、自由な空気感を作り出しているように感じます。

手付かずの自然というよりは自然への介入を最小限に抑えて維持していこうという姿勢がビシビシ感じられます。

国の方針や社会思想の基盤に、自然と共に生きるマオリの自然哲学が反映されているからだそうです。

なので、なにかやばいことが起きても、自己責任。それを承知で荒野を進んでいく。(PLB必須、装備の項参照)

そんな、放任と自己責任の世界観が心地よい。フレンドリーな国民性もあいまって、なんとも居心地の良い国です。

ニュージーランドはアウトドア天国です。

アウトドア天国。ニュージーランドはよくこのように表現されますが、身をもって体感しました。

多くのローカルの方々の車はいい意味で常に汚いキレイではないです。というのも、常に登山靴やバックパック、クライミングギアや釣り竿がコレでもか!と内蔵されており、マウンテンバイクがこれでもか!と車に外付けされ、カヤックをカートップしている車の往来も頻繁に見かけます。

大概なにかを牽引している。この車はキレイで、ナンバープレートにもこだわったんだそう。ニュージーランドには日本車が多い。

ニュージーランドは国全体が大体そんな感じです。

ニュージーランドはアウトドア天国です。

在住者いわく、ニュージーランドでは基本的人権の一部に遊ぶ権利がガッツリ入っている感覚、とのことです。健康先進国でもあり、みんながアウトドアを自然に楽しんでいる。

Whanganuiで高齢者のロードバイクレースを見かけ、ハッとしました。競輪選手がつけているようなかっちょいい、いかにも風の影響を最小限にしますよ、というヘルメットをつけて70歳から80歳くらいの方々が元気にロードバイクを楽しんでいたんです。

アウトドアが特別なことではないナチュラルな感覚。アウトドアは目的でも特別なことでもなく、生活の手段であり一部であるという感覚。

英語圏で比較的治安はよく、熊も蛇もいない。どの大陸からも離れた場所に位置する地球の孤島。空気ができたてのようにすこぶるうまい。特に南島。深呼吸が止まらない!

ニュージーランドで出会ったアウトドアマン達は、とにかくナチュラル、自然体。そんなふるまいや佇まいが本当に美しく素晴らしく、楽しむことがとても上手な印象を持ちました。

ニュージーランドはアウトドア天国です。

最後に。

しばしばニュージーランドはこのように表現されます。

「人間よりも羊のほうが多い」。

確かにたくさん見ました。羊。

が、私は知っています。

羊よりも遥かに多い、この土地の先住民を。

アウトドアに大敵のあの吸血鬼を。

地獄絵図。被害経験がある人は戦慄もの!?

この記事のまとめを英語で!

\ TeAraroaアウトドアEnglish /

●Te Araroa is the long trail that runs across the length of New Zealand. 

●New Zealand is like an utopia for outdoorsy people.

●Sandfly is God.

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0.ニュージーランドを1000%楽しむ!ロングトレイル、テアラロアを解剖してくぜ。

1.ニュージーランド縦断3000㎞。歩きで。テアラロアて、なんだ!?

2.日本出国→Cape Reinga

 2-1.800km Cape Reinga→Hamilton

 2-2.900km Hamilton→Wellington

 2-3.690km Wellington→Lake Tekapo

 2-4.610km Lake Tekapo→Bluff

3.《計画方法》

4.《リスク》

5.《装備学》

6.《栄養学》

7.《心構えと注意点》

8.テアラロア ニュージーランドを3,000㎞歩いて(最終回)

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ニュージーランド南島はクライストチャーチで留学エージェントを立ち上げラジオプロデューサーとしても活躍しているNaokoさんに記事にしていただきました。こちらもご覧ください。

本記事はここで終わりです。

ご質問はたかくら(@takakura3twi)まで、どうぞ。

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