登山に出かける際に一番迷うのが食材です。軽量化の為にお湯だけでできる食事がメインになるのですが、長い縦走になると栄養をどのように取り入れるかが1つの課題になります。
アルファ米とフリーズドライのスープというのがお決まりで、僕はスープを作る際に乾燥ゴーヤを追加して飲むようにしています。このゴーヤ、実に様々な栄養が含まれており、登山時に不足しがちなビタミン、ミネラルを補え夏バテ防止にもつながります。
ゴーヤについて知ろう
ゴーヤを乾燥するようになったのは、とあるテレビ番組で紹介されていたのがきっかけです。そこでは、ゴーヤの苦味成分「モモルデシン」が肝機能を高め、胃腸の保護、食欲増進、血糖値・血圧のコントロール、血液さらさらなど生活習慣病にも、もってこいの野菜という紹介がありました。
また登山といったハードな運動、紫外線にあたることで生じる活性酸素の発生を防止する抗酸化作用もあり、更には疲労回復に効果的なビタミンCも豊富とあって、登山には最適な食材だと考えています。
夏野菜は身体を冷やす働きもあると聞くので、夏場の縦走登山には必ずもっていく食材の1つとなっています。
ゴーヤは中心にあるワタ部分の苦味が強く、また種もあるのでそれらを取り除いていたのですが、取り除く必要は全くなく、調理をしているとワタの部分は溶けるようにしてなくなってしまうし、種はパリポリと良い食感があり、ワタや種を料理に入れてもなんら苦味が強くなることなく、なんだったらとても美味しく感じます。
更にはこの中心のワタやタネにこそ栄養分が豊富とあるから今まで捨てていたことに後悔したほどです。
乾燥ゴーヤの作り方
登山に食材を持ち歩くのに軽量化の為に多くは乾燥させます。ゴーヤも乾燥をさせてもちあるきます。乾燥のさせかたはいたって簡単で、ベランダなどで乾燥野菜を作ることのできるバスケットや、キャンプで使用する食器を乾燥させるのに使用する乾燥ネットを使用します。
このネットにワタもタネも取りぬかずに、5mm程度に輪切りにしたゴーヤを重ならないように並べて、天気にもよりますが1日放置すれば出来上がりです。乾燥させることで栄養価もアップして、軽くなるし、乾燥食材はとても便利です。
乾燥ゴーヤを取り入れた山ごはん
乾燥ゴーヤは半日干し、1日干しと乾燥の経過時間によって見た目と食感の変化があります。生のゴーヤを5mm厚だとすると、半日干しで3mm厚、1日干してカラカラにすると1mm厚になります。
半日干しのゴーヤは苦味がかなり薄れて、甘みが出てきます。1日干しのゴーヤはカラカラになり、よく噛む事で軽い苦味と甘みを楽しめる食材に変化します。
半日干しのゴーヤは、クッカーの中で炒めて粉チーズと軽くしょうゆをまぶして、お酒のおつまみを作ります。また春雨やパスタのような麺類と一緒に炒めて味付けをして楽しむのにもおすすめです。
1日干しはフリーズドライスープの中に、お湯と一緒にそのまま入れて煮ると、ゴーヤの出汁がとれ、実もふっくら戻り美味しくいただけます。
またお湯を注いでゴーヤ茶にして、これをアルファ米にかけてお茶漬けにして食べるのもおすすめです。
炒めてもよし、煮込んでもよし、レシピは幾通りも存在します。だからレシピを考えずにとりあえずアルファ米、ドライフードなどと持ち合わせて、何かと一緒に投入して食べるという安易な考えでもいけちゃいます。
是非登山のお供の食材として試してみてください。ちなみにゴーヤを乾燥させることが面倒な人は、乾燥させたゴーヤも安く手に入るので、そちらもおすすめです。