カテゴリーから探す

山のモノ Wear / Gears

山のコト Experiences

景色が変わっていく イギリス最高峰 ベンネヴィス山へ

景色が変わっていく イギリス最高峰 ベンネヴィス山へ

グラスゴーからの長いバス旅の中で知ったのは大きな湖やちょっと荒々しい山岳風景、スコットランド ハイランド地方の大自然だった。

大きなザックをしょっているハイカーもバスを乗り降りたり、車窓から見えるトレイルを歩いている人たちも沢山いた。

フォートウィリアム駅に止まっていた寝台列車
フォートウィリアム駅に止まっていた寝台列車

期待に胸膨らませながらも、空はどんどん曇っていきフォートウィリアムに着いたときには小雨が降っていて、おまけにアウトドアショップでガス缶を調達しなければいけないのに、閉店時間ギリギリとなっていて慌てて駆け込んだ。

フォートウィリアム駅前には乗るはずだった寝台列車も止まっていて、残念に思いながらもスーパーで買い物をして泊まる予定の登山口近くのキャンプ場に向かった。

可愛らしい形のPod
可愛らしい形のPod

雨は本降りになっていて、移動疲れもあったせいか、キャンプ場ではPodというコテージ泊にして、次の日はテントにした。

快適なPodの中
快適なPodの中

このPodがとても快適で、居心地も抜群で疲れているのにテンションが上がってしまうほど。おまけに雨も止んで虹も見ることができたけれど、目の前にあるベンネヴィス山の語源は「雲に覆われた山」という説があるらしく、その通り雲の中だった。

Podで夕食
Podで夕食

Podの中で地元の食材で簡単にスープを作り、クラフトビールを飲んで明日の工程を確認した。

日帰りハイキングだけれど往復約16㎞、7~9時間工程でほぼ海抜0メートルからスタート、標高は1334メートル、なかなかハードだ。

朝起きて、日本から持ってきたフリーズドライスープに昨日の残り野菜を入れて朝ごはんにした。

登山口にあるビジターセンター
登山口にあるビジターセンター

朝は薄曇りのままで、大きなザックはキャンプ場に預けることができ、必要最低限の荷物で歩き出した。登山口にはビジターセンターもあり、情報も確認できる。

いよいよベンネヴィス山へ

早速羊たちを沢山みながらフットパスのゲートを通り、登っていく。

足元はとても良く整備されていて岩場だけれど、歩きやすい。さすが登山者が年間増えていると言われるほどだった。

ちょっと登っていくと大きな樹々は全くなくて森林限界なのかほぼ牧草地だった。

少し晴れ間も見えて遠くの山々や途中にあるミール湖がきれいに見え、小さな滝もあった。

1時間くらい登った場所でも顔の黒い羊が沢山いて、歩いていて飽きず、景色がくるくるかわり面白い。

だんだんと岩場に

やがて牧草地帯もなくなり、岩場を歩くことになった。気温もだいぶ下がりガスっていて、シェルを着こみケルンや残雪を横目にしながらもくもくと登って行く。

約4時間登ったところで頂上へ。多くのハイカーもいたけれど、かなり寒く何も見えない真っ白な世界で簡単に食事し休憩して下山することにした。

下山しはじめると、視界が晴れていき、同時に続々と登ってくるハイカーとすれ違う。

陽が長いせいなのか、結構みんなのんびりだ。

ピストンの道のりだからか、帰りは軽やかだ。ほとんど森林ではないからか視界も広く、日本の山とは全く違う感じだった。

やたらと鳴く羊がいると思ったら、どうやらお母さんとはぐれてしまった子羊で、必死に鳴きながら、山を下っていた、母羊は登山道を挟んでだいぶ下にいる。

「がんばれー、お母さんは下にいるよー!」と心の中で応援していたら、無事たどり着けたようだった。

こんな光景が登山中に見られるとは、なんだか面白いなあと思いながら、遠く異国の山に来た実感をした。

約7時間の登山、降りたところで散歩中のファミリーに歩行時間と感想を聞かれた。

7時間で登ったことを伝えると、ファミリーの中のおじいさんは、「すごいなあ、俺は12時間かかったよ」と笑っていた。

3世代で登る人やランナー、小学生くらいの子供たちや20代のグループなど実に様々な人がそれぞれ楽しんでいたのがとても印象的だった。日本でいうところの富士山のような感じだろうか。

下山して、フォートウィリアムの街まで約30分歩いて出た。街のお土産屋さんでフォートウィリアム起点に二つのロングトレイルがあることを知った。

多分事前に調べていたイギリスのフットパスのサイトで見ていた気もするけれど、そのときはスコットランドカー遠いなと、ベンネヴィスに登る予定だったにもかかわらず、あんまりわかっていなかったのだ。

書店にはたくさんの地図やフットパスのガイド本があった。

とてもポピュラーなグラスゴーから北上してフォートウィリアムまでのウェストハイランドウェイとフォートウィリアムから更に北上するザ グレート グレンウェイだった。

どうりで、フォートウィリアムはアウトドアショップも多く、ウェストハイランドウェイのルートが道路に刻まれたりしているわけだ。

街で夕食とビールを飲みながら明日どうしようかという話になった。

ハリーポッターに出てくる高架橋

フォートウィリアムからはハリーポッターの撮影がおこなわれたことで有名なグレンコー渓谷を通る蒸気機関車が走る鉄道がありマレイグという港町まで行けるらしい。

蒸気機関車も気になるよねと話しながら駅で確認すると当日券に並ぶしかなく、同じ路線で普通の電車も走っていて、有名なグレンフィナン高架橋も通るし、全く路線は同じで安く乗れるからとそちらを薦められた。

ウェストハイランドウェイも歩きたかったけれど、翌日の予報は曇りのち雨でもあったので、テントでのんびり過ごし翌日はマレイグに向かうことにした。

マレイグでランチ

マレイグでは美味しいムール貝も堪能し、夕方から電車でローモンド湖の先端の街アードルイに向かい、翌日からウェストハイランドウェイの一部を歩くことにした。

グラスゴーからのバスで見た大きな湖と山岳地帯のハイランド特有の景色の場所をどうしても歩きたかったのだ。

静かで気持ちのいい港町マレイグ

なかなかテント場のあるところがなく、ちょうど良さそうだけれど、ちょっと手前すぎる気もする場所ではあったのだけど、その街に決めた。

それが良かったのか悪かったのか、翌日ちょっと後悔することに。

アードルイのキャンプ場のパブ

ただ、さすがスコットランド、キャンプ場にもパブがあって、おいしいクラフトビールを飲むことができた。

テント場は貸し切りで、ミッチーズというこの地域特有の大量の蚊のような虫に囲まれて、おまけに沢山刺されて一晩過ごした後、朝早く行動開始することにした。

Topics

注目記事

Ranking

週間ランキング

Contents

山旅旅のコンテンツ

カテゴリーから探す

SNS

オンラインショップ

Online Shop Yamatabitabi

山旅旅がセレクトする、軽量で使い勝手がいい、普段使いもできるアウトドア用品を扱うオンラインショップです。