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おしの山放浪記  大峰山脈 大普賢岳から釈迦ヶ岳(後編)

おしの山放浪記  大峰山脈 大普賢岳から釈迦ヶ岳(後編)

3日目 深仙小屋~小仲坊~前鬼口バス停→下北山村

早くも下山日。
昨日最後に見た南奥駈の山並みが後ろ髪を引いてくる。
まだ山に居たい。

でも扉開けたら帰るわってなった。

ガスっているものの、雨が小康状態になったので出発。
強風に体を煽られてフラフラしながら歩く。
大日岳はこれじゃ登れないのでまた今度。

こんなにガスってると熊とばったり逢っちゃうんじゃ…と頭をよぎり、
一人ライブをすることになった。
が、暴風に掻き消されて効果があったかはわからない。。

太古の辻まで来たらそこから前鬼へは稜線を外れていくので安心。

次回はここから南へ。おりまーす。

風があたらなくなり、寒さも穏やかに。
昨晩の雨でびしょ濡れになった木の階段が延々と続くので
神経をすり減らしながらおりる。

ちょっとした油断が怪我につながるし、
単独だとそれが軽傷でも致命傷になりかねない。
そしてここは圏外。人もほとんどこないのだから一層気を付けないと。

下はもう晴れているようで、不思議な光が森の中に差し込んだりして綺麗。

にしても変な天気。不思議な色。

時折パラパラふる雨が、苔の森を神秘的に見せてはくれたけれど、
宿坊までの沢地形の中にある登山道は、落ち葉と苔とでわかりにくかった。

意外と長かったその沢地形の道も石畳となり、小仲坊へと到着。

前鬼山の靡にお辞儀をして小仲坊を後にする。

それからは長々と車道をひたすら歩く。
一般車が入れるところに着くころには雨があがった。

これがいつか見たいと思ってた前鬼ブルーかなぁとか、

不動七重の滝のスケールにテンションあがったり、

標高が2000mに満たないのにこの谷の深さはすごい!!

とか一人で興奮してはみたものの
さすがに最後は車道に飽きてきて早くバス停につかないかなぁと思うように。

車の往来のある通りに近くなると携帯もつながるようになった。
そろそろか…

そうはいっても、、、
山の終わりはいつもちょっと寂しい。

あぁ、終わってしまった。ちぇっ。

その日は南に6キロのところにある下北山村の民宿へ。

お庭で荷物片付けさせてもらえた!ありがたーい!

片付けが終わったら温泉へ。勿論徒歩。結構歩く。

廃校は寂しげに見える。

ポクポク歩いてやっと温泉の看板だー!と思ったら、
入口この先800m先って…とお…い…

たどり着いたきなりの湯で久しぶりのお風呂に入り、
久しぶりにα米じゃないご飯を堪能♪

帰りにはおばあちゃんとおしゃべりしたり、
スーパーによったり。
山の中とちがってここには人の生活がある。
いったい、どんな時間がここには流れているんだろう。

夜は宿の方や釣りでお泊りだった方とおしゃべりしたり、楽しかった。
民宿にしてよかった。
一人で過ごす時間があるとわかる、人といることの良さ。

そして、布団で眠れることの幸せ…!(グッスリ)

4日目 下北山村→吉野

旅の終わりの朝、1キロくらい離れたバス停へ澄んだ紫色の朝の空の下、
キーンと冷えた空気の中を歩く。

ここ一番の寒さの朝なのに、余裕を見すぎて早く着きすぎた寒い。
さすがに誰もいない。

大和八木駅方面にでるバスは平日は7時23分発の1本のみ。

その路線バスに乗り込み、
きっとまたこの山の続きを歩きに私はここにくるだろうなと、
半月遅く染まった山肌の紅葉をバスの窓から眺めて思った。

さて、旅の最終日は川上村在住の友人に付き合ってもらって吉野観光。

天皇陛下御即位をお祝いして『吉野山出開帳』という行事が
偶然にも金峯山寺で11/13~17に行われていました。

今回歩いた大峰山脈の中にいまだ残る女人禁制のエリア、山上ヶ岳。
そこにある大峯山寺の御朱印を頂けるという貴重な機会。

御朱印を集めるという習慣はなかったものの、
これは一生に一度のご縁、と頂いてきました。

お昼には餅の天ぷらののった美味しいお蕎麦も食べましたヨ~@矢的庵

今回、様々なタイミングに恵まれ、
改めて、私はこの山に呼ばれたのだな、と不思議な運命を感じたし、
なにより、とにかく山が素晴らしかった。

次にここを訪れるときは前鬼から熊野へ。

きっと。

2019年11月12~15日

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