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どこまでも広がる丘陵地 ウェールズ ペニーファンへ

どこまでも広がる丘陵地 ウェールズ ペニーファンへ

朝グラスゴーを出発し、電車でマンチェスターに向かった。いよいよスコットランドを離れてイングランドの山旅になる。

もともとマンチェスターを起点に「翼の王国」でフットパスを知るきっかけとなったペナインウェイのあるピークディストリクト国立公園内を歩こうと思っていたのだけど、なかなかスコットランドを離れられず、日本で色々調べてきたピークディストリクト情報の出番もなく、パタゴニアのストアがあるマンチェスターにだけは立ち寄ることに変更したのだ。

天井が高く素敵な駅と快適な電車

電車で約3時間、もうだいぶ電車の長旅にも慣れて、レイルパスを使いこなしている。 レイルパスは現地での購入はできないのだけど、ヨーロッパのレイルパスを扱っていて日本国内からパスの発送をしてくれる自分の旅にあったレイルパスの検索も簡単にできるサイト(Rail Europe)を見つけ購入した。 今回の旅で使用しているのは、イングランド、スコットランド、ウェールズで利用できる「ブリットレイルパス フレキシータイプ 2等席」の4日間。どのタイプにするか迷ったけれど、結局途中長距離バスを使ったりもしたので、この4日分で丁度良かった。

ブリットレイルパスのMAP 今は旅の思い出として部屋に

マンチェスターの駅は大きく、スコットランドの歴史ある街並みが多い都市と比べるととても近代的に見えた。 それでも10分ほど歩いて着いたパタゴニアマンチェスターストアは、古い建物が立ち並ぶエリアにあり、お店の前の通りではマーケットをしていて、バイオリンやギターなど演奏している人たちもいた。 フィールドや製品、ヨーロッパの環境活動の話などイギリスの気のいい同僚たちとの時間はあっという間にすぎてしまい、ランチのオススメのお店を聞いて、ストアを後にした。 オススメのお店は、古い建物をリノベーションしたフードコートで、色んな料理のお店とパブもあって、クラフトビールで乾杯した。

気のいい同僚たちと
オススメの店でランチ

この後はウェールズとの境に近いブリストルを目指すことになっていたので、レイルパスを使ってまた約3時間の電車旅。今回「Rail Planner」というレイルアプリを使ったのだけど、My Tripが保存できたり、地図で確認できたりととても便利だった。

Rail Planner のMy Trip画面 

イギリスではオンピークとオフピークで電車賃が違うので、乗換案内には料金が表示されない。計画時の予算を出すには少し不便だけれど、ピークの緩和につながっているのだと思う。あとはあまり発着が正確ではない。今回お世話になったイングランド在住の二人ともに注意点として言われたけれど、特に困らないし、長距離の電車が快適な座席でWi-Fiや電源もあってとても楽しく電車旅をすることができた。(寝台列車は乗れなかったけど、それもまたいい思い出だ)

ブリストルで友人のいとこ母娘と合流し、車でブレコンビーコンズ国立公園に向かった。二人ともはじめて訪れるとのことで、楽しみにしていた。約1週間ぶりの再会なのだけれど、スコットランドの旅の話で会話が尽きない。 予約してくれたキャンプ場は、空が広く感じられる快適なオートキャンプ場で着いた頃には沢山テントがあったけれど、なぜか混雑感がない。それぞれ芝生の上に車をとめて、横にテントを張っている。

早速テントを張った後近くのモールにいって食事と買い出しをすることにした。 食事を済ませたあとは翌朝とランチの食材を購入して、早めに寝た。

朝食ものんびり

翌朝目覚めるとお天気も良く、フルーツやパンで朝食をすませて、いくつもあるフットパスの中からペニーファンを目指し車で移動すると日曜日ということもあり、登山口付近は車でいっぱいだった。登山口には小さな小屋があって、ナショナルトラストの説明やMAPが置いてあった。 シーズンなこともあるかもしれないけれど、フットパスや山を歩くことはとてもポピュラーなのだろう。

ドネーション目的のチャレンジハイクのような子供たちのグループや日本の山岳競技のような感じなのか、何かの訓練なのか大きなザックを担いでゴールを目指している人たちや、ワンピースでおしゃべりしながら登っているおばあちゃん達も。とにかく特別感というよりは日常というか、それぞれこの時間を楽しんでいるようだった。

山岳競技?訓練?
たくさんのハイカーで賑わう

なだらかな道を上がっていくと、稜線が見えてきて、ルートもいろいろみえて、ああ、あっちまで歩きたいなとか他のピークも行きたいなとか思う。広がる一面の緑の平原にぽっかり浮かぶ雲の影が映ったりする。

スコットランドのフットパスともまた違いて広がる景色が新鮮だ。同じなのは、やっぱり羊がいることだろうか。ただ顔は黒ではなく、顔の白い子たちだ。

日本のように樹林帯でないせいか、山というか丘というか、見渡せる感じがとても不思議なのだけれど、目の前に広がるのは青い空と緑と小さな池や湖、それぞれ自然を楽しむ人々、遠くに見える街並みも家は少なく畑や牧場ばかり。

ついついのんびり遊んでしまう

どこまでも広がる丘陵地が何とも言えない気持ちよさで、ついついピークでのランチものんびりしてしまう。約3時間のハイキングはリフレッシュできて、とても気持ち良かった、まだまだウェールズを歩きたいくらいだけれど、物足りないくらいがまた来るきっかけになるのかもしれない。

帰り際、古い建物のアンティークショップで、ウェールズ産のWOOLのブランケット(というかほぼ毛布の大きさ)に一目ぼれしてしまい、購入してしまったのだけれど、まあまあかさばるので、パッキングの際すこし困ることになる。こんな風に旅の思い出を残そうと物も増えてしまうけれど、日々の暮らしの中で山旅を思い出し、日常に彩を添えてくれる。

ハンプシャーに戻り、翌日はロンドン観光をして旅は終わりを迎えた。 漠然とイギリスに行きたいなと思って、色々調べたけれど、行ってみてわかることも多かったし、何より想像以上の「フットパスはすべての人に開かれた道」と、大自然、古い街並みと自然を楽しむ人々と美味しいビールが、じわじわといいなと感じられて、帰りの飛行機では次来る時のことばかり考えていた。

エディンバラはまた行きたいし、ウェストハイランドウェイは必ず全部歩きたいし、フォートウィリアムから北上してグレートグレンウェイも行けるといいな、ペナインウェイもいいし、ウェールズもいい、ロンドンだってもう少し観光したかったなあと次の山旅の妄想はとまらない。

また訪ねたい場所が増えていくのは、私の人生の楽しみの一つ。

さて、次はどこに行こうかな。

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