ニュージランドでガイドの仕事をしていた時は、レストランでサンドイッチをオーダーして出来上がったものを持っていく。個人で山に行く時はバケットにハム、チーズ、サラダ、それとスープも持っていって、ランチをする場所に着いたら持ってきた材料でサンドイッチを自分で作って食べるというように、食事のスタイルは違えどサンドイッチは僕の山ランチの定番メニューです。
山ごはんは海外のスタイルを取り入れて
日本だとおにぎりとかが普通なんでしょうけど、ニュージランドとスイスで5年間ガイドをしていてチーズもパンも美味しいから、お昼はサンドイッチが焼き付いちゃったんでしょうね。(笑
この時のガイドで楽しんでいた時の進化系が、今の僕の山のスタイルになっているんだろうなあという気がします。ガイド中はコーヒーを煎れなかったけど今はちゃんと煎れるとか。年を重ねるに連れて贅沢な部分を磨いていったら、こうなったというような思いでいます。
海外と日本を行ったり来たり
©David Chambers
スイスとニュージランドの夏を行ったり来たりする生活を5年間してたんですけど、冬が全くない、夏の山をずっと満喫するような生活なんです。
日本の冬になったらニュージランドに飛ぶ、そうするとニュージランドはその時期夏なんです。その後、ニュージランドの秋口に帰ってくると、今度日本は春なんです。4月に帰ってきてゴールデンウィーク明けぐらいまで日本で生活してバイトしてお金貯めて、日本の夏になるとスイスに行くんです。
それでまた、スイスが冬になる前に日本に帰ってくると、今度は日本は秋になっていて日本の冬が来る前に、またニュージランドに行くっていう生活で夏を5年間やってました。そしてお昼はずっとサンドイッチです。(笑
山ごはん、休憩中の山での過ごし方
日本だと、おにぎりとかラーメンとか、コンビニで買って手軽に済ませちゃうこともあります。でも友達と山に行くんだったら、じっくり時間をかけてランチを準備して食べるっていう贅沢な時間の持ち方をお勧めしたくなります。
イメージなんですけど、たぶん日本で山をやっている人の多くが、お湯だけ沸かしてカップ麺とか買ってきた・作ってきたおにぎりとかでランチを済ませるっていう事が多いように思うんです。そういうのも勿論美味しいんだけど、でもちょっと時間をかけて手の込んだ料理を山の上で作るというような時間を持つだけで「贅沢だなあって思えるんだよ」っていうのを教えたいんですね。
贅沢な時間の過ごし方って日本人は下手な気がします。日本人は時間に追われる生活をしているからなのか、キャンプ場にきても、山にいても時間に追われている事が多い、そんなイメージが強いんです。
ニュージランドで山に入るとガイドの仕事中だけど昼寝をするんですね。ニュージランドは急激に天候が変わることもないし、予め天気図をチェックして昼寝をしても心配がないことを前提に「お客さん、日本の山でゆっくりできてないでしょ~。ちょっと昼寝してみません?こんな絶景の中で昼寝は気持ちよくて贅沢ですよ~」なんて促して、山の過ごし方を提案してみたりしてました。
日本人を海外から客観視して
©M. Beyeler
向こうでガイドをしていて気づいたんですけど、日本人は何かをしていないと気がすまない、損しちゃうんじゃないかっていう考えを持っている人が多いように感じます。「休みの時にわざわざスイスまで来て、そんなに時間に追われてちゃ駄目ですよ。この景色見て下さいよ。ね、だからここで昼寝しましょ。」なんていったりしてました。(笑
ランチも一緒で時間に追われずにゆっくりした時間を楽しむことで贅沢な時間を味わってみるのもいいんじゃないかなあ、と思ってます。