LEKIのMAKALUというトレッキングポールを28歳ぐらいのときに買って、今まで約15年間ずっと使ってます。若い時にニュージーランドでトランピング(トレッキングの事で、ニュージランドでの呼称)のガイドをしていたときのポールは、サスペンションがあるモデルだったんだけど、そのポールは沢を渡渉している時に流されちゃって、改めて買いなおす事になって今のを選んだんです。流されてしまったポールはサスペンションがあることで短くならなかったので、買い換えるトレッキングポールは短くなるものと考えて選びました。
スクリュー式のトレッキングポール
その後もこのトレッキングポールには歴史があって、もち手部分、真ん中、先と3つのポールをスクリュー式でロックをかけて適度な長さに調整して使うタイプなんですけど、バックカントリースキーを楽しんでいる時に、スクリューのロックが甘かった為か、先だけ落っことしちゃったんです。だけどまた違うものをペアで買い換える気になれなくて、同じモデルのものを探し歩いて、1本だけ買い足したんです。だから今使っているのは、先だけ追加していて、真ん中、持ち手部分を無くしたり、壊れてしまっても交換が1回できるんです。
トレッキングポールの歴史
当時は外側からとめるLEKIでいうスーパーロック式のトレッキングポールはなかったんです。バックカントリーでの使用だと、トレッキングポールの連結部分が凍ってしまって、スクリューが回らなくなることがあるから、今のものより良いトレッキングポールがあるのかもしれないけど、長く愛用し続けている道具を使い続けていきたい気持ちが勝っているので、このままでいいと思ってます。
トレッキングポールの使い方
僕はバックカントリーではスノーボードをするんですけど、スノーシューを使って登るときにトレッキングポールを使うんですね。だけど滑走するときは使わないのでコンパクトになるのはありがたいです。使うシーンは主に登山、バックカントリーでのハイクアップ、それと沢登で岩場だけじゃなくて、ちょっと歩くっていう計画の時は背中にさして、登山道を歩いて帰ってくる下りで使ったりしています。
僕なりの登山道具の買い方
僕なりの道具に対する考え方があって、『山を始めよう、そして長く続けよう』と考えていて、且つお金に余裕があるんだったら一番良いものを買っておいた方がいいと思ってます。逆に『山を始めよう、でもやってみないと解らない、山の道具も高いしどうしよう』と迷っているんだったら、とりあえず山を楽しむ為に、必要なものだけ安く買って揃えていくのがいいと思ってます。この2つのどちらのタイプが自分にあてはまるか考えて、山の道具を選べばいいと思います。
ニュージランドは山遊びの天国
©René te Witt
僕はLEKIのポールを買った時にはガイドもしていて、ニュージランドだとトランピングで山の中を6,7泊と長く山に入ることが多くて、そうすると装備がものを言うときがあるんですね。
それでもニュージランドのヒュッテには、家庭用のガスコンロみたいなものがあって、水は出る。だけど食料だけ持ってきてね、っていう山小屋がいっぱいあるんです。20年前は10ドルぐらいで泊まれもしたんです。レートがいい時は日本円で500円ぐらい。宿ではマットもあるから寝袋だけで眠れる。トイレも完備されているから、ありがたい環境ではありましたね。さらにニュージーランドには、危険な生き物はいなくて、山で遊ぶ人たちにとってパラダイスなんです。クマもいないし…飛べない鳥がのんびり暮らせる島なんです。