1本約90gという超軽量のトレッキングポールは、フランスのグイデッティというブランドのもので、数字以上に持ったときの軽さは衝撃的です。折りたたみ式ではないのが使う前の心配の1つだったんですが、持って走っている時もあまり負担に感じないし、登坂も軽やかに捌けるんです。
おすすめポイント
- 折りたためなくても軽いという利便性
- 軽量だけども強度と反発性がある
- ポールがしなやかに曲がってくれる安心感
- 練習の時にもトレッキングポールを使う事で、正しい体重移動が習得できる
グイデッティの使用感
香港で100マイルのレースに出たときに、ずっとこれをもって走ったんですけど、重さがないので疲れにくく負担にならなかったんです。そういう実感もあって、決して折りたためるというのが最優先されなくていいんだなあと感じたんです。
軽量なポールだから気になるポイント
唯一これをもって走るときに、持ち手のストラップが動くのだけ気になったんで、それを抑える為にマジックテープのストラップを使ってポールに止めるようにしています。持ち手のストラップの重さが気になるぐらいに本体のポールが軽いとも言えると思います。なんだったらこのストラップが一番重いんじゃないか?って思っちゃいます。(笑
軽量だけじゃない丈夫さ
そしてこんなに軽く細いのに、レースでの過酷な使用においても強度・反発性は全く問題なしでした。ギアに信頼をよせて安心して使えることがなによりです。
反発性はテンションがかかったときに、ポールがしなやかに曲がってくれるということで、これによってポキッと折れないんです。香港は硬いトレイルで地面がコンクリートのような硬さの上を走るんです。だからポールで体を支えるような場面で折れる事がないかという心配があったんです。
レース中も、何度かポールに体重をかけてしまうような時があって、足を滑らせて「ヤバイッ!」っていう時でも、このポールが支えになってくれて、しかもその後も全く曲がっていない。そういう実体験を経て安心感を覚えて、次も絶対このポールで出場しようと決めてます。
トレッキングポールを使う意味
足への負担が、距離100キロ前後になってくると蓄積されたダメージが徐々に出てくるんです。足が重くて歩けない。そういう状態をなるべく早い段階から軽減させていくのがポールの役割の1つだと思います。負担を軽減させて、最後まで足をもたせるっていうのが長いレースになると必要で、ポールの存在は大きくなります。競技思考になってくると有利に働く道具ではありますが、得て不得手があるので中には使わない選手もいます。
トレッキングポールを使った練習方法
海外のロングディスタンスレースではポールの使用が許可されている大会が多いのですが、日本のレースでは自然トレイル保護の観点から使用不可のレギュレーションが多く、そういった点においてもポールの実戦機会が少なく、日本人にとって少しハードルがあるかもしれません。
練習の時にもトレッキングポールを使う事で、正しい体重移動が習得できるんです。重心移動の調整で、ストックを使う人は多いです。スキー選手が体重移動がうまいのはストックでバランスをとれるのが1つあるんじゃないかと思います。
山を登るとき、下るときにストックを使って重心移動をしている姿勢が理にかなってるんですね。それを覚えてポール無しでトレランをすると、実はトレイルでのスピードアップのヒントだったり、疲労しにくい走り方につながってるんです。