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マウンテンハードウェア スクランブラーRT40 防水性が素晴らしいバックパック

マウンテンハードウェア スクランブラーRT40 防水性が素晴らしいバックパック

以前、沢に行ってテンカラ釣りを楽しんだときに使ったバックパックは、マウンテンハードウェアのスクランブラーRT40というもので、容量は40リットル、荷物を小さくして行く山には使う機会が多いものです。

アウトドライを取り入れたバックパック

バックパックはスクランブラーRT40アウトドライ

このバックパックはアウトドライという防水技術を取り入れていて、今まではシューズやグローブで採用している事はあったんですけど、バックパックで採用というのが特徴の1つです。アウトドライの使われ方ですが、防水皮膜(メンブレン)をバックパックの表面の生地裏に直接溶着することで水が内部に侵入するのを防いでるんです。それでいて濡れても余分な水分を吸収しない為、常に軽量性を保つことができるんです。

通常、防水をうたっているバックパックの場合、ターポリンと呼ばれる基布(ナイロン)の両面に防水性のあるポリウレタンをコーティングしたものがほとんどなんですが、生地が固い為に背負い心地に制限が出てきてしまったり、ポケットやコンプレッションベルトなどの機能性にも制限が出てくるなど、デメリットがあるんです。

スクランブラーの凄いところ

バックパックはスクランブラーRT40アウトドライ

防水のバックパックって「堅い」「重い」という印象は間違いではなく、「じゃあ、レインウェアで使われている防水透湿素材のバックパックがあればいいのに」って考えるんですが、それを作らない、作れない理由があるんです。

1つ目にバックパックには透湿性が必要ないこと、2つ目にターポリン素材を使用しコストダウンを図ること、3つ目に縫い目から水が入ってこないようにシームシーリングテープで処理を施す際、バックパックのような複雑な構造だとそれが難しくなるという理由が挙げられると思います。

スクランブラーの作られ方

スクランブラーRT40アウトドライ

それらを解決するためにバックパックと同じ形状の防水メンブレンを生成して、そのまま生地にラミネートさせるという考え方が生まれ、アウトドライにはそれが可能ということなんです。そうすることで防水部分は折り目や縫い目もなく、シームシーリングテープも使用していない。そして4ウェイストレッチという柔軟性を兼ね備えているからラミネートされている側の生地が持つしなやかさを損なわないんです。そして軽さも維持してくれる。そこが大きな利点です。

水を徹底的に防ぐバックパック

バックパックはスクランブラーRT40アウトドライ

防水をうたっているバックパックでも、上が紐で縛るタイプの場合は雨の進入は否めないんですけど、スクランブラーRT40は雨水の浸入を防ぐためにロールトップ型を採用しているんです。RTはロールトップの略称です。

沢師が行うバックパックへの施し

沢登りに行った時に知ったんですが、こういう防水性の強いバックパックを持っていない人が沢登りをする時に使うバックパックって面白くて、古いバックパックの底に穴をあけて、その穴が広がらないようにハトメを使用して改造するんです。中に水が入らないような対策を施しても限界があって、やっぱり水は入ってきちゃうんですね。その入った水を溜め込んでいくとどんどん重くなってきちゃう。この入った水を溜め込まない為に穴をあけて水を出し重くなっていかないようにしているんです。

とにかく濡れないバックパック

バックパックに穴をあけて水を抜く

それでも濡れると重くなってしまうんですね。以前沢登りをした時は普通のバックパックを持っていたんですけど、重くなっていって辛い思いをしたんです。今回の沢登りでは2泊3日で渓流キャンプを楽しみながら、釣りをしてシュラフを張って寝泊りするというプランだったんですが、その時に初めて使ったのがこのバックパックだったんです。

使ってみてとにかく濡れない。しかも中は空気なんで水に浮くから浮き輪変わりにもなるんです。この時はタープを張ってテンカラして焚き火をしてというものだったんですが、バックパックにはシュラフ、食料、食器、ガス、ウェア類ぐらいで、他の方がタープを持ってきてくれて、というような容量のものを背負ってました。

スクランブラーを使って沢登り

バックパックを背負って山と釣り

このバックパックを初めて使った沢登りというのが「山と釣」という書籍での取材の時で、谷川岳の鳴水沢という所に足を運んだんです。はじめてのテンカラでなかなか魚が釣れなく悔しい思いをしました。1回歩いて気付かれちゃうと魚は警戒心を抱き、暫く出てこなくなっちゃうんです。だから基本的には一方通行で上流に向かって魚を釣って行くことになるんです。

だから川の行き止まりにあたる魚止めの滝(うおどめのたき)がゴールって必然的に決まるんですね。でもそれまで全く釣れない。「取材なのにどうしよう・・私が釣れなかったら記事にならないんじゃないか?」って焦る気持ちを抱いてゴールに到達してしまうんです。そうして最後の滝壺で「ラストチャンス!」という気持ちで投げたら釣れたんです!(笑)
めっちゃドラマチックですよね。(笑)

バックパックを背負って山と釣り

この内容は「山と釣 VOL2」で記事になっていて、岩魚のレシピなんかも掲載されているので、興味のある人は楽しんでもらえると思います。

沢以外にも出番は多いです。日本の気候は雨に降られる事が多くて、だから長く歩くときに悪天が予想されるような縦走って多く遭遇する。そんな時でもレインカバーを持ち歩かずにバックパックの中を決して濡らさないという安心感をこのバックパックはもたらしてくれるので、これからオールシーズン山に持って行って楽しめるなあと考えています。

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