僕は昔からフライフィッシングが好きで、フライも自分で作っています。まだまだ未熟なんですが、そんな中でも自分が作ったフライを一部使い方を兼ねて紹介したいと思います。
フライパターンには色々ありまして、多くのフライは昆虫に真似て作られてます。このフライを
・水面に浮かせて使うか?
・水面直下で使うか?
・深いところまで沈ませて使うか?
とステージが色々あって、その特性にあったフライというのがあります。
なんでこんなに種類があるのか?ちゃんと理由があって、フライを選ぶ際のポイントが幾つかあるんです。それは
・渓流や湖といったそこで棲息する魚が好む餌のこと
・季節やフィールドコンディションによって、その時期、場所で魚が最も捕食している餌のこと
・水生昆虫の羽化に合わせて魚が捕食している餌が何かを探ること
細かく挙げれば他にも色々とあるんですが、大きくはこのあたりを考えてフライを選びます。
水面に浮かせて使うフライを「ドライフライ」といい、水面直下で使うフライを「ウェットフライ」、水面の深いところで使うフライを「ストリーマー」とか「ニンフフライ」と呼びます。
ドライフライは渓流などでよく使う水面に浮くフライで、あたかも自然に虫が水面に浮いて流れてきたかのように演出する為に使います。スピナーと呼ばれるカゲロウの成虫や、ダンと呼ばれる成虫になりきる前の亜成虫、アリやバッタなどの陸生昆虫を真似て作ることが多いです。ドライフライの中でもまた種類が幾つかあるんですが、中でもエルクヘアカディス、パラシュートという種類のドライフライがオールマイティーに使えるものです。
次にウェットフライは水生昆虫のサナギが水面に浮上しているところを演出するものです。
ニンフフライっていうのが幼虫の状態で、石の裏から羽化しようとしているところを似せています。だから水中に沈めて流れにのせて使うんです。
ここまでで解るとおり、幼虫を模したニンフフライ、その次の段階で羽化しそうなところを模したウェットフライ、最後に羽化したところを模したドライフライというようにステージにあわせてフライを上手に使うことが大事なんですね。
早春の水がまだ冷たい時は、成虫がまだ上にこない、だから幼虫の状態なのでニンフを多様して、暖かくなってきて水温が上がってくると羽化し始めるので、水面に近いところを狙うフライに変えていくというような使い方をします。これをマッチザハッチっていう言い方をするんです。
ハッチは水性昆虫が羽化した状態のことで、そのステージにマッチさせることという意味です。目の前の川の世界の中に魚は生きていている。その世界にある同じようなエサを投げないと魚は食わない。それを考えて成果を挙げる。それこそがフライフィッシングの面白さの1つだと思います。
最後に湖でよく使うストリーマーっていわれるフライがあります。今まで紹介したフライが昆虫を模したものに対して、これは、いわゆるワカサギなどといった小魚を模しているものなんです。乾いていると毛が跳ねているけど、濡れるとクシュッとなって小魚のようになるんです。これを水面下で動かすとピラピラピラっと泳いでいるように見えるんです。それを追いかけて魚が食いつくというイメージです。
今まで紹介したフライを使うときに心がけている、というか考えているポイントは、フライには糸が繋がっているから、考えないで投げると自然な流れを演出できない。大事なのは自然に何も繋がっていないように流す事だから、流れをよんで「あそこにフライを打ちたい、流れはこうなっている、だから立ち位置はこの辺りで、上流のあのポイントに投げよう」って考えるんです。そうすると、フライが流れていって考えていた滞留しているポイントで食う。そういうイメージを膨らませて、楽しむんです。
夏の時期になるとアリのパターンっていうフライがあるんです。ボディが黒くてアントパターンっていうものです。あとはビートルっていうコガネムシを模しているパターンもあります。5月、6月とかけて魚が活発になってくるとイワナやヤマメは肉食で獰猛なので、こういった昆虫をバシバシ食べるようになってくるんですね。
北海道とかになるともっと大きくなってセミとかもあるんです。(笑)
それは凄くでかくて、その代わり食う魚もでかいです。北海道の湖なんかで釣りをするともう凄くて、ガンガン引っ張られてドカーンって持っていかれて怖い思いをするんです。(笑)
フライで使うリールってスピニングのリールと違って1対1なので、大きい魚がかかるとギャーって持っていかれちゃうんですね。それがまた楽しいんです。(笑)