シューズのドロップって、シューズの前と後ろの高低差のことをいいます。人間の足って裸足で「気を付け」で立つとベアフットっていって高低差がないですね。でも人間が靴を履き出してから、ドロップという考えが生まれて、歩きやすいようにシューズの後ろが上がった作りになっているんです。
私生活におけるゼロドロップ
足をあげる事によるアキレス腱やふくらはぎ筋肉の負担軽減に繋がっていて、子供の頃から靴を履いて走ったり、歩いたりしていると思いますが、よっぽどの事がないかぎりゼロドロップって裸足の時ぐらいだと思うんです。
怪我をしづらくするゼロドロップ
ゼロドロップを提唱している中に「ナチュラルランニングの方が怪我をしずらい」と言われますが、いわゆる、体の重心の真下でしっかり着地をして、人間本来の動きに近づけて走るほうがナチュラルな感覚に近づけて怪我もしづらいし怪我の予防にもつながるっていうことなんですね。ナチュラルな姿勢で足の筋力をつける、という側面が一番大きいです。
でも一方でほとんどのシューズにはドロップがあるのは何故かというと、やっぱり歩きやすいし、筋力がなくても前に進みやすいっていうのがあるんです。本来はドロップがあったほうが負担をかけないという点では、怪我もしずらいんですが、そこは履くユーザーさんの筋力の違いによって考えが異なっていて、どちらも良し悪しがあると思います。
テクニカのトレランシューズのドロップ
僕の持っているテクニカのスプリームマックスは1センチの違いがあるんです。2016年のラインナップからは1足だけ0.8センチと下げたものが発売されるんですが、足の筋力があって走力がある人は、地面の感触とか掴みやすいのと、ドロップが減っても筋力がある分、負担も感じづらいんですね。
ドロップが高いよりかは低いほうが、走りやすさをダイレクトに感じる事ができるっていうランナーさんが多くなってきているので、ドロップを低くしたラインナップを加えたという背景があります。
ドロップを少ないシューズを履くと、はじめふくらはぎが筋肉痛になります。だから最初はならしが肝心ですね。そのまま走り続けて筋肉を酷使すると故障の原因につながると思います。歩き方、体の作り方を考えて履くことが大事ですね。