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【日帰り・山小屋泊・テント泊登山】阿弥陀岳-難易度別ルート紹介・鎖場情報

【日帰り・山小屋泊・テント泊登山】阿弥陀岳-難易度別ルート紹介・鎖場情報

長野県諏訪郡原村と同茅野市との境にあたる山。阿弥陀岳という名前からもわかる通り、山岳宗教に由来した山です。山頂には阿弥陀如来像をはじめとして、多くの講中碑が奉じられています。阿弥陀岳の山頂からの眺望は赤岳の西壁が観察できると共に、南アルプス方面の開けた素晴らしい景色を堪能できます。阿弥陀岳周辺の鎖場や危険ポイントを紹介すると共に、阿弥陀岳の難易度別登山ルートを紹介します。

阿弥陀岳の登山が人気の理由

阿弥陀岳は赤岳の西方に位置する急峻な岩場を持つ山岳宗教に由来した山です。山頂には阿弥陀如来の石像を始め、信仰の深さがわかる他の山ではあまり見られない雰囲気があります。ここでは阿弥陀岳の登山が人気の理由を深掘りしていきます。

鎖場、梯子、岩場の多い満足感の高い山

鎖場、梯子、岩場の多い満足感の高い山

阿弥陀岳の西側に伸びる御小屋尾根と、東に伸びる中岳のコルに向かう登山道には、鎖場、梯子が多く、ただし高度感は少ないので岩稜帯登山の練習にはうってつけの山です。

また、阿弥陀岳の南陵ルートは、冬期のバリエーションルートの入門編として人気の高いコースで、夏には登山者は少なくなり、高山植物の宝庫として知られています。

八ヶ岳最高峰の赤岳を目の前にする眺望の素晴らしさ

八ヶ岳最高峰の赤岳を目の前にする眺望の素晴らしさ

阿弥陀岳の頂上からは正面に赤岳を見ることができ、険しく赤岳の名前の由来ともなっている山肌を間近に見ることができます。また、赤岳へ向かう登山道も全て見ることができ、八ヶ岳ならではの険しい山容を眺めることができます。

南へ目を移せば南アルプスを、八ヶ岳の方に目を移せば横岳の西壁を目の前に見ることができます。

阿弥陀岳の概要・気温について

阿弥陀岳は標高2,805mに位置し、気温は最も低い月で2月の-21度を記録します。最も気温が高い月は8月で最高気温は14.2度と過ごしやすい気候です。

山域八ヶ岳
都道府県長野県
標高2,805m
天気やTwitterの最新クチコミ阿弥陀岳の詳細
※横スクロールで表がスクロールできます。
123456789101112
最高気温-12.5-12-7.50.36.310.813.114.211.45.2-2.2-8.5
最低気温-19.8-21-16-10-3.91.86.57.43.5-6-10.6-15.9

阿弥陀岳の難易度別おすすめ登山コース

阿弥陀岳へは美濃戸口から南沢を通って行者小屋を経由して登山するコースと、御小屋尾根を登って登山するコースの2種類。八ヶ岳の最南端にある編笠山、権現岳を経由して登山するコースとがあります。いづれも阿弥陀岳周辺は鎖場があり岩稜帯エリアなため難易度は中級レベルです。

行者小屋を経由する最短コース-初心者におすすめするも危険ポイントは多し

必要日数日帰り登山、1泊2日登山
片道コースタイム※8時間15分
距離約16.8km
累積標高約1,586m
難易度★★★☆☆
※「40~50代(または60代)の登山経験者/2~5人のパーティー/夏山の晴天時」を基準に設定

行者小屋までは急登はなく、岩場やガレ場もほとんどありません。また阿弥陀岳へのアクセスは最もコースタイム上、早くたどり着くことができます。

行者小屋から中岳のコルまでは比較的難しい登山道ではありませんが、中岳のコルから、阿弥陀岳はハシゴと鎖が設置された急斜面が続きます。ここは落石も多く危険ポイントです。

美濃戸口へ戻る際は御小屋尾根にも鎖場は多く登りは難しくありませんが下りは厄介な鎖場が続きます。高度感は少ないですが、落石に注意して登山を行いましょう。

鎖場と危険ポイントを超す御小屋尾根での登山ルート

必要日数日帰り登山、1泊2日登山
片道コースタイム※8時間35分
距離約14.3km
累積標高約1,488m
難易度★★★☆☆
※「40~50代(または60代)の登山経験者/2~5人のパーティー/夏山の晴天時」を基準に設定

美濃戸口バス停から左折すれば美濃戸へと行きますが、ここでは舗装道路を直進します。別荘地を標識に沿って行けば、急坂になり登山道に変わります。カラマツ林や雑木林の中を進むとガレ場に出て、急登のあと、御小屋山のピークに出ます。財産区の境界柱が立っています。

平坦で踏み跡が多い御小屋尾根

歩きはじめは平坦で踏み跡が多いので、道に迷わないよう注意しましょう。尾根筋を行くと少し下りになり、シャクナゲのトンネルを過ぎて登りにかかります。しばらくして不動清水入口の看板が出ます。右に少しトラバースすれば通年涸れる事のない水が湧き出ています。ここからいよいよ本格的な急登にかかります。

御小屋尾根

針葉樹からダケカンバに変わりハイマツになると、正面に岩と岩屑のミックスした急斜面が立ちはだかります。右に権現岳、左に遠く蔘科山、背後の奥に見えるのはアルプスの山々という景色です。

ロープが張られた溝は落石注意です。岩稜に出たら左に折れます。右側への踏み跡は広河原沢に入ってしまうので、濃時や下山時は注意しましょう。

摩利支天には何本かの鉄剣があり、往年をしのばせます。本峰頂上との間には「犬帰り」と呼ぶ一枚岩がありますが今はクサリ、針金、ハシゴが付けられています。この岩を越えハイマツの中を進むと開けた阿弥陀岳山頂に到着します。赤岳を正面にした360度の展望は、苦しかった登山道を頑張って登ったご褒美です。

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