八ヶ岳の南部に位置するため、南アルプスの眺望が存分に楽しめる山。権現岳は赤岳の隣にあるが、この間は一気に落ち込んだキレットとなっている。日帰り登山の際は時間に余裕をもって急がず・焦らず登山を楽しもう。
権現岳の概要・気温について
権現岳は標高2,715mに位置し、気温は最も低い月で2月の-21度を記録する。最も気温が高い月は8月で最高気温は14.2度と過ごしやすい気候だ。
山域 | 八ヶ岳 |
都道府県 | 山梨県 |
標高 | 2,715m |
月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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最高気温 | -12.5 | -12 | -7.5 | 0.3 | 6.3 | 10.8 | 13.1 | 14.2 | 11.4 | 5.2 | -2.2 | -8.5 |
最低気温 | -19.8 | -21 | -16 | -10 | -3.9 | 1.8 | 6.5 | 7.4 | 3.5 | -6 | -10.6 | -15.9 |
権現岳の難易度・見どころ
権現岳は八ヶ岳連邦の南側に位置する山。信仰の対象となる山で山頂には鉄拳が突き刺さっている。
八ヶ岳を代表する信仰の山『権現岳』
中世の頃から信仰の対象とされ、八ヶ岳信仰の中心地と言われてる歴史を持つ。歴史をたどると八ヶ岳の中でも今では最高峰である赤岳が信仰の対象としての中心と思われているが、権現岳が神社や古地図から推測すると中心であることがわかるようだ。
難易度の高い権現岳-鎖場、岩稜帯、ロープの多い登山道
南八ヶ岳は北八ヶ岳と異なり急峻な場所が多く、荒々しい雰囲気の多い登山道が多い。権現岳周辺は最たるもので、権現岳に直接向かう富士見高原からの登山道、天女山からの登山道、観音平からの登山道といずれも鎖場やロープ、はしごがある登山道を通ることとなる。
このため難易度は高い山とされているが、北アルプスのより難易度の高い登山前の練習の場としても登山をしている人も多い。
遮るものがない眺望の良さが魅力の権現岳
権現岳から南は赤岳を背にすると右に網笠山、それ以外は遮るものがなく南アルプスを正面に、左は奥秩父、右に中央アルプス、後方には赤岳がそびえる眺望が素晴らしい。
権現岳の難易度別おすすめ登山コース
富士見高原から権現岳への日帰り登山ルート
必要日数 | 日帰り登山、1泊2日登山 |
コースタイム※ | 10時間35分 |
距離 | 約13.4km |
累積標高 | 約1,668m |
難易度 | ★★★★☆ |
富士見高原から林道を横断しながら分岐点まで歩く。左に行くと不動清水、右に行くと見晴台を経由して編笠山へ行く。不動清水側を歩くと最初は展望の効かないカラ松や広葉樹林の中をひたすら登ることとなる。このコースは2398mの西岳手前で視界が大きく開け展望が良い。
青少年小屋の手前に乙女ノ水という水場がある。ここから約5分で青少年小屋に到着する。青少年小屋からはがあれば落石の多い西ギボシ、岸壁をまく鎖場がある東ギボシと危険箇所がある。青少年親から約1時間半で権現岳。
復路は青少年小屋から編笠山を通り、しゃくなげ公園から石小屋を通り下山する。急坂の多い下山となるので足元に注意しよう。
天女山から三ッ頭、権現岳への日帰り登山ルート-初心者におすすめ!
必要日数 | 日帰り登山、1泊2日登山 |
コースタイム※ | 8時間15分 |
距離 | 約10.5km |
累積標高 | 約1,283m |
難易度 | ★★★☆☆ |
天女山から約1時間で海抜1800m の石柱に到着する。ここから前三ツ頭の途中には樹林帯の急坂が続きロープをつたいながら歩くこととなる。
三ツ頭から権現岳へは路眼の鎖場があり注意ポイントだ。