登山を楽しむのに危険対策は非常に重要です。その中の1つに日焼け対策があります。今回は聖心美容クリニック熱海院院長の小林美幸先生に「日焼け止め」「日焼け予防」「肌ケア」について説明を頂くと共に、日焼け対策に効果的なケア製品を紹介します。
日焼け止めについて学ぶ
はじめに日焼け止めについて正しい理解を深める必要があります。理解した上で必要な予防、効果的なケアを行うことが重要です。
Q.全く黒くならない体質なら、日焼け止めは塗らなくていい?
肌の質によって、赤くなる人と黒くなる人がいます。日焼けして赤くなり黒くならないタイプの人はもっともダメージを受けやすいので要注意です。どんな肌タイプの人でも紫外線は肌に影響し光老化をおこしますから注意が必要です。
Q.人より焼けやすい体質ってどうにかなりませんか?
なりません。人より焼けやすいのなら塗るタイプの日焼け止めをこまめに塗り直すとともに、飲む日焼け止めサプリを飲んで体の中からケアするなど対策をおすすめします。
Q.日焼け止めちゃんと塗ったのに焼けちゃった、なぜ?
最近の調査では、きちんと適量を塗ったつもりでも手に日焼け止めが残っていて顔に必要量がぬれていなかったり、5分しか経っていなくても汗で落ちてしまったりすることもあるようです。焼けてしまったということは適量が肌についていなかったということ。その日焼け止めがどの程度塗る必要があるか量が決まっていますからキチンと表示を見て、手に残る量も考えて少し多めにぬりましょう。また2時間おきに塗り直す事も大事です。真っ白になってしまいそうなら、少し時間をあけて2回塗りするとよいでしょう。
Q.時期によって使う日焼け止めは変えた方がいい?
普段使いであれば、自分の使いやすいもので大丈夫。ただし、汗をかいたり肌をこすったりすれば、季節に関係なく塗りなおしが必要です。マリンスポーツやたくさん汗をかくような場合は汗に強いタイプのものがよいでしょう。真夏の強い日差しの時に屋外にいるときはSPFやPAの値が高いものをしっかりぬりましょう。
Q.日焼け止めは、値段が高いものの方が効果ある?
日焼け止めは値段ではありません。値段によってテクスチャーやいろいろな機能があるかと思いますが、まずは適量をしっかり塗ることです。どんな高価なものでも量が足りなければ表示してあるSPFやPAにはなりません。日焼け止めの成分として散乱剤や吸収剤がありますが、散乱剤が多いほうが白うきしやすく、吸収剤のほうが使い心地は良い場合が多いです。成分によって肌に合わない場合もあると思いますのでかぶれたりしない肌に合うものを選びましょう。
Q.去年使った日焼け止めの残り、高かったから今年も使いたい!
酸化している場合もあります。使用期限をしっかりみて、なるべく毎年新しいものにすることをおすすめします。
Q.標高が高くなると紫外線も強くなる?
一般的には、標高が1000m高くなると紫外線は約10%強くなるとされています。ただし、大気が非常に澄んでいる場合などには、さらに紫外線が強くなることがあります。例えば、ドイツでは1000m当たり50%以上も増加したとの観測結果があります。
(参考:気象庁 https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/3-73uvindex_mini.html)
Q.紫外線が強い場合の対策として気を付けることは?
紫外線が強い場合は、日焼け止めの使用(と、こまめな塗り直し)に加えて、長袖シャツ着用やUVカット加工を施した帽子や日傘を使用してください。紫外線は目からも入るため、UVカット加工のサングラスも有効です。また紫外線のダメージを軽減するために、飲む日焼け止めの服用もおすすめです。
日焼け予防について
Q.外に出る前にビタミン系のスキンケアをしたり、柑橘系を食べたりしない方がいいと聞いたのですが本当ですか?
柑橘系やセリ科の野菜を食べた後は日焼けしやすくなります!これらの食品はソラレンという光毒性物質を含んでおり、光を浴びると日焼けします。ビタミンCなどの栄養素自体は抗酸化作用もありよいですから、夕方以降に食べると良いでしょう。
Q.日焼け予防になる食べ物って何かありますか?
上述の通り、抗酸化作用のあるものがおすすめです。緑黄色野菜やビタミンAを含む豚肉なども良いでしょう。
Q.日傘は白と黒、どっちが焼けにくい?
白は反射しますし、ものによっては紫外線を通す場合もあります。日焼け対策ならなるべく目の詰まったUV効果のある黒い生地です!
肌ケアについて間違ったケアがほとんど!? 女性必見
多くの原因はやりすぎ!大切なのは引き算
肌を痛める大きな原因は、①日焼け②タバコ③大気汚染④塗りすぎ⑤こすりすぎ⑥さわりすぎ⑦刺激しすぎ
皮膚にはバリア機能がありますが、何種類も毎日丁寧に塗りたくると、どんなに良い化粧品でも摩擦になり、刺激になり、肌がのくすみや悪影響を及ぼすこともあります。スキンケアは足し算すればするほどよくなると思いがちですが、引き算が重要な場合も。肌を痛めないためには間違ったスキンケアを長期間続けないことが重要です。
高い化粧品<規則正しい生活自分にあったスキンケアを!
高校時代の皮脂の多い肌と、更年期近くの肌では皮膚の状態が違います。若い頃の皮脂が多かった時と同じやり方ではやりすぎてしまうことが多いのです。また、人それぞれ生活環境や皮膚の性質も違うため、他の方に良い方法が自分に良い方法とは限りません。高い化粧品を買う前に、まずは不規則な生活をせずにしっかり栄養を取るほうがとても大切です。美容皮膚科は、自分にあったスキンケアを知るためにあります。身近な美容皮膚科にホームドクターを作ることがおすすめです。
“突っ張り肌ループ”から抜け出すために知っておきたいこと
中学生頃から、洗顔して化粧水塗って…ということをやりだします。たしかに皮脂がひどくニキビができやすいような肌であれば、しっかり洗顔料を使って洗う必要があります。しかし昨日まで大した洗顔もせずに問題なく過ごしていたお肌に、いきなりしっかり洗顔料を使い、丁寧に洗う必要は本当にあるのでしょうか?しっかり洗うと自分自身の肌を守ってくれている保湿因子や必要な皮脂が落ちてしまい、乾燥し、いままでつっぱらなかったのに自分で突っ張る肌を作ってしまい、それを補うために化粧水を塗ることになるのです。
化粧は物理で落とさず化学で落とせ!
クレンジングはオイルがいい、ジェルがいいなど色々な意見がありますが、一番はゴシゴシと物理的に落とすのではなく、化学的な力を使って汚れをオフすることです。また、メイクをしていない日に、メイクをしている日と同じようにたくさん洗わないことも重要です。
光老化は防げる!いつだって紫外線対策!
光老化は防ぐことができます。防止やサングラス、UVマスクなどで露出を肌の露出を抑え、日焼け止めは適量をしっかり塗ることが重要です。日焼け止めは汗で流れてしまうので、塗り直しも忘れずに。飲む日焼け止めサプリもその日だけ飲むのではなく、毎日続けたほうが効果的です。一度してしまった日焼けはなかったことにはなりません。肌の色がもとに戻っても、細胞にダメージが残り、シミやシワの原因として蓄積されます。また日焼けは皮膚がんの原因になるとはっきりわかっているため、きちんとした対策が重要です。
肌の疲れを感じたら…
肌の疲れを感じたら、早めのケアが肝心です。ダメージを受けている肌は、こすったり強いマッサージは禁物。高価でなくて良いので、良質な化粧品をたっぷりと使用し保湿ケアをしましょう。外側からだけでなく、内側からのケアも必要です。コラーゲンは口から摂取しても肌への効果はないとされていましたが、潤いやハリ・弾力の改善効果があったという研究結果が出ています。そのほか手軽なビタミンCは美白効果もあります。サプリメントで採れば効率よく吸収できます。
予防は自分で、治療は専門家に!
シミはできてしまったメラニンをレーザーなどの物理的な力で破壊しないと消えません。また、シワも乾燥ジワのうちは保湿である程度の改善ができますが、それ以上は深くならないうちに注入治療を。
日焼け対策に効果的なケア製品 ヘリオケアのレビュー
日焼け対策というと塗るというのが一般的でしたが、今回紹介するのは塗る以外に飲む日焼け止めも紹介します。小林美幸先生が上でお話されている通り、外側からではなく内側からも肌ケアは大事とおっしゃっています。
今回紹介するのはヘリオケアという商品です。ヘリオケアはヨーロッパや韓国の皮膚科で広く使用され、34カ国以上で販売されている“飲む”日焼け止めです。
この飲む日焼け止めは、従来の塗る日焼け止めでは防ぎきれない紫外線の影響を予防することができるものです。塗る日焼け止めを使用の上、服用するというものです。
ヘリオケアの飲む日焼け止めにはシダ植物から抽出されたFernblock®という主成分が入っています。この成分は臨床結果が世界中の皮膚科学会で発表されており、有効性が認められている成分で、化学薬品は一切使用されていません。これを飲むことで体の内側から紫外線によるメラニン生成やDNA損傷を防ぎ、シミやしわの予防につながるというもので、登山終わりの肌の乾燥やツッパリが全く違うという実感を得ることができました。
シミができるのは、紫外線にあたることで活性酸素が発生し、シミの元となるメラニンを生成し、それがシミになります。この活性酸素の発生を抑制するのがFernblock®成分というわけです。
シミの抑制につながるだけでなく、皮膚がんの予防、肌のコラーゲン保護によるシワの予防など、女性にはうれしい効果が見込めます。長い期間登山を楽しむために、今できることとして、日焼け対策はとても重要だと考えています。
ヘリオケア(飲む日焼け止め)の有効成分「Fernblock®」を配合した日焼け止めジェルもあって肌なじみがよく、登山やトレイルランニングでは必須アイテムとして持ち歩いています。つけ心地は、さっぱりとして伸びが良く、白浮きしません。香りもよいので登山だけでなく日常から愛用できます。