2019年秋にリリースされたカリマーの登攀向けザック「カリマー アルティメイト35」。テクニカルなアルパインクライミングをターゲットにしています。19-20の冬季シーズンに使用しました。クライミングザックでありながら背負い心地を重視したモデルです。
バックパック『カリマー アルティメイト35』の好きなところ
「冬のクライミング」に特化させているモデルのため、極力無駄を省いたすっきりとした構造になっており、そこが気に入っています。積雪期はザックに雪が付いてしまうと、中に水がしみ込んだり体が濡れてしまったりということがありますが、可能な限り無駄を省いた外面と耐水性の高い生地により、そういったストレスが少ないです。
そのほかに、機能という訳ではありませんが、カラーリングが明るいオレンジで気に入っています。(他にブルー系も有り)
バックパック『カリマー アルティメイト35』の気に入っているギミック
- 雨蓋が全てバックルで付いている為、簡単且つ素早く着脱可能です。
- 各箇所のストラップベルトが長めになっていて、装備を外付けしやすくなっています。
バックパックの容量と収納するアイテム
35Lのザックなので、一般的には日帰りの登攀での使用がベストです。八ヶ岳日帰りの登攀トレーニングで使用しましたが、行動食とテルモス、登攀用品くらいのため、容量には少し余裕があります。
テント山行では、容量ギリギリになりますが(後述)、2人用シングルウォールテント、2人用ツエルト、残雪期向けシュラフ、ダウンジャケット等の防寒着類、登攀用品、アイゼン、食糧一泊分などを入れました。
テント泊でも使用しました
今年3月に鹿島槍ヶ岳北壁正面ルンゼを登った際に使用しました。一泊二日の行程でしたが、冬の登攀でテント泊となると一般的には少なくとも50L以上のザックが必要となってきますが、装備を厳選し軽量化を図り、アルティメイト35で臨みました。35Lとの表記ですが、雨蓋(スカート)を伸ばして使用することにより、45Lくらいは入るようになり、全ての装備も入れることができました。北壁のアタック時は、2人でこのザック1つに装備を入れ、トップは空身、セカンドが背負うという形で進みました。春先のため雪や氷の水気が多い状態でしたが、耐水性の高い生地のおかげで中身は濡れず、ザック自体も濡れで重くならず快適に登れました。
他のバックパックにはない良いところ
冬期クライミングを想定し作られているザックは多々ありますが、ここまで背負い感を追求しているザックはほかに無いのでは、と思います。適度な硬さのハーネス部分のパッドは、固定感を出しながらも、長時間背負っていても肩や腰が痛くなりにくいです。背面のフレームがしっかりとしていることで、腰で荷物を支えることができます。軽量化と背負い心地のバランスが良くとれていることが、一番の特徴かなと思っています。
クライミングザックの購入をお考えの方は、ぜひ候補に入れてみては如何でしょうか?