北アルプス、穂高連峰に一座である涸沢岳。鋭利で特徴的な山頂を持ち、その山容は同じく北アルプスにそびえる山である、槍ヶ岳を彷彿とさせる。そのため涸沢側から見た姿は、涸沢槍と呼ばれている。山頂までは上高地方面から8時間、新穂高温泉からは9時間以上のロングコースとなり、無雪期でも体力と登山経験を要する険しい道のりだが、涸沢の紅葉と共に眺める涸沢岳は限られた時期にしか見られない、一度は目にしたい光景である。長野県内の一般的な登山ルートを体力度と登山道の技術難易度で評価した「信州・山のグレーディング」では、霧雪期・天気良好時の登山ルート別難易度評価を公表しており、難易度を5段階評価中、2段階という難易度で、上高地から涸沢、までの登山ルートにおいて沢、崖、場所により雪渓などを通過し、急な登下降、道が分かりにくい、転んだ場合の転落・滑落事故につながる場所があるとされている。涸沢から涸沢岳はザイデンルートを歩くことになるが、岩場が多く、過去には大きな事故が起きている場所でもあるので、落石に注意して行動したい。

涸沢岳(からさわだけ)
標高:3,110m
都道府県:長野県・岐阜県
エリア:北アルプス
山域:北アルプス南部
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