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燕岳への登山ルート・難易度

燕岳への登山ルート・難易度

蝶ヶ岳と並んでアルプス入門コースとして知られる燕岳は、風化した花崗岩からなる独特の山である。途中の合戦小屋までは急登の連続であるが、道はよく整備されていて歩きやすい。大天井岳、常念岳に続く稜線は、槍、穂高を望む気持ちのよいコースで、多くの登山者が雲上の散歩を楽しんでいる。登山口にある中房温泉、有明温泉も人気がある。

中房温泉から燕岳へ

  • 難易度:中級
  • 合計所要時間:4:35
  • 累積標高:1365m
  • 距離:約4.7km
  • コースタイム:中房・燕岳登山口-(70分)→第2ベンチ-(110分)→合戦小屋-(65分)→燕山荘-(30分)→燕岳

中房・燕岳登山口

北アルプス三大急登のひとつとして有名な合戦尾根は、中房温泉への橋の手前にある立寄り湯の横から始まる。最初から急登が続き、樹林帯の中をただひたすら登る。中房川の音がだんだん小さくなり聞こえなくなったころ、第一ベンチに到着する。樹林帯の中の開けた場所に丸太で造られたベンチが置いてあり、ベンチの後から少し下ったところに合戦尾根唯一の水場がある。水量は細いが湧水なので冷たくてうまい。

第2ベンチ

第一ベンチから第二ベンチまでも今までと同じような急登が続く。時々樹林越しに見える有明山の稜線が次第に近づいてくる。荷揚用ケーブルの下をくぐると第二べンチの前に出る。

第二ベンチからは登りも少し楽になり、ダケカンバの白い幹が目立つようになる。第三ベンチ、富士見ベンチと過ぎれば合戦小屋は近い。

合戦小屋

合戦小屋では宿泊はできないが、売店があり休憩するにはよい。小屋から最後の急坂を登って合戦沢ノ頭に出る。ここからは右手に燕岳、左手に大天井岳が見え、槍の穂先も稜線の上に頭を出している。

燕山荘・燕岳

出典:燕山荘

合戦沢ノ頭からは稜線上を行く。小さなピークをふたつ越し、右ヘドラバースすれば燕山荘の下に出る。燕岳は風化した花崗岩の山で小屋から約30分で行ける。

燕岳から常念岳へ

  • 難易度:中級
  • 合計所要時間:7:00
  • 累積標高:1190m
  • 距離:約11.5km
  • コースタイム:燕岳-(25分)→燕山荘-(55分)→大下りの頭-(75分)→切通岩-(45分)→大天荘-(60分)→東天井岳分岐-(60分)→横通岳南肩-(20分)→常念小屋-(80分)→常念岳

燕岳・燕山荘

出典:燕山荘
出典:燕山荘

小屋の前の広場から高瀬側を通り、大天井岳へ向かう。稜線上の、あまり登り下りのない道で、ときどき左手の信州側を通る。真っ直ぐに稜線上を行く道は冬道なので間違えないようにする。

大下りの頭

カエルに見えるといわれている蛙岩を過ぎてしばらくすると大下りになるが、下ったのと同じだけ登り直す。小さなピークを越えると、道は右に水平にトラバースしている。

切通岩

平坦な道をしばらく歩けばコース中唯一の鎖場である切り通しで、注意して通過しよう。少し行くと槍ヶ岳への分岐に着く。

大天荘

出典:大天荘

ここから大天井岳の左を巻くように登って行くと大天荘の前に出る。大天井岳の頂上へは小屋の裏から10分ぐらいの登りだ。大天井から常念小屋までは登りがなく、ゆるやかに下って行くだけである。

東天井岳分岐

中天井岳を越え、東天井岳の道標まで来ると、道はカールを右手に見ながら左から回り込むようにして下って行く。周りは一面のハイマツの海で、行く手には常念岳がひときわ高く見える。

横通岳南肩・常念小屋

槍、穂高の展望を楽しみながら横通岳まで来ると、眼下に常念小屋の屋根が見える。

常念岳

常念岳へは小屋の前から岩だらけの道をひたすら登る。同のある頂上に立てば梓川を挟んで槍、穂高連峰が目の前に広がっている。

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