ダウンシュラフを扱うメーカー、更にモデル展開も様々で、手始めにどのようなシュラフを選ぶとよいのか迷います。テント泊登山では必須のシュラフについて、選び方、ダウンシュラフの基礎知識、表記の見方からスペックの違い、最後におすすめのシュラフを紹介していきます。暖かく快適なテント泊を楽しむための登山用シュラフの選び方を学んでおすすめシュラフをチェックしてください。
ダウンシュラフの選び方
テント泊登山では必須となるシュラフですが、最も気温が低い夜から朝をテントの中で過ごすことになります。寒さを感じて深い睡眠が得られないということが無いように、行く山の標高と気温を事前に調べて必要な温度域のシュラフを持参するというのが基本です。この章ではシュラフの選び方についてポイントを抑えていきましょう。
余裕のある温度域のシュラフを選ぶ
例えば赤岳鉱泉を例にとって最低気温を調べてみます。以下の表のように5月~9月はプラスの気温でそれ以外はマイナスの気温となっています。シュラフを使用する際はこの最低気温をチェックして、シュラフの「快適使用温度域」と照らし合わせて持っていくシュラフを選びましょう。最低使用温度で選んでしまうと寒くて目が覚めてしまう可能性があります。テント泊を何度か重ねていく中で自分が暑がりなのか寒がりなのかを知って、シュラフの調整を行うと良いでしょう。
テントマットとセットで考える
就寝をしている際、寒さは身体を取り巻く360度で考えましょう。足元を冷やさないようにボックス構造が採用されていたり、体幹を冷やさないようにとダウン量を体幹部分に多く使用するなどシュラフ毎で特徴が異なります。特に忘れてはいけないのは背中を下に寝ている場合はダウンは押しつぶされるということです。地面の冷たい空気から身体を守るためにテントマットの温度域も確認する必要があります。
テント内シートに銀マットや銀シートを取り入れるのも寒さ対策に大きな効果をもたらします。
シュラフのキルト構造を確認して保温力をチェックする
キルト構造には基本的に2種類あります。シングルキルト構造とボックスキルト構造でそれぞれメリットとデメリットが存在します。
※横スクロールで表がスクロールできます。キルト構造 | シングルキルト | ボックスキルト |
---|---|---|
特徴 | 表地と裏地を直接縫い合わせてボックスを作り、作られたボックスの中にダウンが封入されています。直接縫い合わせることでコールドスポットが作られやすいために温暖な時期のシュラフに見られる構造です。 | ダウンの保温性能を生かすために表地と裏地の間に通気性のあるメッシュを配置し、ダウンの偏りを防ぐために縦横にボックスを作っています。表地と裏地を直接縫い合わせていないのでコールドスポットがなく保温力に優れています。 |
構造イメージ | ||
軽量性 | 軽い | 重い |
保温力 | 低い | 高い |
価格 | 安い | 高い |
シュラフにおけるコールドスポットとは?
シュラフの構造に関するコールドスポットとは、外からの冷気がシュラフの中に入ってきやすいという考え方と、シュラフの中に溜まった暖かい空気が出て行きやすいという2つの考え方があり保温力の違いがあります。同じダウンの封入量でもシングルキルト構造かボックスキルト構造かで使用温度域に大きな差がうまれてきます。
シングル&ボックス構造の両刀遣いのシュラフ
シュラフによっては体の体幹部分にボックスキルトを使用して足元はシングルキルトという両刀使いのシュラフもあれば、全てがボックスキルトになっているというシュラフもあります。
ナンガやイスカ、モンベルなどの3シーズン対応の主力モデルは、背面は体重でロフトが潰れるのでダウンやファブリックを節約するためにシングルキルト構造で上面はボックスキルト構造になっているというコンビネーションモデルが多く見られます。
シングル&ボックス構造の重量の違い
ボックスとシングルの構造の違いは表にある通りですが、使用する生地量がボックスはシングルと比較すると約2倍と言われており、ファブリックの節約によって重量を抑えることもできるし、価格を抑えることもできるので、軽量に特化したサマーシュラフには積極的にシングルキルト構造が採用されています。
濡れる可能性が高い環境かをチェックする
ダウンは濡れてしまうことで保温力が低下します。1泊であればシュラフは1回使用して終了ですが、2泊以上の縦走登山の場合は濡れてしまうと2日目以降の就寝時に寒くて寝ることができないリスクが生じます。
シュラフを濡らす外的要因
使用しているテントは結露が起こしやすいモデルか?またシュラフが濡れないように雨が降った際の対策を施しているか?などを確認しましょう。シュラフがオーバスペック(保温力が高すぎて)で汗による濡れも大敵です。
ダウンシュラフを濡れから守る方法
濡れからダウンシュラフの保温力低下を守る方法は幾つかあります。知っておくことでリスク回避に役立ちますので覚えておきましょう。シュラフは撥水ダウンを使用しているか?シュラフに採用されているシェルは耐水性があるか?シュラフカバーやSOLエスケーププロヴィヴィなどを活用して濡れから守るなどが代表的な考え方です。
化繊と比較・ダウンシュラフのメリット
シュラフを大きく分けるとダウンを使ったグループと化繊を使ったグループとに分けることができます。それぞれにメリットとデメリットが存在します。まずは2つのメリットを紹介します。
軽量・コンパクトだから装備の軽量化が可能
ダウンシュラフは保温性能に対して軽量でコンパクトです。
シュラフで人気のモンベルを例にとってみると、モンベルのダウンハガー800 #3と、バロウバッグ #3という同じ温度域の化繊シュラフを比べてみるとその大きさと重さの違いが分かりやすいと思います。
※横スクロールで表がスクロールできます。アイテム名 | ダウンハガー800 #3 | バロウバッグ #3 |
---|---|---|
種類 | ダウンシュラフ | 化繊シュラフ |
重量 | 573g | 1,050g |
収納サイズ | ∅14×28cm(3.8L) | ∅18×36cm(7.3L) |
価格 | ¥30,000 | ¥14,500 |
コンフォート温度 | 4度 | 6度 |
リミット温度 | -1度 | 1度 |
エクストリーム温度 | -16度 | -14度 |
保温力が高く女性に人気
化繊シュラフに比べると、ダウンシュラフは保温力が高いモデルが多く寒がりな女性に人気です。フィルパワー(後述)はダウンの測定基準の一つで圧力に対する反発力を表すものですが、この数値が高いほど少ないダウン量で保温力が高いシュラフを作ることができます。
化繊と比較・ダウンシュラフのデメリット
ダウンウェアを着用している方なら解ると思いますがデメリットも存在します。このメリットとデメリットを知って、自分の登山スタイルに合う合わないを判断することが重要になります。
水に濡れると保温力低下
ダウンシュラフのバリア層(嵩)があると、それだけデッドエアを含むので保温力が上がります。しかし水に濡れるとダウンの嵩が減って保温力が低下します。よってコンディションによって保温力に差が出てきます。
対して化繊シュラフはロフトダウンが少なく濡れに強いとされています。実際にシュラフが濡れるシーンの多くはテントにつく結露で、シングルウォールテントの場合は特に注意が必要です。
嵩張る為に自宅収納時に容積が必要になる
ダウンシュラフは小さくコンパクトに圧縮できますが、自宅収納する際も圧縮をし続けることはお勧めしません。
自宅で収納する時はダウンシュラフを購入するとオプションでついてくるストレージバッグに入れて保管します。湿気がある環境でダウンが圧縮されている状態で保管し続けると、いざ使用する際に膨らみが悪くなってしまいます。
しっかりと乾燥をさせて使用すれば保温力は戻ってきますが、いざ使う時にいちいちしっかりと乾燥させるのは難しいので場所は取ってしまいますがストレージバッグに入れて保管することになります。シュラフのメーカーによってストレージバッグに入れた際の大きさが異なりますが、化繊シュラフより収納時は大きくなることを購入前に知っておくと便利です。
ダウンシュラフに関する知識をみにつけよう
ダウンシュラフには実に様々な数値が登場します。また専門的な名称や構造についても様々です。以下では1つ1つ丁寧にダウンシュラフに関する知識を紹介していきます。
- 温度表記
- フィルパワー
- 生地
- シュラフ構造
上記5つについて知識をみにつけて、正しいシュラフ選択を行い安心安全なテント泊を楽しみましょう。
シュラフに記載されている温度表記
ヨーロッパの温度検査規格というのが様々なメーカーに取り入れられています。ヨーロピアン・ノームやEN 13537と記述されていたらヨーロッパの温度検査規格が使用されています。
シュラフやスタッフサックにコンフォート・リミット・エクストリームと温度が書かれているタグがシュラフに縫い付けられていたり、メーカーカタログに記載があったりと様々な形で目にすることができます。
一昔前は寝袋の温度表記というものがメーカー独自で記載されていました。自社基準でコンフォート・リミット・エクストリームの記述があるのでシュラフのスペックが比較しづらいというのが消費者にとってのデメリットでした。
例えばモンベルでコンフォート2度と記載されているものと、イスカでコンフォート2度と記載されてるものとでどちらが温かいのか議論が絶えなかったと記憶しています。
ヨーロピアンノームは、こういった消費者の比較しづらいというデメリットを回避するために、認定された第三者機関がテストを行い、公平に温度を記載することでこの問題を解決するというものです。
お店のスタッフの方に聞くとこのヨーロピアンノームという規格が徐々に消費者の方々にも認知され始めてきているようです。
表記の見方-コンフォート
一般的な成人女性が寒さを感じることなく寝ることができる温度域とされています。一般的に女性は男性よりも寒さを感じやすいので約5度程度高く、使用温度を算出しているようです。
快適使用温度とも呼ばれ、この温度でシュラフを選ぶと安心安全です。
表記の見方-リミット
一般的な成人男性が寝袋の中で丸くなり8時間寝ることができる温度域とされています。これよりも低い温度ではリスクがあるという温度域で、下限温度とも呼ばれます。
表記の見方-エクストリーム
一般的な女性がシュラフの中で膝を抱えるくらい丸くなった状態で6時間までなら耐えられる温度域とされています。
この温度域で使用すると低体温症になる恐れがあり非常に危険です。
表記の見方-まとめ
上記のようにカタログ上では若干言い回しは異なると思いますが、自分がどの温度域で購入すべきか迷います。人それぞれ寒いと感じる温度が異なり、また経験が浅いとどの温度域がベストなのかということがわかりづらいです。
絶対とまでは言えませんが、実際にシュラフを使ってみたい季節におけるテント場の最低気温を調べてみて、その温度がコンフォートより上の温度になるようにシュラフを選ぶことをお勧めします。
例えば以下は赤岳鉱泉(標高2215m)付近の月間最低気温(2019年)を表したものです。
月 | 最低気温 |
1月 | -15.3 |
2月 | -16.3 |
3月 | -10.6 |
4月 | -4.9 |
5月 | 0.6 |
6月 | 5.6 |
7月 | 10.2 |
8月 | 10.8 |
9月 | 7 |
10月 | -1 |
11月 | -5.9 |
12月 | -11.6 |
例えばモンベルの人気のシュラフ3番になると、コンフォートが4度、リミットが-1度なので、もしも赤岳鉱泉でこのシュラフを使って快適に就寝するのならば6月〜8月となります。もしもリミットで選ぶとなると5月〜10月となります。
実際にリミットでちょうど良いと感じる人もいれば、すごく寒かったと感想を述べる人も多いので、人それぞれ寒さの耐性が異なると理解して、最初はコンフォート温度でシュラフを選び、経験を積むことで自分の耐性を理解して調整をしていくというのがベストです。
ちなみに-15度以下の温度で検査することが困難なようでこの温度域はメーカー側がある程度追記するような形で設定しているということのようです。
ヨーロピアンノームの検査方法
ヨーロピアンノームの検査方法を見ると興味深い内容が記述されているので紹介します。
検査方法は温度センサーが装備されたマネキンに、長袖と足首までアンダーウェアを着用させます。シュラフに寝かせてキャンプ用のマットレスの上に乗せます。マネキンの内側5箇所の温度が測定され放熱の度合いを計測します。計測された温度と実験室の気温を計算式に当てはめて値を算出します。スリーピングバッグの保温性能は単純な中綿の量だけでなく、生地・種類・厚み・ジッパー等にも影響を受けるためテストではこれらを総合的に判断します。
ヨーロピアンノーム
実際にシュラフに潜り込む際にアンダーウェアのみで寝るか、もしくはミッドレイヤーやダウンジャケットなどを着込んで寝るかなど人それぞれかと思います。ウェアを着込むことによって温度域に差が出てくるということを理解しましょう。
またキャンプ用マットレスとありますが、非常に良いマットレスを使っているようです。シュラフは体の重みで背中側の綿が潰れてしまい保温力が落ちがちです。シュラフに背中側の保温を頼るというのは難しく、どうしてもテントマットに頼ることになるので、シュラフと一緒にテントマットのスペックを確認することも大変重要です。
実際に寒かったからといってシュラフを買い換える前にテントマットを取り入れることも重要ですし、テントマットのスペックを確認することも怠らないように気をつけましょう。
テントマットではASTMというマットにおけるユーロノームのような第三者機関を活用するメーカーも出始めてきているので比較しやすくなっています。
ダウンの保温力を表すフィルパワー
ダウンの測定基準の一つで圧力に対する反発力を表すものです。例えば760フィルパワーの場合は30gのダウンに圧力をかけて実験した際、760インチ反発するということです。フィルパワー指数が高いほど良いダウンと言われています。
フィルパワーの数値が高いということはフィルパワーの低い同じ重さのダウンよりも保温力が高いということになります。
言い換えればフィルパワーが高いと軽くてコンパクトなダウンシュラフとなります。
フィルパワーの数値が高いとそのまま価格にもインパクトを及ぼすので、価格が高いシュラフはフィルパワーも高いと言えます。
ダウンを包み込む生地の質と使用量
シュラフは生地の中にダウンが封入されている構造になっており、多くはフィルパワーが高くなると生地は薄くなってきます。生地が厚いことで縫製がラクな為、価格を安く仕上げることができるメリットがメーカー側にはあります。
フィルパワーが高いダウンはダウンの芯がない綿の部分だけを集めているという特性があります。逆にフィルパワーが低いダウンには芯が付いていることがあるため、重量も嵩み、生地を突いてダウンが出て来やすくなってしまいます。このためフィルパワーが高いダウンは生地が薄くてもダウンが出てきづらい特徴があります。
冷気を防ぐ効果的な4つのシュラフ構造
フットボックス
寝る時に足首が立つようになりますがその形に合わせて足元を立体構造にして足のつっぱりによって起こるロフトダウンを防ぐ作りがフットボックスです。
フットボックスではないシュラフの場合の懸念は、つま先がシュラフの上面にあたって冷たくなることが考えられます。
ドラフトチューブ
ドラフトチューブはジッパーが体に接しないようにするために作られたダウンが封入されたチューブで、ジッパーによるコールドスポットを軽減する効果があります。低温向けモデルのシュラフに配置されています。
ショルダーウォーマー
シュラフの中で暖かい空気は上昇する傾向があります。首元と肩の部分を包み込むマフラーのような働きで、寝袋内部の温まった空気の流れを効果的に防ぐ働きがあります。
フードの構造
頭からの放熱というのは大きく、寒い時期にシュラフに潜り込むと特に頭部の寒さが気になります。頭部を包み込む立体的なフードによって寝心地を損なうことなく機能的に保温してくれるシュラフを選ぶことは重要です。
寝ていて唯一、顔の部分だけ空いているので、寒ければ寒いほど、ここからの冷気の侵入を防ぐことが重要になってきます。
口だけを出して寝るといったようなことを考えるとドローコードで絞った時の顔へのあたり具合や、フード周りに封入されているダウン量にも気を配ることが重要です。
シュラフと仲良く付き合う方法
実際にテント泊時でのシュラフで寝るための準備や片づけ。また自宅での保管方法とメンテナンス方法を紹介します。
テント泊時に晴れていたらシュラフを乾かそう
テントを立てたらマットを引いてシュラフをスタッフサックから出してしっかりとロフトを出してあげましょう。こうすることで沢山のデッドエアを溜め込み保温力が増します。ダウンがしっかり乾いている場合は30分から1時間ほどでしっかりとダウンの嵩が蘇ると思います。もしも湿っていたらテントの天井などに置いて日に当ててあげて乾かしましょう。
スタッフサックへのしまい方
シュラフを購入したタイミングではシュラフは綺麗に折りたたまれてスタッフサックに入っています。これを毎回スタッフサックにしまう時に繰り返すことは実際には大変困難なので、押し込むようにして収納します。
使用するタイミングでは体から出た湿気や空気中の湿気などを含んでいるので若干嵩が落ちている状態でスタッフサックに押し込むことになると思います。スタッフサックの奥の方から順に突っ込んでいくような感じでスタッフサックに入れ、最後にドローコードで閉めてコンパクトにします。ダイニーマのロールトップスタッフバックに入れれば濡れる心配がなくなるのでスタッフバッグとしておすすめです。
保管方法
使用後は陰干ししてしっかりと湿気を取った後にストレージサックに保管します。除湿器を部屋にかけて湿気を取った状態で乾かすと1~2日でしっかり乾いてくれます。
メンテナンス方法
クリーニングは専用洗剤を使用しましょう。家庭用のものでもOKなのですが、芳香剤など余計な成分が入っていると保温力が失われてしまいます。
またダウンは積極的に洗うことをメーカー側はおすすめしています。寝ていると汗などで皮脂が付着し、そうすることで保温力は失われます。洗ったあとの乾かし方は、乾燥機などで乾かし、偏ったダウンを手でパンパンと叩きながらほぐします。
それなりにメンテナンスは大変なので、シュラフと直接体が触れないように、シーツを使うのをおすすめします。
特徴的なおすすめのダウンシュラフ
モンベル 寝袋 シームレス ダウンハガー900#5
ダウンの片寄りを防ぐための隔壁を廃した、画期的な「スパイダーバッフルシステム」採用のスリーピングバッグ。超高品質900フィルパワー・EXダウンと超軽量シェル素材を組み合わせ、モンベル・スリーピングバッグ中、最軽量・最コンパクト(同番手での比較)を実現しています。従来モデル同様にストレッチ性を備えつつ、ダウンの保温力を最大限に引き出します。汎用性に優れ、夏の高山から冬の低山キャンプまで一年を通して使用できます。
ナンガ (NANGA) ウルトラドライダウンバッグ UDD BAG 380DX
DXの羽毛に超撥水加工を施した高品質で高機能ダウン(770FP)を採用し、最大の弱点・水濡れを克服。これまで選ばれてきた水に強い化繊の寝袋と比べ、軽く小さく暖かい。強い反発力で膨らむ時間も短縮され、寒さから早く身を守ることも実現しました。
SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) スパークSpII
スパークは軽量コンパクトを徹底追求しつつ保温性を高めたシリーズ。ウルトラライトなライナーとして、また軽さを生かして厳冬期のエクスペディション用として幅広く活躍します。たとえ使用シーンが大きく違っても「気候に適合しつつ最軽量」という設計思想をしっかりと反映します。
スパークSp2はSpIと同様のシルエットながら要所にダウン封入量を追加し、保温性を高めたモデル。胴から上にボックス状の縦型バッフルを配置、より多くのダウンを封入して体幹部の保温性を向上。下部は軽量な縫いつぶしタイプの横型バッフル。ハーフ長ジッパーはスライダーを2個備え、換気や使い勝手に優れます。また従来モデルのサイジングを見直し、肩と腰にゆとりを設けています。
撥水トリートメントされたウルトラドライダウンは、ダウンに悪影響を及ぼす水分をほぼ排除。外部の大気中の水蒸気からダウンをまもり、内部で結露するのを防ぎます。ウルトラドライダウンの採用により、1gの違いが重要な意味をもつアルパインクライミングやアドベンチャーレースといった過酷な環境にも対応します。
NEMO(ニーモ・イクイップメント) カユ30
収納性に優れた800FPのNikwaxハイドロフォビックダウンと軽量シェル素材、Insotect Flowバーチカルバッフルを組み合わせたNEMOの山岳用マミーバッグのハイエンドモデルです。快適性を維持しながら細部の不要な部分をそぎ落とし、体のラインに沿ったシェイプを採用しています。軽さを追求するバックパッカー、ULハイカーに最適です。