かぐらスキー場、ゲレンデ山頂の先に広がる最高のフィールド。
新潟県は湯沢町、11月から5月末までのロングシーズンを誇るかぐらスキー場、ゲレンデ最上部には通称「ゴロマ」と呼ばれる第5ロマンスリフトがあります。その山頂に設けられたゲートは広大なスノーフィールドへの入り口で、新雪降れば極上のパウダーエリアに。
苗場山へアプローチをしない限り、神楽峰山系はザイルやピッケル等は必要の無い穏やかな山容なので、BC入門者でもアバランチギアとスノーシュー/シール、適切なガイドを伴えば大自然に最高のシュプールを刻めます。
明け方まで念願の降雪となった3月23日、そんな場所に高校生活最後の春休みとなった二人を連れ出しました。もちろん信頼できる仲間達が行程をしっかりとサポート&ガードです。
雪のち晴れの絶好のバックカントリー日和。こんな日はなかなかありません。
入山前にレストランかぐらで登山計画書を書く2人
第五ロマンスリフトへ
美しい景色にテンションあがる2人
山頂でアバランチビーコン装着&送受信テスト。これは雪山に臨む者の必須の装備です。
かぐらスキー場スタッフによる登山計画書チェック。状況により入山規制やコースアドバイスも行います。
チェックの後ゲートへ。ここにはビーコン発信のチェッカーがあり、装着していない者は通れません。
久しぶりのBC行の娘、パッキングのコツもすっかり忘れてるようで仲間より指導が(^_^;)
娘の友人(以下リミ)はこの日が初めてのバックカントリー、もちろんシール張るのも初、すべてが初!
そんな二人をバックカントリーに通じた仲間たちが全面的にサポートします。
いざ、出発!
しばらくはやさしい登りが続きます。
かぐら峰の稜線が見えてきます。その手前からは少し急な登りに。
苗場山を背に進みます。
かぐら峰で一休み、ここまで50分、慣れた健脚の方なら25分ほどでしょうか。
尾根から北斜面の手前に20mほど台地を降りますが、娘が転んだ拍子にツリーホールに落下、仲間に引き上げられます。幸い怪我もなく笑顔で続行。
笑って済んだ出来事ですが、これがソロの人だったら、誰も周囲にいなかったとしたら怖いですね。
小ピーク着、おいしそうな斜面を見下ろします。
ここまでトータルで2時間強。(標準的には1時間15分ほどです)
彼女たちの体力、短時間で身についた雪上登坂スキルと雪の状況を見て目標を通称「三角」に。
写真では伝わりませんがシールで登れる斜度の限界に近く、新雪の下が凍っていたならスキークランポンやピッケルが必要となる急登です。
かなりきつくグリップ外せば滑落の怖さもあります。自分もゆとりは持てません。
女子高生リミ、気合と根性の時です。
スノーシューの娘は一足先に三角山頂着、達成の雄たけびを。
リミも初めてのバックカントリー、シール歩行で山頂までがんばった!
山頂で食べる昼飯、熱々カップヌードル。これはもう最高の時間でしょう!
しんがりは仲間に託し、先行して撮影ポイントにドロップする筆者。
娘、ドロップ!
リミ、ドロップ!
リミの安全を確認後、保護者たちが続きます。
帰路には少々長いトラバースが待ち受けます、ボードはちょっとしんどい。
ぽっかりと開いた穴は見えてて幸い。状況によっては見えず複数名が命を落としている怖い場所です。
ほぼ下山、帰路を振り返る、登り2時間以上でも下りはほんと早いです。
長いトラバースで太腿とと脹脛に限界が来た娘、おつかれさま。
温泉で疲れを癒した後は、お楽しみの晩御飯、越後湯沢の名店「森瀧」
きっとこの日、日本一雪山を楽しんでたJK、がんばった娘たちにご褒美です。
そして行程の歓びと成功はサポートしてくれた仲間達あってこそ。皆とかぐらの自然には感謝しかありません。