ゴアテックスのインフィニアムは2018年秋に誕生した新素材で防風、保温、透湿性に優れた素材です。完全防水とは言わないまでも素材自体は防水性、撥水性を持っているため、小雨程度であれば水滴が滑り落ちてくれる特徴を併せ持っています。
インフィニアムの耐水性能
耐水圧は数値として公表されておらず、実際に使用した感覚では非常に高い耐水性能があると思います。どちらかというと生地の縫い目から水が侵入してくる可能性のほうが生地そのものからの侵入よりも懸念され、シームテームがその役割を果たすのですが、ゴアテックスインフィニアムはシームテームがないため、その部分において水に弱いと言えます。しかしながら上の写真を見ても分かる通り、縫い目からも水の侵入は防がれています。
ゴアテックスインフィニアムの素材のしなやかさ
防水透湿を主軸に展開する従来のゴアテックスとは異なる最大の特徴は防水に特化しないという部分であり、そのため防水素材に必須のシームテープを必要としない、防水素材特有の多少のゴワつきと硬さなどが少ない、しなやかな着心地が特徴です。
この素材を使用したアイテムは防風性が高いため、冷たく強い風があたる山頂での休憩シーン、ある程度の防水と撥水性を持っているため雨降る場所における防寒着として力を発揮する素材と言えます。
ゴアテックスインフィニアムを使用したおすすめ登山装備
このしなやかで防風性に優れた素材は様々な登山装備に落とし込むことが可能です。
ダウンジャケットなどのアウターシェルにゴアテックスインフィニアムを使用することで、高い透湿性を持たせ、小雨程度であれば中綿を濡れから守ることができ、さらに防風性によって様々な天候に対応した防寒着に落とし込むことができます。
グローブであれば防風性と透湿性により手にかいた汗をしっかりと逃がしながらも、冷たい風から手首を守り、快適な登山を楽しむことができるアイテムに落とし込むことができるでしょう。
しなやかな着心地だから耐候性に優れたウィンドブレーカーやブルゾン、またシュラフカバーなどにも活用されています。
ウィンドブレーカーとレインウェアの中間的存在
透湿性としなやかさだけで見るとウインドブレーカーのような素材を印象づけますが、程よい防水性と優れた耐風性から、レインジャケットとまでは呼べない小雨程度で使用できる特徴がありつつ、ウィンドブレーカーよりもしっかりとした耐候性があることから、使用するシチュエーションを考えて、ゴアテックスインフィニウムの存在を理解すると、シチュエーションにマッチした使い方ができ、より快適な環境を作り出すことができます。