登山の服装で最も重要なのが汗をかかないようにすることです。汗をかくと頂上で風に当たり、気化熱によって体温が著しく低下します。このようなことがないように登山の服装を考える必要があります。
筑波山登山の服装を考えるにあたって重要なのは、登山口と頂上の気温差と、登山をしている最中の登山道の環境を考えることです。
筑波山登山の服装を考える前に標高差による気温を知ろう
筑波山は標高877mですがスタート地点の筑波山神社が約270mの標高にあるため登山口から標高までは約600メートルの差となります。
100m標高を上げると0.6℃気温が下がると言われていますから、約3.6℃気温が下がると考えられます。また風速1m/sで体感温度が1℃下がると言われていますから、体感温度は5〜6℃ほど下がると考えられます。
登山口で暖かくとも、頂上に到着すると寒くて辛いということがないように登山の服装を考える必要があります。
都道府県 | 茨城県 |
山域 | 筑波連山 |
標高 | 877m |
天気・アクセスなど | 筑波山の詳細情報 |
登山の服装はレイヤリングが重要
登山口から頂上までは樹林帯が続き、頂上に到着すると木々は少なくなり風に当たることが予想されます。登山をしている最中はできるだけ汗をかかないように涼しい服装で行動をし、休憩時や頂上に近づくにつれ寒くなるので、重ね着をして寒さをしのぐ必要があります。このような重ね着をすることを登山ではレイヤリングと表現します。
筑波山登山の服装を季節ごとで考えよう
筑波山登山の服装を考える時に、季節ごとの気温を考えて最適な服装を考えます。基本的なレイヤリングは、ベースレイヤー、ミドルレイヤー、シェル、ダウンと考えて行動を行います。季節に応じてシェルやダウンを抜くなどで調整します。
3月~5月、9月下旬~11月の春・秋の筑波山登山の服装
3月の平均気温が約2.5℃、5月が12℃のこの季節は徐々に暑くなる(寒くなる)季節で登山の服装を考える際に悩む時期です。以下で紹介する基本型の服装を教えて、レイヤリングで汗をかかないように気をつけます。
ドライレイヤー
最も肌に近い場所にはファイントラックのドライレイヤーベーシックで汗離れを良くしましょう。レーシックは適度な保温力と汗抜けスピードのバランスに優れています。
ベースレイヤー
ベースレイヤーは肌寒さが残る季節はロンTを、夏の陽気を感じる温かさが残る季節は半袖Tがおすすめです。汗をかいてもゆっくりと乾くことで気化熱が奪われづらいメリノウール製が良いでしょう。
ミドルレイヤー
通気性に優れた薄手のフリースで体温調整を行いましょう。雨が降っていなければシェル(レインジャケット)なしで行動することを想定すると、体温調整が容易に行えるジャケットタイプがおすすめです。
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筑波山なので日帰り登山です。確実に雨が降らないのであればウィンドブレーカー、雨の心配がある場合はレインジャケットを常備しておきましょう。休憩時、風が強い筑波山頂上で着用して急激な体温低下を防ぎましょう。
6月から8月の夏の筑波山登山の服装
6月の平均気温が約15℃、8月の平均気温が20℃と暖かく汗をかく前提で行動する季節となります。この時期の登山の服装はベースレイヤーの素材に着目します。
ドライレイヤークール
最も肌に近い場所にはファイントラックのドライレイヤーで汗離れを良くしましょう。ドライレイヤーのクールは最も薄手で着用時にひんやりとした清涼感が特徴です。
ベースレイヤー
肌寒いと感じる日の登山では、春や秋の登山で活用しているメリノウール製の半袖Tがおすすめです。最も暑い8月では汗の乾きが早い化繊の半袖Tがおすすめです。筑波山の標高877mでは、夏場非常に暑く熱中症に気をつける必要があります。非常に汗の乾きが早いベースレイヤを取り入れましょう。
シェル
夏の筑波山ではミドルレイヤーは抜いてシェルにウインドブレーカーを取り入れると良いでしょう。 気温が高い場合はウインドブレーカーはザックの中に入れておくことになるのでできるだけ軽量なシェルがおすすめです。雨の心配がある場合は軽量なレインウェアを取り入れましょう。
12月~2月の冬の筑波山登山の服装
冬の平均気温は0℃付近で、最も寒くて最低気温がマイナス8℃(1月の最低気温)です。この気温から体を保温することだけを考えると登山中に汗をかいてしまうので、レイヤリングをしっかりと行い汗をかかないように行動することが重要です。
ドライレイヤーウォーム
ドライレイヤーベーシックの約1.5倍の保温性を持ち、低温下での体温以上を最も重視したシリーズです。冬山登山で多くの安心をもたらしてくれます。
ベースレイヤー
筑波山の様に低山であっても冬山登山ではベースレイヤーにはメリノウールがおすすめです。寒い暑い時の優れた体温調整と、汗をかいてしまった場合のゆっくりと乾く性質はメリノウールならではです。
ミドルレイヤー
ミドルレイヤーは春と秋の登山同様、通気性に優れた服装を気にしましょう。寒さが厳しくなる1月には、軽量かつ保温力に優れたアクティブインサレーションを取り入れると良いでしょう。
シェル
冬の低山では降雪と雨に注意を払う必要があります。冬山登山でのシェルは耐風で冷たい風をダイレクトに体で受けないようにする役割を果たします。これらを踏まえると雨も雪も風もしっかりと防げるように3層構造のシェルを取り入れましょう。
ダウン
冬の筑波山では頂上で停滞することを考えて防寒着を持ち歩くようにしましょう。保温力に優れた軽量なダウンジャケットがおすすめです。
筑波山の登山の服装が決まったら
筑波山の登山を安心して楽しむための服装が決まったら、登山コースを考えましょう。筑波山には8つの登山コースがあり、それぞれ難易度が異なります。登山コースによって服装を変える必要はありませんが、初心者の方はできるだけ事前に標高差など調べておきましょう。