アバランチギアとは雪崩の際に埋没者を捜索するための道具の事をさします。バックカントリースキーでは必ず持ち歩く必須装備として数えられ、ビーコン、プローブ、ショベルを例えて雪山の三種の神器と呼ばれます。今回は僕が使っているビーコン・プローブ・ショベルを紹介します。
プローブ『ブラックダイヤモンドのクイックドローカーボンプローブ240』
プローブはブラックダイヤモンドのクイックドローカーボンプローブ240を所有しています。ブラックダイヤモンドの中ではカーボンを使用した最軽量のプローブで225gです。
軽量でありながらもある程度の太さがあり、丈夫で使用しやすいプローブです。また雪の深さが視認しやすいよう、メモリが大きく色分けされています。
以前プローブの使い方講習を受けた際、日本は豪雪地帯だから3m程あるプローブでも良いけど、2m以上深いところに人が埋まってしまうと、ビーコンで探しても位置が曖昧になる可能性があるようで、その場合はこの辺りかなと特定できたら、スコップで上の雪を取り除き、埋没者までの距離を一気に短くしてビーコンで再度探し、プローブを突き刺すことを考えると2m40cmのプローブで充分だと考えました。
折りたたまれたプローブを素早くセットアップすることができるコードロック・ワイヤーゲート機構は使いやすく緊急時に重宝します。
内蔵ケーブルには丈夫で軽量なケブラーコードを使用し、プローブに巻きつけることで束ねることができ、スタッフサックなしで携帯できます。
ショベル『ブラックダイヤモンドのトランスファー LTショベル』
ショベルはブラックダイヤモンドのトランスファー LTショベルです。重量はブラックダイヤモンドの中では最軽量のショベルで405gです。アルミ合金製ブレードは強靭で、締まったデブリにも刺さりやすい薄型軽量設計です。シャフトとブレード部分は切り離すことができてコンパクトになります。またシャフトは2段階に伸縮し素早く雪を取り除くことができます。
ショベルの肩の部分は角ばっているので、しっかり足を踏み込めるショベルに仕上がっています。
ショベルは雪崩遭難時に使用する以外にも、例えば停滞時やビバーグしなければいけない時に雪を掘って風を凌いだり、バックカントリースキー以外で雪山登山をするときにもあると便利な道具なので、軽量かつ使いやすさを重視しています。
ビーコン『マムートのバリーボックス』
ビーコンは雪崩や遭難にあった際、自分の位置を伝えるため、また仲間が雪崩や遭難にあった際に探す道具として利用します。僕が使用しているのはマムートのバリーボックスです。このビーコンは埋没者を見つけた後にマーキングする機能もついており、複数人助けなくては行けない時の様々な機能が備わっています。