那須岳の中心部にある三斗小屋温泉・煙草屋旅館は歩いてしか行けない秘湯の温泉として知られる山小屋です。山に沈む夕日を見ながら、または満点の星空を眺めながらの露天風呂は他では味わえない格別な山行となることは間違いありません。数多く存在する那須岳周辺のルートの中から三斗小屋温泉・煙草屋旅館までの初心者向けとなるルートをご紹介いたします。
那須岳の基本情報
栃木県と福島県にまたがる那須岳は標高1915mの茶臼岳を主峰とし朝日岳、三本槍岳、南月山、黒尾谷岳一帯の連山を指す呼称です。栃木県側からはロープウェイもあり比較的整備された登山道でもありながら雄大な景色が楽しめる山域として多くの登山ファンに親しまれています。また紅葉の時期になると豪華絢爛な美しい景色が楽しめることでも有名な山域となっています。
山の名前 | 那須岳|茶臼岳(なすだけ|ちゃうすだけ) |
都道府県 | 栃木県・福島県 |
標高 | 1,915m |
天気・口コミ | 那須岳の詳細情報 |
宿泊する三斗小屋温泉・煙草屋旅館の基本情報
三斗小屋温泉は那須岳の奥深く山深い場所に位置し江戸時代(1142年)に発見され山岳信仰としても使われた歴史ある温泉です。三斗小屋温泉・煙草屋旅館は露天風呂があり夕日の時間になると赤く染まる山々を眺めながら至福の時間を味わうことが出来ます。営業期間は4月下旬頃の雪解けから11月下旬頃の雪のシーズンまで。
チェックインは13時から16時までとなっているので余裕を持った登山計画を立てチェックイン時間に遅れないよう注意しましょう。
温泉については露天風呂は混浴となりますがおおむね一時間おきに女性専用の時間が設けられているためご安心を。時間はその日の湯量や季節によって変わるので現地にてご確認ください。また、露天風呂だけではなく宿泊の方のみが使える内風呂もございます。温泉の利用にはタオルの持参が必要なのとすべての浴場にて石鹸、シャンプーの利用は禁止となっているので各自でご用意ください。
また現在(2022年時点)は日帰り入浴と休憩のみの利用も可能となっています。期間限定として実施しているものですので終了する可能性もあります。ご利用の際は三斗小屋温泉・煙草屋旅館公式ウェブサイト等でご確認ください。
山小屋名 | 三斗小屋温泉・煙草屋旅館 |
営業期間 | 4月下旬~11月上旬 |
チェックイン | 13時から16時まで |
チェックアウト | 8時30分 |
夕食時間 | 17時15分ごろ |
朝食時間 | 6時30分ごろ |
料金(大人1泊2食) | 11,000円(繁忙期:11,500円) |
日帰り入浴(露天風呂)10:00~15:00 | 1000円 |
休憩のみ | 500円 |
テント場 | あり(7張りまで可能) |
テント場の料金 | 1人2200円(食事なし) |
テント場の予約 | 宿泊の3日前から |
山小屋・テント場の利用 | 完全予約制 |
予約・連絡先 | 090-8589-2048(AM7:00-PM8:00) |
公式サイト | https://www.tabakoyaryokan.com/ |
峠の茶屋登山口・峠の茶屋駐車場の基本情報
那須岳の玄関口として最も多く使われる峠の茶屋駐車場からの登山口がスタートとなります。峠の茶屋駐車場は県営の無料駐車場となっており那須街道(県道17号線)を北上した最終地点となっています。約160台の駐車スペースのある峠の茶屋駐車場にはトイレ、売店が整備され多くの登山客で賑わっています。週末ともなれば朝8時頃には満車となることもありさらに紅葉時期では朝の5時の時点ですでに満車となる場合もあるため、時間には余裕を持って計画してください。
料金 | 無料 |
駐車スペース | 約160台 |
トイレ | あり |
売店 | あり |
目安の満車時間 | 週末:朝8時頃 紅葉時期:朝5時頃 |
今回歩く峠の茶屋登山口から三斗小屋温泉・煙草屋旅館までのコース
今回紹介するコースは数あるルートの中でも比較的短く初心者の方でも三斗小屋温泉・煙草屋旅館までアクセスしやすいルートをご紹介いたします。ガレ場の下りには注意が必要ですが、樹林帯まで下れば沢がいくつも流れ、荒涼とした景色から木々の立ち込める山深い景色までとバリエーション豊かに楽しめるおすすめのコースとなっています。また今回のコース上には2っの避難小屋もあるので、初めてで不安という方はまずはじめに今回のコースを計画してみてはいかがでしょうか。
スタート地点 | 峠の茶屋駐車場(県営駐車場) |
ゴール地点 | 三斗小屋温泉・煙草屋旅館 |
地点間の片道距離 | 約4.1km |
累積標高 | 上り:約343m 下り:約356m |
片道コースタイム | 2時間 |
難易度 | ★★☆☆☆ |
三斗小屋温泉・煙草屋旅館までの初心者向け登山ルートの詳細
峠の茶屋駐車場から峰の茶屋避難小屋
峠の茶屋登山口からすぐに鳥居をくぐると樹林帯の登山道がつづきます。樹林帯を抜けると遠くには峰の茶屋避難小屋が見えてくるので、避難小屋を目指して登って行きます。峰の茶屋と名前がついていますが茶屋ではなく避難小屋です。売店はありませんw
峰の茶屋分岐
峰の茶屋に到着すると避難小屋に向かって右側に那須岳避難小屋へと下るルートがあります。峰の茶屋付近は風の通り道としても有名な場所です。体がすくわれる程の強風が吹くことも珍しくありません。天気の確認の際は風情報にも注意して確認してみてください。
峰の茶屋分岐から那須岳避難小屋
遠くの福島県側の山々が見渡されるガレ場のくだりとなります。足元が悪い下りとなるので十分気をつけてください。樹林帯まで降りてくると那須岳避難小屋が見えてきます。このあとはずっと樹林帯の中を歩くルートとなり、標高も下げていくようになります。
御沢支流
しばらく樹林帯の下りを降りていくと御沢の支流にかかる木道がでてきます。とても綺麗な沢で風が心地良い場所となっています。沢に降りて休憩するのもいいかもしれません。
延命水
御沢支流を渡ると大きな登りや下りはなく山腹を歩くするルートとなります。山深い雰囲気につつまれとても歩いていて気持ちのいいルートを進んでいくと、延命水と呼ばれるポイントが出てき、水を汲めるパイプから沢の水が流れ出ています。水はルート上を横切るように流れ足元は濡れていますので注意してください。
沼原分岐
延命水からルートをそのまま真っすぐ進むと沼原への分岐に到着します。分岐は左に曲がると沼原湿原、姥ヶ平方面へと続くルートとなります。三斗小屋温泉までの道はそのまま真っ直ぐなので分岐では曲がらずそのまま進み続けてください。分岐から三斗小屋温泉まではあと20分程度の歩きとなります。
三斗小屋温泉・煙草屋旅館
ついに三斗小屋温泉・煙草屋旅館に到着です!!木々に囲まれたルートから突然現れる山小屋の姿はホッと一安心。そして今までの疲れから開放される嬉しさでついつい入り口までの足取りが軽くなってしまいます。
あとはのんびりと絶景の温泉を楽しむだけ!食事は17時15分ころからで消灯は9時となっています。山小屋ではビールや冷たい飲み物も売っていて、その飲み物を片手に温泉を楽しむのもオッケー!最高としか言いようがありませんね。
那須岳登山の際はぜひ一度、絶景の露天風呂が楽しめる三斗小屋温泉・煙草屋旅館まで足を伸ばしてみてください。