登山におけるテント場ではゴツゴツした石があって、エアーマットだと破けてしまうのではないかと不安に感じてクローズドセルマットを選ぶ登山者も多いです。
そこで今回は登山におすすめの軽量なクローズドセルマットを紹介するとともに、クローズドセルマットを選ぶ時の注意点、クローズドセルマットの便利な使い方を紹介します。
クローズドセルマットのメリットとデメリット
まずはメリットから。クローズドセルのテントマットはエアーマットのように膨らませる必要がないので、すぐに使えて、乱暴に扱っても壊れることがないので気にせず休憩中に岩場の上で使うことができます。テント場でみんなで食事をするときなどは便利です。
また空気を膨らませる&抜く必要がなく、ひと手間が省けるので設営と撤収を早く済ますことができます。
デメリットはエアーマットと比較した時にクローズドセルマットは嵩張る為に、ザックの中にパッキングすることが難しく、またエアーマットと比較すると重いものが多いです。
ただし今回紹介するクローズドセルマットの中には、エアーマットで最も軽量なサーマレストのネオエアウーバーライトの重量の約半分と非常に軽量なモデルもあります。
クローズドセルマットを選ぶときの注意点
クローズドセルマットはコンパクトにする時の方法の違いと、凹凸のありなしの違いがあり、それぞれにメリットデメリットがあります。
クローズドセルマットのコンパクト化方法
クローズドセルをコンパクトにして持ち歩く方法に2種類あり、折りたたむタイプとロールタイプのものがあります。
折りたたむタイプは簡単にたためて広げることができるので設営と撤収を早く行えます。
ロールタイプはザックの中の内周に這わせるように収納することができ、またカットして長さを調整することが容易です。
クローズドセルマットの凹凸がありなし
凹凸があるタイプは雨や水などが入った時に拭き取りづらく、テントマットの上で水をこぼさないように注意する必要があります。凹凸があることで空気を逃がさず保温力に優れているという説明をしているメーカーもありますが真意のほどは不明です。
登山におすすめの軽量なクローズドセルマット比較
クローズドセルマットの重量比較をする上で注視する点は厚みです。エアーマットの多くが5〜8cmと厚いのに対して、クローズドセルマットは0.5〜2.3cmと薄いです。厚みは寝心地と地面からの冷えを左右します。
今回紹介するクローズドセルマットは各メーカーの最軽量のものをピックアップしています。
※横スクロールで表がスクロールできます。ブランド | エバニュー | エバニュー | エバニュー | エバニュー | 山旅 | 山と道 | サーマレスト | サーマレスト | NEMO | デカトロン | ビッグアグネス |
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モデル名 | FPmat100 | FPmat125 | Trail mat 100 | Trail mat 180 | ULテントマット200 | UL Pad 15+ | Zライトソル | Zライトソル | スイッチバックレギュラー | フォルクラ | ツイスターケイン バイオフォーム |
サイズ | S | S | S | R | カットして使用 | XL | S | R | R | R | RR |
タイプ | クローズドセル | クローズドセル | クローズドセル | クローズドセル | クローズドセル | クローズドセル | クローズドセル | クローズドセル | クローズドセル | クローズドセル | クローズドセル |
重量(g) | 160 | 200 | 180 | 320 | 162 | 226 | 290 | 410 | 415 | 410 | 397 |
100㎝あたりの重量(g) | 160 | 160 | 180 | 180 | 81 | 113 | 223 | 223 | 227 | 228 | 217 |
価格(税込) | ¥2,860 | ¥3,300 | ¥2,750 | ¥3,850 | ¥7,800 | ¥9,240 | ¥5,940 | ¥8,140 | ¥7,150 | ¥1,790 | 7590 |
使用時サイズ(cm) | 50×100 | 50×125 | 50×100 | 50×180 | 50×200 | 50×200 | 51×130 | 51×183 | 51×183 | 60×180 | 51×183 |
収納サイズ(cm) | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | 51×10×14 | 51×13×14 | 51×13×14 | 不明 | 51×18 |
R値 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 | 2 | 2 | 2 | 1.3 | 1.7 |
厚み(cm) | 0.5 | 0.5 | 0.9 | 0.9 | 1 | 1.3 | 2 | 2 | 2.3 | 1 | 1.3 |
材質 | ポリエチレン | ポリエチレン | 発泡ポリエチレン | 発泡ポリエチレン | 架橋ポリエチレン | 架橋ポリエチレン | 架橋ポリエチレン | 架橋ポリエチレン | ポリエチレン | ポリエチレン | サトウキビから作ったEVAフォーム |
凹凸 | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | あり | あり | 片面あり |
軽量化に特化したミニマムなテントマット『エバニュー FPmat100』
最低限の厚みと長さで軽量に重きを置いたクローズドセルマットです。凹凸がなくパタパタ通りたたむタイプで、ザックの背面パッドに使用することも可能です。
ブランド | エバニュー |
モデル名 | FPmat100 |
サイズ | S |
タイプ | クローズドセル |
重量(g) | 160 |
100㎝あたりの重量(g) | 160 |
価格(税込) | ¥2,860 |
サイズ(cm) | 50×100 |
収納サイズ(cm) | 不明 |
R値 | 不明 |
厚み(cm) | 0.5 |
材質 | ポリエチレン |
凹凸 | なし |
ミニマムで125㎝サイズで男性におすすめのテントマット『エバニュー FPmat125』
上で紹介したマットが長さ100cmなのに対して、このマットは125cmです。125cmは身長180cmの男性の場合で、頭からお尻辺りまでをカバーする長さです。女性が100cm、男性が125cmの使用がおすすめです。
ブランド | エバニュー |
モデル名 | FPmat125 |
サイズ | S |
タイプ | クローズドセル |
重量(g) | 200 |
100㎝あたりの重量(g) | 160 |
価格(税込) | ¥3,300 |
サイズ(cm) | 50×125 |
収納サイズ(cm) | 不明 |
R値 | 不明 |
厚み(cm) | 0.5 |
材質 | ポリエチレン |
凹凸 | なし |
ミニマルな作りで寝心地と軽量性を維持したテントマット『エバニュー Trailmat100』
発泡倍率が低いため耐久性に優れ、硬さがあるクローズドセルマットです。0.9cmの厚みでFPマットと比較すると約倍の厚みで、こちらは寝心地の良さが追求されています。
ブランド | エバニュー |
モデル名 | Trail mat 100 |
サイズ | S |
タイプ | クローズドセル |
重量(g) | 180 |
100㎝あたりの重量(g) | 180 |
価格(税込) | ¥2,750 |
サイズ(cm) | 50×100 |
収納サイズ(cm) | 不明 |
R値 | 不明 |
厚み(cm) | 0.9 |
材質 | 発泡ポリエチレン |
凹凸 | なし |
硬い寝心地が好みの方におすすめのテントマット『エバニュー Trailmat180』
上で紹介したTrailmat100が長さ100cmなのに対し、Trailmat180は長さ180cmとサイズ違いで、特徴や材質は全て同様です。
ブランド | エバニュー |
モデル名 | Trail mat 180 |
サイズ | R |
タイプ | クローズドセル |
重量(g) | 320 |
100㎝あたりの重量(g) | 180 |
価格(税込) | ¥3,850 |
サイズ(cm) | 50×180 |
収納サイズ(cm) | 不明 |
R値 | 不明 |
厚み(cm) | 0.9 |
材質 | 発泡ポリエチレン |
凹凸 | なし |
紹介するテントマットの中で圧倒的な軽さを誇る『山旅 ULテントマット200』
発泡倍率が日本で扱っているポリエチレンフォームのものでは最も高く、圧倒的に軽量なクローズドセルマットです。200cmの長さで販売されており、ライターで熱したカッターで簡単にカットすることができ、自分好みの長さに切って使用することができます。200cmの長さで162gは、エアーマットで最も軽いサーマレストのネオエアウーバーライトSサイズ170gと比較すると、カットして120cmにした場合、約97gとなるので、約73gも軽くなります。
独立気泡の発砲体なので吸水せず雨に濡れた岩場や草地などに引いてもマットが重くなることがありません。
ブランド | 山旅 |
モデル名 | ULテントマット200 |
サイズ | カットして使用 |
タイプ | クローズドセル |
重量(g) | 162 |
100㎝あたりの重量(g) | 81 |
価格(税込) | ¥7,800 |
サイズ(cm) | 50×200 |
収納サイズ(cm) | 不明 |
R値 | 不明 |
厚み(cm) | 1 |
材質 | 架橋ポリエチレン |
凹凸 | なし |
アルミ蒸着で温かいテントマット『サーマレスト ZライトソルS』
クローズドセルマットで最も多くの人が活用していると言っても過言ではない折りたたみ式のクローズドセルマットです。表にアルミを蒸着しており断熱性が20%向上します。
ブランド | サーマレスト |
モデル名 | Zライトソル |
サイズ | S |
タイプ | クローズドセル |
重量(g) | 290 |
100㎝あたりの重量(g) | 223 |
価格(税込) | ¥5,940 |
サイズ(cm) | 51×130 |
収納サイズ(cm) | 51×10×14 |
R値 | 2 |
厚み(cm) | 2 |
材質 | 架橋ポリエチレン |
凹凸 | あり |
クローズドセルマットのスタンダード『サーマレスト ZライトソルR』
上で紹介したスモールサイズが130cmで290gなのに対し、こちらのレギュラーサイズは183cmの長さで410gで120g重くなっています。
ブランド | サーマレスト |
モデル名 | Zライトソル |
サイズ | R |
タイプ | クローズドセル |
重量(g) | 410 |
100㎝あたりの重量(g) | 223 |
価格(税込) | ¥8,140 |
サイズ(cm) | 51×183 |
収納サイズ(cm) | 51×13×14 |
R値 | 2 |
厚み(cm) | 2 |
材質 | 架橋ポリエチレン |
凹凸 | あり |
独自の凹凸設計で厚みのあるテントマット『NEMO スイッチバックレギュラー』
独自の凹凸設計でコンパクトにおりたたむことができ、厚みを持たせたクローズドセルマットです。サーマレストのZライトソルと比較すると0.3cm厚みがあります。収納サイズと広げた時のサイズは同様です。
ブランド | NEMO |
モデル名 | スイッチバックレギュラー |
サイズ | R |
タイプ | クローズドセル |
重量(g) | 415 |
100㎝あたりの重量(g) | 227 |
価格(税込) | ¥7,150 |
サイズ(cm) | 51×183 |
収納サイズ(cm) | 51×13×14 |
R値 | 2 |
厚み(cm) | 2.3 |
材質 | ポリエチレン |
凹凸 | あり |
圧倒的に価格が安いテントマット『デカトロン フォルクラ』
クローズドセルマットの中で圧倒的なコストパフォーマンスで、それで行ってアルミ蒸着フィルムが追加されている断熱性に優れたクローズドセルマットです。凹凸は非常に少なく、濡れても楽に拭き取ることができます。
ブランド | デカトロン |
モデル名 | フォルクラ |
サイズ | R |
タイプ | クローズドセル |
重量(g) | 410 |
100㎝あたりの重量(g) | 228 |
価格(税込) | ¥1,790 |
サイズ(cm) | 60×180 |
収納サイズ(cm) | 不明 |
R値 | 1.3 |
厚み(cm) | 1 |
材質 | ポリエチレン |
凹凸 | あり |
ユニークな素材で作られたテントマット『ビッグアグネス ツイスターケインバイオフォーム』
ユニークな素材で作られたEVAフォームを使用したクローズドセルマットです。表面は凹凸がなく裏面は凸凹しており、どちらを利用してもパフォーマンスに差がなく使用ができます。
ブランド | ビッグアグネス |
モデル名 | ツイスターケイン バイオフォーム |
サイズ | RR |
タイプ | クローズドセル |
重量(g) | 397 |
100㎝あたりの重量(g) | 217 |
価格(税込) | ¥7,590 |
サイズ(cm) | 51×183 |
収納サイズ(cm) | 51×18 |
R値 | 1.7 |
厚み(cm) | 1.3 |
材質 | サトウキビから作ったEVAフォーム |
凹凸 | 片面あり |