写真家・大山行男が独自の世界観で生み出す「富士」をカラー作品約20点で構成。
大山行男の撮らえる富士は異質感が漂うが、決して無理に作られた写真ではないことがうかがえる。彼はよく変幻自在の富士に未知との遭遇を感じている、と話している。あるいは富士を呼び寄せてしまう力があるのだろうか・・・。
アニミズム的な写真は、シャーマンの呪術にも似た世界観が広がっているようにも思え、大山の心の内側で日々格闘が続いているようだ。
富士森羅万象 作品コメント
威風堂々と何をはばかる事なく立ちつくす富士山。
世界が認めた名峰だ。
この山について今さら何も説明する必要はない。
なぜなら人は生まれた時からシンプルかつパターン化された富士が、知らず知らずのうちに記号のように、私たちの脳裏にはりついている。
良くも悪くも固定観念という洗脳のようだ。
そんな富士を打ち破るのは、並大抵な事ではない。
本来富士は自由自在、一瞬一瞬姿を変え、現われては消える事を繰り返す。自然の動きは難解だ。
いつもそうだった。追いかけているようで近づく事も出来ず、煙にまかれるように見失う。
この山と接する時は、富士と同等の自由自在な境地と、ひらめき、無我夢中、苦労をおしまぬ行動によって近づけるのか。
富士は神秘崇高とまで言われている神の山。
そんな山に少しでも近づく事が出来れば幸いだ。
富士森羅万象 開催概要
会期 2017年1月4日(水)~1月16日(月)
時間 10:30~18:30(最終日16:00終了)
定休日 火曜日
入場 無料
会場 リコーイメージングスクエア新宿(ペンタックスフォーラム) ギャラリーI&II(地図)