シートゥサミットのSP(スパーク)シリーズはシートゥーサミットの中では最も軽量なダウンシュラフシリーズで、超プレミアムな素材と、考えられたデザインが特徴で、幅広い登山シーンで活用することができるように5つの温度域のシュラフを展開しています。今回はこのシートゥサミットのSP(スパーク)シリーズを徹底比較して、その優れた特徴を浮き彫りにしていきます。
男性モデルと女性モデルで名前が異なる
スパークシリーズは商品名にSP0〜Ⅳとアルファベットと数字がついています。女性シリーズはフレームシリーズと呼ばれ商品名にFm0〜Ⅳとアルファベットと数字がついています。
女性モデルは女性の体に合わせた肩周りで、スパークシリーズより狭く作られています。また腰回りはゆとりを持たせ広めに再設計されています。
スパークシリーズが黄色をアクセントカラーに使用しているのに対し、クレームシリーズはアクセントカラーに赤色を使っています。
ジッパーの位置もスパークシリーズがシュラフを正面に見て右側についているのに対し、フレームシリーズは左側についています。
ヨーロピアンノームと温度域について
シートゥサミットのシュラフはヨーロピアンノームと呼ばれる認定された第三者機関にテストを委ねています。これは他のシュラフがどのような温度域かということを比較するのに役立ち、シュラフメーカーの多くがこの基準を採用しています。
EN13537と記述されていたらヨーロッパの温度検索機関が使用されていると理解することができます。
シートゥサミットのスパークシリーズ全シュラフの共通点
シートゥサミットのスパークシリーズは5つの展開があり、それぞれシュラフの構造、ダウン量などは異なりますが、共通している点も多くあります。以下の表は6つの共通点を示した表です。
※横スクロールで表がスクロールできます。シリーズ | スパークシリーズ | フレームシリーズ |
---|---|---|
中綿 | 850+フィルパワー ウルトラドライ・プレミアムグースダウン | 850+フィルパワー ウルトラドライ・プレミアムグースダウン |
生地 | 7Dと10D生地を採用 | 7Dと10D生地を採用 |
シェイプ | 保温性が高いマミーシェイプ | 保温性が高いマミーシェイプ |
サイズ | レギュラーとロングの展開 | レギュラーとロングの展開 |
適合身長 | レギュラー=最大183cm ロング=最大198cm | レギュラー=最大170cm ロング=最大183cm |
ペアリング | ジッパー連結によるペアリングは不可 | ジッパー連結によるペアリングは不可 |
ジッパー | #3YKKジッパー | #3YKKジッパー |
特徴的なのはフィルパワーの高さと撥水ダウンを使用していることによる濡れへの強さです。撥水加工が施されていないと、結露による濡れ、湿気を含むことによる保温力の低下がリスクとなり、特に長期縦走などでは、これらが不安としてのしかかります。
スパークシリーズのシュラフを徹底比較
5つのスパークシリーズのシュラフを徹底比較していきます。女性用のフレームシリーズも同様に比較表で確認できます。
※横スクロールで表がスクロールできます。モデル名 | スパークSp0 | スパークSpⅠ | スパークSpⅡ | スパークSpⅢ | スパークSpⅣ |
---|---|---|---|---|---|
サイズ | レギュラー | レギュラー | レギュラー | レギュラー | レギュラー |
重量(g) | 225g | 350g | 505g | 665g | 880g |
ダウン量(g) | 100g | 180g | 300g | 430g | 620g |
価格(税込) | ¥29,810 | ¥35,750 | ¥44,110 | ¥53,680 | ¥65,560 |
収納サイズ(cm) | 9.5×13cm | 11×16cm | 13×19cm | 15×26cm | 18×26cm |
コンフォート温度(摂氏) | 14度 | 9度 | 4度 | -2度 | -8度 |
リミット温度(摂氏) | 10度 | 5度 | -2度 | -8度 | -15度 |
エクストリーム温度(摂氏) | -2度 | -9度 | -18度 | -26度 | -36度 |
バッフル構造 | シングルキルト | シングルキルト | 胴から上にボックスキルト | ボックスキルト | ボックスキルト |
バッフル形状 | 横型バッフル | 胴から上に縦型バッフル | 胴から上に縦型バッフル | 胴から上に縦型バッフル | 胴から上に縦型バッフル |
胸回り | 150㎝ | 150㎝ | 150㎝ | 155㎝ | 155㎝ |
腰回り | 130㎝ | 130㎝ | 130㎝ | 135㎝ | 135㎝ |
足回り | 88㎝ | 88㎝ | 88㎝ | 94㎝ | 94㎝ |
ドラフトチューブ | × | × | 〇 | 〇 | 〇 |
フードドラフトカラー | × | × | 〇 | 〇 | 〇 |
スパークSP0とⅠはシングルキルトなので軽量ではありますがコンフォート温度が高く設定されています。ボックスキルトとシングルキルトのハイブリッドがⅡでかなり暖かく過ごすことができます。ⅢとⅣはすべてがボックスキルトで、冬山登山用のシュラフとして活用することができます。
モデル名 | フレームFm0 | フレームFmⅠ | フレームFmⅡ | フレームFmⅢ | フレームFmⅣ |
---|---|---|---|---|---|
サイズ | レギュラー | レギュラー | レギュラー | レギュラー | レギュラー |
重量(g) | 215g | 350g | 505g | 665g | 880g |
ダウン量(g) | 100g | 190g | 310g | 440g | 650g |
価格(税込) | ¥29,810 | ¥35,750 | ¥44,110 | ¥53,680 | ¥65,560 |
収納サイズ(cm) | 9.5×10cm | 11×17cm | 13×22cm | 15×30cm | 18×28cm |
コンフォート温度(摂氏) | 13度 | 9度 | 2度 | -4度 | -10度 |
リミット温度(摂氏) | 9度 | 4度 | -4度 | -10度 | -17度 |
エクストリーム温度(摂氏) | -4度 | -10度 | -21度 | -29度 | -38度 |
バッフル構造 | シングルキルト | シングルキルト | 胴から上にボックスキルト | ボックスキルト | ボックスキルト |
バッフル形状 | 横型バッフル | 胴から上に縦型バッフル | 胴から上に縦型バッフル | 胴から上に縦型バッフル | 胴から上に縦型バッフル |
胸回り | 146㎝ | 146㎝ | 146㎝ | 150㎝ | 150㎝ |
腰回り | 136㎝ | 136㎝ | 136㎝ | 142㎝ | 142㎝ |
足回り | 88㎝ | 88㎝ | 88㎝ | 90㎝ | 90㎝ |
ドラフトチューブ | × | × | 〇 | 〇 | 〇 |
フードドラフトカラー | × | × | 〇 | 〇 | 〇 |
フレームシリーズは女性用だからといってスパークシリーズと比べて軽くなっておらず、寒がりな女性が多いことから、Ⅰ〜Ⅳでダウン量を多めに封入しています。それによってコンフォート温度も低く設定されています。