行きたい山が決まったら、どのような登山コースで歩くか考えましょう。山の頂上に向かう登山道が一本道の山もあれば、枝分かれして様々なコースを選ぶことが可能な山など多彩です。また登山口までマイカーでアクセスする場合は、ゴール地点もスタート地点と同じ場所に戻る必要があります。コースが変われば山の魅力も変わります。
ピストン登山
登山口から目的地に登るコースと、下るコースが同じ、往復する方法をピストンと言います。登山道が一本道であったり、マイカーを利用する場合は、この登山コース取りが多くなります。
メリット
ピストン登山のメリットは、上りと下りが同じ登山道となるため、下り道を想定できることから安心感があります。また危険箇所の有無、下り時間の想定もしやすいことから安全性が高まります。もしも道に迷ったとしても、上り時の景色を思い出すことで早い段階で気づく可能性が高いです。
デメリット
同じ登山道を往復するため退屈しがちです。ある程度想定できることから、緊張感が薄れることも退屈の原因の1つです。下りと上りは目線が違うことから景色も様変わりするので、そのように考えて登山を楽しむことをおすすめします。
周回登山
ぐるっと一周するような登山コース取りで登山スタート地点とゴール地点が同様もしくは近隣場所に下山することができます。
メリット
ピストン登山のような退屈がなく、1日中違うコースを歩くため変化を楽しむことができます。また時計回りか反時計回りかを選ぶことができます。登山道に急峻な鎖場などがある場合は、登りで利用することでリスクを回避することができます。
デメリット
終始知らない登山道を歩く事になるので、想定がしづらくピストン登山と比較すると不安要素の多いコース取りです。初心者の場合は周回コースではなく、ピストン登山のコース取りがおすすめです。
縦走登山
山の頂上と頂上を結ぶ稜線を歩く事を縦走と言います。標高が高い稜線では森林限界の上を歩く事になるので景色を堪能しながら登山をすることができます。登山口と下山口が異なる場合もあれば、同様の場合もあり、コース取りは様々です。
メリット
縦走する山にもよりますが、多くは景色がよく、標高をあげた状態で山々の頂上にアクセスすることができるので、累積標高を少なくし、多くの山の頂上に立つことができます。山小屋が点在する山域では水や食料を調達することができ装備を軽くして登山を楽しむことができます。
デメリット
稜線を歩くということは雨風を遮る森林がないためリスクの多い登山であると言えます。もし怪我をしても下界に降りるまで多くの時間を要し、最悪の場合はヘリコプターを呼んで助けてもらう必要も考えられます。体力はもちろん技術面においても学ぶべきことが多い山歩きとなります。
まとめ
初心者の方はまずは日帰り登山を楽しむことになるかと思います。この時考えられる登山コース取りはピストン登山か、周回登山、登山口と下山口が異なるコース取りのいづれかです。まず初めはピストン登山から始めてみて、ステップアップしていくと安心・安全です。