ブラックダイヤモンドのヘッドライトはコストパフォーマンスに優れ、登山初心者にも人気のモデルです。一度使用して操作に慣れると、なかなか他のヘッドライトに買い換えることができない特徴的な操作性と機能がブラックダイヤモンドのヘッドライトの特徴です。今回はブラックダイヤモンドの中でも登山で人気のヘッドライト13種類の比較と、使い方、ブラックダイヤモンドのヘッドライトを使用している人の口コミ、他のメーカーと比較しての特徴を紹介していきます。
登山で人気のブラックダイヤモンドのヘッドライト
ブラックダイヤモンドのヘッドライトはニーズに合わせた13種類のモデル展開です。
もっともルーメン数が高く長期縦走登山や、日が短い冬山登山で威力を発揮するアイコン700の700ルーメン(236g)から、もっとも軽量でエマージェンシーキットとして活用しやすいフレアーの40ルーメン(27g)、ブラックダイヤモンドで最も人気の高いコズモ350-Rの350ルーメン(75g)をフラッグシップモデルと位置づけることができます。
基本的な操作性はすべて統一されていて、1つのヘッドライトの使い方を覚えてしまえば、他のブラックダイヤモンドのヘッドライトに切り替えても、操作性に迷うことはありません。
※横スクロールで表がスクロールできます。モデル | ストーム500-R | スポット400-R | コズモ350-R | アストロ300-R | ストーム450 | スポット400 | コズモ350 | アストロ300 | アイコン700 | オンサイト375 | スプリンター500 | スプリント225 | フレアー |
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イメージ | |||||||||||||
価格(税込) | ¥8,470 | ¥7,260 | ¥6,050 | ¥4,840 | ¥6,050 | ¥4,840 | ¥3,630 | ¥2,420 | ¥12,210 | ¥7,260 | ¥9,680 | ¥5,500 | ¥3,080 |
光束(ルーメン) | 500ルーメン | 400ルーメン | 350ルーメン | 300ルーメン | 450ルーメン | 400ルーメン | 350ルーメン | 300ルーメン | 700ルーメン | 375ルーメン | 500ルーメン | 225ルーメン | 40ルーメン |
照射距離 | 高照度100m/低照度9m | 高照度86m/低照度8m | 高照度75m/低照度8m | 高照度85m/低照度8m | 高照度100m/低照度9m | 高照度86m/低照度8m | 高照度75m/低照度8m | 高照度52m/低照度8m | 高照度140m/低照度15m | 高照度88m/低照度8m | 高照度50m/中照度40m/低照度6m | 高照度42m/低照度6m | 高照度10m/低照度1m |
電池寿命 | 高照度7時間/低照度150時間/リザーブ20時間 | 高照度4時間/低照度200時間/リザーブ1時間 | 高照度5時間/低照度200時間/リザーブ1時間 | 高照度6時間/低照度100時間/リザーブ1.5時間 | 高照度2時間/低照度150時間/リザーブ20時間 | 高照度2.5時間/低照度200時間/リザーブ32時間 | 高照度3時間/低照度200時間/リザーブ30時間 | 高照度4時間/低照度28時間/リザーブ16時間 | 高照度7時間/中照度80時間/低照度190時間 | 高照度4.5時間/低照度72時間 | 高照度3.5時間/中照度7時間/100時間(BD1800使用時) | 高照度1.5時間/中照度4時間/低照度20時間 | 高照度10.5時間/低照度18時間 |
電池 | リチウムイオン充電池(2400mAh) | リチウムイオン充電池(1500mAh) | リチウムイオン充電池(1500mAh) | リチウムイオン充電池(1500mAh) | 単4アルカリ電池×3本(付属) | 単4アルカリ電池×3本(付属) | 単4アルカリ電池×3本(付属) | 単4アルカリ電池×3本(付属) | バッテリー2600mAhもしくは単3アルカリ電池×4本 | 単4アルカリ×3本(付属)、BD1800充電池 | BD1800リチウムイオン充電池もしくは単4アルカリ乾電池×3 | リチウムイオン充電池 | CR2032×2 |
重量 | 101g | 68g | 75g | 74g | 89g | 78g | 81g | 83g | 236g | 135g | 123g | 56g | 27g |
上の表は13種類のブラックダイヤモンドのヘッドライトの比較表です。特徴は電池が充電式か、単4アルカリ電池を3本使用するモデルか、両方ともしをできるモデルかで大きく分けることができます。
電池式が最も安く、中でもアストロ300は、300ルーメンで2420円と驚くような価格で手に入れることができます。まさしくエントリーモデルにふさわしいコストパフォーマンスです。
※横スクロールで表がスクロールできます。モデル | 重量 | 光束(ルーメン) | 1gあたりの光束 |
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ストーム500-R | 101g | 500ルーメン | 4.95 |
スポット400-R | 68g | 400ルーメン | 5.88 |
コズモ350-R | 75g | 350ルーメン | 4.67 |
アストロ300-R | 74g | 300ルーメン | 4.05 |
ストーム450 | 89g | 450ルーメン | 5.06 |
スポット400 | 78g | 400ルーメン | 5.13 |
コズモ350 | 81g | 350ルーメン | 4.32 |
アストロ300 | 83g | 300ルーメン | 3.61 |
アイコン700 | 236g | 700ルーメン | 2.97 |
オンサイト375 | 135g | 375ルーメン | 2.78 |
スプリンター500 | 123g | 500ルーメン | 4.07 |
スプリント225 | 56g | 225ルーメン | 4.02 |
フレアー | 27g | 40ルーメン | 1.48 |
その他はルーメン数と重量のバランスを考えて好みのヘッドライトを選ぶことになります。
登山におすすめのブラックダイヤモンドのヘッドライト
登山に使用するヘッドライトは、途中で充電がなくなって使用できなくなってしまった」ということがないように、充電式モデルがおすすめです。
汎用性が高い人気モデル『コズモ350-R』
350ルーメンは暗がりで登山をすることができる平均的な明るさで、75gの軽さで持ち運びがしやすいモデルです。ブラックダイヤモンドのヘッドライトが持つ特徴を備え、初めてのブラックダイヤモンドのヘッドライト購入にもおすすめです。
圧倒的な明るさと機能満載なモデル『ストーム500-R』
500ルーメンの明るさは100m先までの視界を確保するため、どんな登山道か不明瞭であったり、日が短い寒い季節の登山におすすめのヘッドライトです。遠いものを見る時と、近いものを見るときのモード切り替えがついているので、素早く指にすることが必要なファストハイクにもおすすめのモデルです。
トレイルランニングにおすすめのブラックダイヤモンドのヘッドライト
トレイルランニングでは素早い動きでもしっかりと視認できる照射力と、頭につけていてぶれづらいフィット感、優れた軽量性を備えたヘッドライトがおすすめです。
長時間の使用でも疲れにくいモデル『スプリンター500』
頭全体を包み込むようなバンドで長時間使用しても疲れにくく設計されたヘッドライトです。500ルーメンの明るさで視界を確保します。ボタンはシングルでオンオフ操作が直感的に行え、さらに行動中でも素早く消費者切り替えが可能なパワータップを搭載しています。ボタンを長押しで好みの明るさに調整できるのはこのモデルにも搭載されています。
広範囲をムラなく照射するレンズを搭載しているので中央が明るすぎることなく変化の激しいトレイルを的確に捉えます。明るくなってザックの中に収納しても、ロック機能であやまって点灯させてしまうこともありません。
また後方から自分の居場所を視認させることができるように後頭部に追加されている電池ボックスの赤色LEDのオンオフ切り替えも便利な機能です。
56gの軽さで225ルーメンのスペックを誇る『スプリント225』
非常に軽くコンパクトなヘッドライトです。瞬時に最大照度と選択済み照度を切り替えるパワータップや明るさの調整は上で紹介したヘッドライトと同様、トレイルランニング向けに設計されています。
特徴あるバンドはランニングをしていてフィット感を保つバンド幅を要所に応じて変更しており、行動に集中できるヘッドライトに仕上がっています。
ブラックダイヤモンドのヘッドライトの使い方
最初にブラックダイヤモンドのヘッドライトを使う時には使い方に迷うことでしょう。しかし一度慣れてしまえば簡単に使うことができるようになります。ここでは多くの機能が搭載されたスポット400を使って使い方を紹介します。
ロック機能について
ブラックダイヤモンドのヘッドライトの特徴でもあるロック機能は、ヘッドライト上部についた2つのボタンを長押しすることでロックとロック解除が行えます。ロックをすると赤色ライトが点滅し、ロックを解除すると白色ライトが点灯します。
白色ライトのオン
ブラックダイヤモンドのヘッドライトの上部には大きなボタンと小さなボタンがついています。大きなボタンを押すと、最後に使用した明かりがつきます。最後に使用した明かりが赤色ライトであれば赤色ライトがつき、白色ライトで照度を小さくしていれば、同じ照度の白色ライトがつきます。
赤色ライトのオンオフ
赤色ライトは他の人が眩しくないように山小屋やテントで使用するライトですが、ヘッドライトをオンにするときに白色ライトを経由しては意味がありません。このような事がないように小さなボタンを長押しすると赤色ライトが点灯します。消す時は小さなボタンを押すと、明かりが白色ライトに切り替わってしまうので、大きなボタンを押すようにしましょう。
白色ライトの光の増減
白色ライトをつけた状態で大きなボタンを長押しすると無段階で光の増減が行われます。好みの明るさになったらボタンを外します。そのまま押し続けていると光の増減が大から小、小から大というように繰り返されます。
ライトのオフ
白色ライトも赤色ライトも明かりをオフするときには大きなボタンを押します。ライトをオフにするとヘッドライトの側面についたバッテリーメーターが光り、残りの電池残量を確認することができます。
明かりの切り替え
ライトをオンにした状態で小さなボタンを押すと明かりを切り替えます。近接と遠距離モードがついているヘッドライトの場合はこの明かりも切り替えます。
ブラックダイヤモンドのヘッドライトを使用している人の口コミ
ブラックダイヤモンドのヘッドライトがなぜ人気があるのか?様々なサイトの口コミをチェックしてみました。上で説明をしたようにブラックダイヤモンドの操作性や価格の安さが人気の秘密のようです。
- ボタンが2つあるから、慣れると希望の明りを直ぐにオンできる
- バッテリーの残量が解るから充電すべきか、電池を交換すべきかが一目でわかる
- 必要最低限の機能で価格が安くて素晴らしい
- 明りの質が良くてほかのメーカに移れない
- ロック機能があるからザックの中でオンにならない不安がなくなる
- 好みの明るさに無段階でできるのが最高
これ以外にもヘッドライトに備え付けられた内部の反射レンズのプリズム効果による視認性の良さもあります。
またバンドの調整が非常に容易で、キャップの上から、頭の上から、ヘルメットの上からというようにサイズの調整が非常に容易です。
他社メーカーとの比較
登山用のヘッドライトメーカー3社でおおよそ同一モデルのヘッドライトを比較してみました。
※横スクロールで表がスクロールできます。メーカー | ブラックダイヤモンド | ペツル | レッドレンザー |
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モデル | コズモ350-R | アクティック | MH5 |
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価格(税込) | ¥6,050 | ¥5,940 | ¥6,050 |
光束(ルーメン) | 350ルーメン | 350ルーメン | 400ルーメン |
照射距離 | 高照度75m/低照度8m | 高照度80m/中照度45m/低照度8m | パワー:180 / ミドル:- / ロー:40 |
電池寿命 | 高照度5時間/低照度200時間/リザーブ1時間 | 高照度2時間/中照度12時間/低照度120時間 | パワー:4 / ミドル:- / ロー:35 |
電池 | リチウムイオン充電池(1500mAh) | 単4アルカリ電池3本、リチャージャブルバッテリー『コア』(別売) | 専用充電池(Li-ion)/ 単3アルカリ電池×1本 |
重量 | 75g | 86g | 94g |
ボタンの数 | 2 | 1 | 1 |
ロック機能 | 〇 | 〇 | × |
充電ポート | マイクロUSB | 別売り(リチャージャブルバッテリーはマイクロUSB) | 専用のマグネット式充電 |
上の表を見てわかるように、ブラックダイヤモンドのヘッドライトは、他のヘッドライトメーカーと比較しても軽量であることがわかります。
また充電ポートはマイクロUSBで他のメーカーの同一モデルのヘッドライトと比較すると充電ポートに汎用性のあるものを使用しています。ロック機能はペツルについており、レッドレンザーにはついていません。
価格はブラックダイヤモンドが圧倒的に高いと言うわけではないので、操作性や軽さ、デザインなどで好みのヘッドライトを選ぶと良いでしょう。