ダウンジャケットにフードがあると、頭と顔を冷たい風から守ってくれるので、特に登山で使用する防寒着としては安心ですよね。でもフードがあることでのデメリットもあります。今回は登山の防寒着に適したフード付きダウンジャケットをメーカー別で軽量なモデルをピックアップして比較検証しました。
今回の比較では以下の順番で進めていきます。
- フードが付いているダウンジャケットを登山で使用する時のメリットとデメリット
- メーカー別の最軽量モデルの比較表を見ながら、最も軽量なフード付きダウンジャケットを紹介
- 各ダウンジャケットの特徴を紹介
登山の軽量化に力を入れたい方、フード付きフード無し、どちらのダウンジャケットが良いか悩んでいる方、色々なメーカーの中で最も軽量なダウンジャケットを探している方に、何か参考になる情報をお届けできればと思います。なので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
フード付きダウンジャケットのメリット
登山でダウンジャケットを使用するときにフードがあると頭、耳を覆い隠し、さらに首だけじゃなく、顎のあたりまでフロントジッパーが届くので、首周りをしっかり温めることができるメリットがあります。
ダウンジャケットを着用して、シュラフに入って就寝する時には、フードをかぶって就寝することで、体温をしっかりと確保することができます。
このメリットについては多くの方が想像できることだと思います。
フード付きダウンジャケットのデメリット
フードの有無で重量を確認すると、おおよそ40〜50gの違いがあります。
またパッカブルしたときに直径が約1〜2センチ、フードがあることで大きくなります。
このように、重量とコンパクト性能についてはジャケットタイプと比べるとどうしても劣ります。
またレイヤリングの際、上からハードシェルを着用するとフードが邪魔になることがあります。
このようにメリットとデメリットを知った上でどちらのモデルが良いか考えて選ぶようにしましょう。
フード付きダウンジャケットの最軽量モデル
次に、フード付きダウンジャケットの最軽量モデルを紹介します。
※横スクロールで表がスクロールできます。軽量な順位 | メーカー | 製品名 | 価格 | 重量 | ダウン量 | フィルパワー | 構造 | シェル素材のデニール数 | シェル素材 | 収納サイズ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | アークテリクス | セリウムSLフーディ | ¥48,400 | 215g | 不明 | 850FP | シングルキルト | 7 | アラト7ナイロン | 不明 |
2 | モンベル | プラズマ1000 アルパインダウン パーカ | ¥41,800 | 236g | 不明 | 1000FP | 独自キルト | 7 | 表裏:7デニール・ナイロン・リップストップ | ∅12×20cm |
3 | モンベル | スペリオダウンパーカ | ¥17,940 | 247g | 不明 | 800FP | 独自キルト | 10 | 表裏:10デニール・ナイロン・リップストップ | ∅11×19cm |
4 | Rab | Kaon Jacket | ¥24,200 | 250g | 70g | 800FP | ステッチスルー構造 | 10 | 10D Atmos™ (サイド)20D Pertex®Quantum Air |
不明 |
5 | ザ・ノースフェイス | サンダーフーディ | ¥35,200 | 320g | ダウン54%、ポリエステル40%、フェザー6% | 不明 | 不明 | 不明 | PERTEX Quantum Pro ECO | 不明 |
6 | パタゴニア | メンズ・シュガーダウン・フーディ | ¥45,100 | 329g | 不明 | 800FP | 不明 | 12 | 12デニール・リップストップナイロン | 不明 |
7 | マムート | Broad Peak IN Hooded Jacket | ¥47,300 | 380g | 115g | 800FP | 不明 | 不明 | Pertex Quantum | 不明 |
最も軽量なモデルはアークテリクスのセリウムSLフーディで215gです。続いてモンベルのプラズマ1000アルパインダウンパーカーとに次いでスピリオダウンパーカーと続きます。
最も軽量なダウンジャケット2つは価格も飛び抜けており、どちらも40,000円以上です。
理由はシェル素材に7デニールの薄くて耐久性に優れた素材を使用しており、どちらも高いフィルパワーの高級ダウンを使用しています。
3番目に軽量なスペリオダウンは2万円以下でコスパに優れており初心者にも大人気のダウンジャケットです。
4番目と5番目のRabとノースフェイスのダウンジャケットはアクティブインサレーションとしての使用に適しており、Rabはサイドパネルにパーテックスカンタムエアを使用して、部分的に化繊中綿を使用しています。
ノースフェイスのサンダーフーディは、化繊中綿とダウンのハイブリットの綿を封入したモデルでどちらも濡れに強く、冬のミドルレイヤーに活用できます。
多くのダウンジャケットがダウン量を明示していないため、保温力の差が分かりづらいですが、重量があるパタゴニアとマムートは多くのダウンを封入しているモデルで3シーズンだけでなく、冬の低山登山でも使用できる防寒着です。
続いて各ダウンジャケットの特徴を紹介していきます。
最軽量で考えられたデザインで安心感が高い『アークテリクス セリウムSLフーディ』
アークテリクスの最軽量ダウンフーディで、軽量でありながら、裾にはドローコードを配置し、フード部分にもドローコードによってフィット感を向上させることができます。肩と袖口と脇にはステッチが施されておらず、ダウン量を減らし、これによって軽量化が行われています。
- ダブルジッパー:×
- チェストポケット:×
- ハンドウォーマーポケット:〇
製品名 | セリウムSLフーディ |
価格 | ¥48,400 |
重量 | 215g |
ダウン量 | 不明 |
フィルパワー | 850FP |
構造 | シングルキルト |
シェル素材 | アラト7ナイロン |
収納サイズ | 不明 |
フード | 〇 |
モデル | 春夏モデル |
圧倒的なフィルパワーで高い保温力が特徴『モンベル プラズマ1000 アルパインダウン パーカ』
1000フィルパワーの超高級ダウンをたっぷりと封入した高い保温性のあるダウンジャケットです。モンベル独自のキルティングパターンを採用しているため、コールドスポットができにくく、暖かい空気を溜める特徴があります。シェルは7デニールのバリスティックエアライトと呼ばれる肉眼では見えないほど細い糸を織り上げたシェルで、軽量でありながら耐久性を両立した素材です。
- ダブルジッパー:×
- チェストポケット:×
- ハンドウォーマーポケット:〇
製品名 | プラズマ1000 アルパインダウン パーカ |
---|---|
価格 | ¥41,800 |
重量 | 236g |
ダウン量 | 不明 |
フィルパワー | 1000FP |
構造 | 独自キルト |
シェル素材の特徴 | バリスティック エアライト |
ゴアテックス インフィニアム | × |
シェル素材 | 表裏:7デニール・ナイロン・リップストップ |
収納サイズ | ∅12×20cm |
フード | 〇 |
女性モデル | 〇 |
初心者におすすめのコストパフォーマンスに優れたダウンジャケット『モンベル スペリオダウンパーカ』
上で紹介したモンベル プラズマ1000 アルパインダウン パーカーと比較すると、約24,000円と価格が安く重量はわずか11gの差のダウンジャケットです。ダウンは800フィルパワーで、シェル素材は同じくバリスティックエアライトで10デニールを使用したモデルです。キルティングパターンはプラズマ1000 アルパインダウン パーカーと同様で、コールドスポットができにくく、コストパフォーマンスに優れている為、最初に購入するダウンジャケットにおすすめです。
- ダブルジッパー:×
- チェストポケット:×
- ハンドウォーマーポケット:〇
アクティブインサレーションにおすすめ『Rab ケイオンジャケット』
NIKWAXの撥水加工が施されたダウンを使用した濡れに強いアクティブインサレーションにもおすすめのダウンジャケットです。ダウンパネルは体幹部分と背中と腕、そしてフードの中心に施されており、ショルダーハーネスとヒップベルトが干渉する箇所には汗をかきやすいことを考慮し、化繊中綿を使用しています。また、脇と体幹の側面はダウンをなくし通気性を向上させるためパーテックスカンタムエアが使用されています。
- ダブルジッパー:×
- チェストポケット:〇
- ハンドウォーマーポケット:×
製品名 | Kaon Jacket |
価格 | ¥24,200 |
重量 | 250g |
ダウン量 | 70g |
フィルパワー | 800FP |
構造 | ステッチスルー構造 |
シェル素材 | 10D Atmos™ (サイド)20D Pertex®Quantum Air |
収納サイズ | 不明 |
フード | 〇 |
ハイブリット素材で安心感の高い『ザ・ノース・フェイス サンダーフーディ』
ダウンと化繊中綿をミックスしたハイブリット素材を使用したダウンジャケットです。化繊中綿には遠赤外線効果のある光電子素材を使用し、保温性を持続する特徴があります。シェルにはパーテックスカンタムを使用しているので、軽くて引き裂き強度が強く、撥水性にも優れています。保温性が高く、雨に当たっても安心感の高いダウンジャケットです。
- ダブルジッパー:×
- チェストポケット:×
- ハンドウォーマーポケット:〇
製品名 | サンダーフーディ |
価格 | ¥35,200 |
重量 | 約320g(Lサイズ) |
ダウン量 | ダウン54%、ポリエステル40%、フェザー6% |
フィルパワー | 不明 |
構造 | 不明 |
シェル素材 | PERTEX Quantum Pro ECO |
収納サイズ | 不明 |
フード | 〇 |
すべてがバイオベースのダウンジャケット『パタゴニア メンズ・シュガーダウン・フーディ』
パタゴニア初の完全バイオベース素材で作られたダウンジャケットです。シェルにはさとうきびから抽出されたポリエステルを使用し、ジッパーなどのパーツもバイオベース成分を含有した環境にやさしいダウンジャケットです。パタゴニアの中では、最も軽量なフード付きダウンジャケットで、チェストポケットやストームフラップなど普段使いのしやすいデザインです。
- ダブルジッパー:×
- チェストポケット:〇
- ハンドウォーマーポケット:〇
製品名 | メンズ・シュガーダウン・フーディ |
---|---|
価格 | ¥45,100 |
重量(Mサイズ) | 329g |
ダウン量 | 不明 |
フィルパワー | 800FP |
構造 | 不明 |
シェル素材 | 12デニール・リップストップナイロン |
収納サイズ | 不明 |
フード | 〇 |
女性モデル | 〇 |
アルパイン向けのデザインが特徴『マムート ボードピークイン フーデットジャケット』
シェル素材にパーテックスカンタムを使用しているため、断熱と撥水性を発揮したダウンジャケットです。ダブルジッパー仕様で体温調整がしやすく、クライミングハーネスを取り付けたときに、ポケットと干渉しないデザインでアルパイン向けダウンジャケットに仕上がっています。
- ダブルジッパー:〇
- チェストポケット:×
- ハンドウォーマーポケット:〇
製品名 | Broad Peak IN Hooded Jacket |
価格 | ¥47,300 |
重量 | 380g |
ダウン量 | 115g |
フィルパワー | 800FP |
構造 | 不明 |
シェル素材 | Pertex Quantum |
収納サイズ | 不明 |
フード | 〇 |