3月の初春、山では桜やカタクリ、福寿草やミツマタなどの花々が咲き始めます。冬の寒さを乗り越えて咲く姿は愛おしく、春の訪れをうれしく感じるものでしょう。以下では、3月にお花見登山を楽しめる山を8つご紹介します。山に登り、春の花々を探しにいきましょう。
3月のお花見登山-定番の【桜】を見にいこう!
お花見の定番といえば「桜」。桜は4月から見頃のところが多いですが、3月に見頃を迎える、春先取りの山を2つご紹介します。
【太平山-栃木県】絶景とともに桜のお花見が楽しめる山
日本の桜の名所百選に選ばれている「太平山」。太平山の麓には、桜並木が約2㎞続く「桜のトンネル」が見られます。また、山の中腹のところどころに「ヤマザクラ」が咲きます。
そして、謙信平展望からは関東平野が一望できる好展望。付近には茶屋もあるため、おいしいご飯、よい景色を見ながらお花見ができます。
山名 | 大平山(おおひらさん) |
場所 | 栃木県栃木市 |
標高 | 341m |
桜の見頃時期 | 3月下旬~4月上旬 |
▼大平桜まつり(2023年)の詳細はこちらから
太平山桜まつり – 栃木市観光協会 (tochigi-kankou.or.jp)
【紫雲出山-香川県】瀬戸内海を望む絶景と桜のコラボレーション
香川県三豊市の荘内半島に位置する紫雲出山。山頂は、瀬戸内海を一望できる景観スポットで、NYタイムズで「2019年行くべき52カ所の旅行先」の一つとして取り上げられています。
山頂付近の遊歩道にはソメイヨシノやヤエザクラ、ヨウコウサクラが咲き、絶景とともにお花見も楽しめます。山頂までは車で行けますが、通行規制があるため要予約です。麓から登る場合は、大浜漁港から約90分ほどで登れます。
山名 | 紫雲出山(しうでやま) |
場所 | 香川県三豊市 |
標高 | 352m |
桜の見頃時期 | 3月下旬~4月中旬 |
備考 | 桜募金:500円、山頂駐車場への駐車は要予約 |
▼桜シーズン紫雲出山の詳細
【紫雲出山】桜シーズン交通規制のご案内 | 三豊市観光交流局 (mitoyo-kanko.com)
3月のお花見登山-春を知らせる花【福寿草】を見にいこう!
小さな黄色い花が集まるように咲く福寿草。江戸時代には、春を一番に伝える花ということで、福告ぐ草(フクツグソウ)という名前で呼ばれていました。以下では、福寿草のお花見登山におすすめの山を2つご紹介します。
【藤原岳-三重・滋賀県】福寿草の山
鈴鹿山脈の北端に位置する「藤原岳」。福寿草の山として知られており、山腹のいたるところで福寿草が咲きます。福寿草は、3月では樹林帯が途切れる6合目あたりから、4月上旬には、山頂で見頃を迎えます。
藤原岳は石灰岩からなる山で、岩が露出する場所が多く足場が悪いので、転ばないよう注意して登りましょう。
山名 | 藤原岳(ふじわらだけ) |
場所 | 三重県いなべ市・滋賀県東近江市 |
標高 | 1,140m |
福寿草の見頃時期 | 3月上旬~4月上旬 |
【霊仙山-滋賀県】荒涼に映える福寿草の群生
鈴鹿山脈の西北の麓に位置する霊仙山。頂稜部は高原状で展望がひらけ、鈴鹿の山並みや琵琶湖が一望できます。霊仙山の福寿草は、頂稜部や西南尾根のあたりで見られます。
霊仙山は石灰岩特有の地形のため、ドリーネと呼ばれる窪地に落ちないように注意しましょう。
山名 | 霊仙山(りょうぜんざん、りょうぜんやま) |
場所 | 滋賀県犬上郡、米原市 |
標高 | 1,084m(最高点1,094m) |
福寿草の見頃時期 | 3~4月 |
▼霊仙山の登山情報はこちらから
3月のお花見登山-春の妖精【カタクリ】を見にいこう!
カタクリは、春に咲く代表的な植物で、「春の妖精」という別名があります。紫色やピンク色の花をつけ、うつむくように咲く姿は、なんとも愛らしい。以下では、カタクリのお花見登山を楽しめる山を2つご紹介します。
【三毳山-栃木県】カタクリがびっしり咲き乱れる群生地
三毳山の山域は、全国でも有数のカタクリの群生地です。「カタクリの園」と呼ばれるカタクリの群生地では、山の斜面びっしりにカタクリが咲き、まるで紫の絨毯のような光景が見られます。カタクリの園へは、東口広場の登山口から約20分ほどで、お手軽に登れます。
山名 | 三毳山(みかもやま) |
場所 | 栃木県栃木市、佐野市 |
標高 | 229m |
カタクリの見頃時期 | 3月中旬~下旬 |
【鳩吹山-岐阜県】カタクリとアルプス山脈を望む里山
鳩吹山は、里山として地元住民に親しまれています。登山口から続く鳩吹山遊歩道には、春にカタクリの群生が見られます。登山口のカタクリ口から山頂までは約50分。山頂からは、アルプス山脈や御嶽山、白山が見渡せる好展望です。
山名 | 鳩吹山(はとぶきやま・はとふきやま) |
場所 | 岐阜県可児市 |
標高 | 313m |
カタクリの見頃時期 | 3月下旬~4月上旬 |
3月のお花見登山-【ミツマタ】黄色の可愛らしいポンポン
木の先端に、ポンポンのような花が咲くミツマタ。枝が3つに分岐していることが名前の由来になっています。ミツマタのお花がたくさん、ふわふわと浮いている光景は神秘的です。以下では、ミツマタのお花見登山が楽しめる山を2つご紹介します。
【丹沢山・不動尻-神奈川県】あたり一面黄色に染まるミツマタの群生地
丹沢山塊の東側に位置する「不動尻」。神奈川県内で最大規模のミツマタ群生地で、春になると、斜面全体が黄色い花で覆われます。不動尻へは、東丹沢七沢温泉郷・広沢寺温泉から歩いて1時間ほどです。不動尻から大山も近いため、丹沢山塊を縦走し、大山へ寄る山行もよいでしょう。
山名 | 丹沢山・不動尻(たんざわやま・ふどうじり) |
場所 | 神奈川県厚木市七沢 |
ミツマタの見頃時期 | 3月中旬~4月上旬 |
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【都留アルプス-山梨県】ミツマタのお花見トレイル
標高600m前後の山々が連なる「都留アルプス」。ミツマタの群生地は、楽山球場の登山口から歩いて10分ほどの場所にあります。尾根の展望台からは、富士山や都留市街が望める好展望。下山口がたくさんあるので、レベルに合わせたコースが選べます。
山名 | 都留(つる)アルプス |
場所 | 山梨県都留市 |
標高 | 713m |
ミツマタの見頃時期 | 3月下旬~4月 |
3月にお花見登山を楽しめる山を8つご紹介しました。桜やカタクリ、福寿草やミツマタなどの花々を見ると、春の訪れを感じる、癒しの山行になるでしょう。ただし、3月は山域によって雪が残っていたり、肌寒く感じたりする場面があるかもしれません。そのため、山の情報を集めて安全に、お花見登山を楽しみましょう。