登山においてスマホは写真撮影、地図確認、緊急時の連絡、家族への下山連絡など色々な場面で頼りになる欠かせないアイテムです。
登山中に雨に濡れたり落としたりしてスマホが使用できなくなってしまったら大変です。このようなことがないように、登山ではスマホケースとポーチを利用しましょう。
今回の記事では登山に最適なスマホケースとポーチを合わせて11モデル紹介します。記事の後半ではスマホケースと一緒に活用することで、さらに便利な裏技アイテムも紹介します。是非最後までご覧ください。
登山に最適なスマホケース&ポーチの選び方
あなたは登山中にスマホをどこに入れていますか?スマホを使うたびにザックを下したり、ウェアのポケットに入れて落としそうになった経験はありませんか?
これから紹介するスマホケースとポーチの選び方をマスターすれば、登山中にザックを下ろさず、いつでも簡単スムーズにスマホを使うことができるようになります。さらにスマホケースやポーチを利用することで以下のようなメリットが付いてきます。
- スマホを雨や汗から守ることができる
- スマホを落としづらく破損を防ぐことができる
- 登山中に生じる土埃などからスマホを守ることができる
登山用のスマホケースを選ぶ時には、上の3つの性能が備わっているかをチェックするようにしましょう。性能について詳細を説明していきます。
防水性能
スマホケースやポーチを選ぶときには防水性能が高いモデルを選ぶことで、スマホを雨から守ることができます。登山では突然の雨に見舞われることが多いため、スマホにも雨対策を施してあげましょう。防水性能は防水等級で表されているタイプもあります。特に以下のような登山では防水性能は重要です。
- 一泊以上の縦走登山
- 沢登りがある登山
- 雨が降る確率が高い登山
- 雪山登山(木から雪が落下して濡れる可能性)
防塵性能
標高を上げる登山では風が強く砂埃や土埃が多く舞います。細かな埃がスマホに付着する事で故障の原因になるため、スマホケースを選ぶときには防塵性能が備わっているタイプを選びましょう。スマホ用のポーチはジッパーでしっかりとスマホを覆い隠すタイプがおすすめです。特に以下のような登山では防塵性能は重要です。
- 森林限界を超える標高の高い登山
- 湿度が低く乾燥した季節の登山
- ガレ場やザレ場が多い登山道
- 藪漕ぎの可能性がある登山
耐衝撃性
これから紹介するスマホケースとポーチを使用することでスマホケースの落下を防ぐことはできますが、100%落下しないとは言えません。誤って落としてしまう可能性はグローブをしている頻度が多い登山では注意が必要です。このためスマホケースは衝撃に強いタイプを選ぶようにしましょう。
収納力
スマホの大きさ、スマホに取り付けるケースの大きさによってスマホポーチの収納力が重要になります。大きすぎても使いづらいので、ちょうど良い大きさのスマホケース選びが重要です。スマホ以外にもよく使用する登山用紙地図、リップクリームや目薬などが収納できるタイプのスマホポーチは便利です。
登山のスマホケース&ポーチの種類
登山に最適なスマホケースとポーチの紹介は以下の3つのカテゴリー別で行います。
- スマホケース…スマホを衝撃から守るためのケース&落下防止
- スマホ防水ケース…スマホを雨や埃から守るためのケース&落下防止
- スマホポーチ…スマホを簡単に取り出す為のポーチ(ザックのショルダーハーネスに取りつける)
登山に最適なスマホケース
今回紹介するスマホケースは全てMIL規格準拠で衝撃性に優れ、スマホの側面についたボタン操作、スマホが重くならないケース重量など優秀なスマホケースを選定しました。
米軍MIL規格取得のSpigenの360°全面保護ケース
Spigenはアメリカカリフォルニア州のブランドで、世界100カ国以上で愛用されているスマホアクセサリーブランドです。機種別で適切なデザインを採用した今回紹介するスマホケースは360度全面保護を目指した登山での使用に安心を与えてくれるスマホケースです。
スマホケースにはガラスフィルムが付属されており液晶を含め端末全体を保護します。またケース内側の四隅にはエアクッションテクノロジーが採用されていて落下時に最も衝撃を受けるスマホの角の衝撃を軽減します。
iPhone14Pro用スペック
- 重量:約66g
- 素材:熱可塑性ポリウレタン,強化ガラス
- 価格:3,999円
米軍MIL規格取得のTORRASのシンプルなスマホケース
TORRASは中国の深圳市に本社を構えるブランドです。ちょっと前までは中国製と聞くとイメージが悪かったのですが、最近ではしっかりとした製品づくりをするブランドが増えてきています。TORRASは価格の安さと優れたスペックから、Amazonでもベストセラーに認定されています。
スマホケースにはストラップホールが付いていて落下防止用のストラップを取り付けることでより安全にスマホを使用することができます。
iPhone14Pro用スペック
- 重量:約60g
- 素材:一体成形製法,熱可塑性ポリウレタン,指紋防止コーティング,ポリカーボネート
- 価格:3,200円
米軍MIL規格取得のESRの便利なスマホケース
ESRは上で紹介したTORRASと同様に深圳市に本社を構えるブランドです。カメラレンズを守るための細かなデザインや質感の高いケース素材などユーザー評価が高いスマホケースをリリースしています。今回紹介するスマホケースはカメラリングが付いていてカメラを立てて写真を撮る時にも便利です。アメリカのミルスペックに準拠したスマホケースの角に取り付けられたプロテクションも落下時に安心を与えてくれるデザインです。
スマホケースにはストラップホールが付いていて落下防止用のストラップを取り付けることでより安全にスマホを使用することができます。
iPhone14Pro用スペック
- 重量:約41g
- 素材:熱可塑性ポリウレタン,ポリカーボネート
- 価格:3,499円
米軍MIL規格取得のROOTCO.のカラビナループが特徴のスマホケース
ROOTCO.は神奈川県に本社がある日本のブランドです。洗練されたスポーツカーのようなデザインで、カラビナを取り付ける大きなループやROOTCO.のスマホケース専用に作られたカラビナなど丈夫な見た目は登山だけでなくアウトドアユーザーに多くのファンを抱えます。
iPhone14Pro用スペック
- 重量:約90g
- 素材:熱可塑性ポリウレタン
- 価格:4,400円
登山に最適なスマホポーチ
スマホポーチはザックのショルダーハーネスに取り付けることができ、登山中、スマホの出し入れが格段に便利になります。スマホだけでなく小物を入れるのにも便利です。雨が降った時にレインジャケットの上からザックをすることを考えて、完全防水ではないけれども雨に濡れづらく、濡れても放水して重くなりづらいスマホポーチを選定しました。
X-PACと止水ファスナーで防水性が高い山旅X-PACスマホポーチ
2種類のサイズ展開のスマホポーチです。素材にX-PACを使用しているため耐久性と耐水性に優れ、登山での使用に適したスマホポーチです。スマホポーチの外側にはメッシュポケットが備わっており、カラビナを取り付けて財布を入れたり、すぐに使いたい小物を入れておくのに便利です。
またスマホポーチの外側には5箇所のループがあり、このループにバンジーコードを通すことで、紙地図、コンパクトなウインドブレーカーを固定しておくことができます。他のスマホケースにはない素材とデザインで大変人気があります。
ベルクロテープは様々なサイズのショルダーハーネスに取り付けることができます。
通常サイズ※iPhonePROMAXの収納は不可
- 重量:38g
- サイズ:85×170×30mm
- 素材:X-PAC-210dリップストップ・ナイロン
- 価格:5,450円
Lサイズ※iPhonePROMAXの収納が可能
- 重量:40g
- サイズ:85×185×30mm
- 素材:X-PAC-210dリップストップ・ナイロン
- 価格:5,650円
スマホだけでなく様々なものを収納することができるパーゴワークススナップ
ノート、鍵、ボールペン、ライター、スマホなどあらゆるものを収納することができるポーチです。内側には小物の仕分けがしやすいようにオーガナイザーが付いており、外側にはストレッチメッシュポケットを装備しているのでサングラスなどを収納しておくのに便利です。ポーチそのものは少し重量があります。
この製品はスマホポーチとして販売されていないため、スマホのサイズによっては取り出しにくい、入らないなどがあるので、サイズ確認をするようにしてください。
- 重量:85g
- サイズ:80×195×45mm
- 素材:ナイロン330Dテフロンコーティング ナイロンPCコーティング
- 価格:4,070円
前面と背面にパットが入ったグラナイトギアアドオンポケット
横向きにしてヒップベルトにも取り付けることができる汎用性に優れたスマホポーチです。パッドが入っているのでポーチに少し厚みがあります。外側にポケットなどは一切なくシンプルな構造です。
ベルクロテープが若干短いので、幅広く分厚いショルダーハーネスの場合は固定が難しくなる場合があるので購入前にサイズを確認するようにしましょう。
- 重量:50g
- サイズ:85×180×30mm
- 素材:70Dナイロン
- 価格:4,070円
シンプルで価格が安いマムートアドオンショルダーハーネス
カメラやサングラスの収納にも適したスマホポーチです。サイズが少し小さいため大きなスマホを持っている方は収納することができるか確認するようにしましょう。
非常にシンプルな構造で価格も安く購入しやすい人気のポーチです。
- 重量:33g
- サイズ:100×175×40mm
- 素材:20Dナイロン
- 価格:3,080円
登山に最適なスマホ防水ケース
今回紹介するスマホ防水ケースは全てIPX8認証で防水性に優れ、防水ケースの中にスマホを入れた時に顔認証、スマホタッチを容易に行える機能性に優れたモデルを選定しました。また幅広いサイズのスマホに対応しています。
第四世代IceCubeを搭載したTORRASのスマホ防水ケース
IceCubeとは水の中でもスマホの操作ができる技術で、例えばスキューバーダイビング時に珊瑚礁や魚の写真をスマホで撮影するような真に活躍する防水ケースです。山の中の使用シーンでは、川の中で泳ぐイワナの写真や、沢登りを楽しみながらの動画撮影などにおすすめです。
防水ケースの上部にはストラップホールが設けられており、ここに付属のストラップを取り付ければ首にかけておくことができます。
- 価格:2,490円
- 重量:不明
エアポンプ搭載で操作性に優れたスイートリーフのスマホ防水ケース
ケースの下に設けられたエアーポンプを使用することで防水ケースの中の空気を抜きスマホをケースに密着させることができます。これによってタッチ操作が容易に行えて防水ケースに入れながらのスマホ操作にストレスを感じる事がありません。
防水ケースの上下にストラップホールが設けられ、ネックストラップはもちろんカラビナを取り付けることも可能です。ストラップホールが豊富なのでザックにぶら下げ固定することも可能です。
- 価格:2,980円
- 重量:40g
スマホケース以外の使い方も可能なモンベルのモバイルドライポーチ
スマホを収納したまま操作が可能なモバイルドライポーチは、スマホだけでなく濡らしては困るモバイルバッテリーやケーブルなどを収納するのにも便利なアイテムです。開口部が大きく開くため中のものを出し入れしやすいのが特徴です。
- 価格:2,200円
- 重量:28g
登山向けスマホケース&ポーチ購入時の注意点
スマホケースとポーチを購入する時には、以下で紹介する注意点を押さえておきましょう。多くの方はネットショップで購入すると思います。必ずスマホケースとポーチのスペックを確認するようにしてください。
サイズ確認
登山に持っていくスマホのサイズに対応しているかチェックしましょう。スマホケースを購入する際は、具体的な機種が明記されていることがあります。またスマホポーチを購入する時にはポーチのサイズが明記されているので、自分のスマホが収納できるか確認しましょう。
以下は代表的な機種のサイズ一覧です。
※横スクロールで表がスクロールできます。機種名 | 縦[mm] | 横幅[mm] | 厚さ[mm] |
---|---|---|---|
iPhone 14 Pro Max | 160.7 | 77.6 | 7.85 |
iPhone 14 Pro | 147.5 | 71.5 | 7.85 |
iPhone 14 Plus | 160.8 | 78.1 | 7.8 |
iPhone 14 | 146.7 | 71.5 | 7.8 |
iPhone 13 Pro Max | 160.8 | 78.1 | 7.65 |
iPhone 13 Pro | 146.7 | 71.5 | 7.65 |
iPhone 13 mini | 131.5 | 64.1 | 7.65 |
iPhone 13 | 146.7 | 71.5 | 7.65 |
iPhone 12 Pro Max | 160.8 | 78.1 | 7.4 |
iPhone 12 Pro | 146.7 | 71.5 | 7.4 |
iPhone 12 mini | 131.5 | 64.2 | 7.4 |
iPhone 12 | 146.7 | 71.5 | 7.4 |
iPhone 11 | 150.9 | 75.7 | 8.3 |
Pixel 7 Pro | 162.9 | 76.6 | 8.9 |
Pixel 7 | 155.6 | 73.2 | 8.7 |
Pixel 6a | 152.2 | 71.8 | 8.7 |
Pixel 5 | 144.7 | 70.4 | 8 |
Pixel 4a (5G) | 153.9 | 74 | 8.2 |
Pixel 4a | 144 | 69.4 | 8.2 |
防滴・防水の等級『IPX』を確認
スマホの防水ケースを購入する時には防滴・防水の等級『IPX』を確認するようにしましょう。IPコードの中でもIPXは防水性能を図るためのコードです。IPXの後に続く数字が大きいほど防水性能が高くなります。
水の中に入るような沢登りではIPX8レベルが必要で、雨対策レベルであればIPX4以上あれば良いでしょう。
※横スクロールで表がスクロールできます。IPXの後の数字 | 水の入りにくさ |
---|---|
0 | 水の浸入に対して特には保護されていない |
1 | 垂直に落ちてくる水滴によって有害な影響を受けない |
2 | 垂直より左右15°以内からの降雨によって有害な影響を受けない |
3 | 垂直より左右60°以内からの降雨によって有害な影響を受けない |
4 | いかなる方向からの水の飛沫によっても有害な影響を受けない |
5 | いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない |
6 | いかなる方向からの水の強い直接噴流によっても有害な影響を受けない |
7 | 規程の圧力、時間で水中に沒しても水が浸入しない |
8 | 水面下での使用が可能 |
スマホケースの素材
スマホをポケットに入れる場合やスマホポーチを使用するときは、スマホケースの素材に注意が必要です。スマホケースがシリコンタイプだと摩擦によってポケットやポーチの中に入れづらくなります。シリコンタイプや熱可塑性ポリウレタンはグローブや素手でスマホを手に取った時に滑りづらく落下を防いでくれるメリットがありますが、非常に入れづらくなるためポリカーボネート素材がおすすめです。
ストラップホールのありなし
スマホケースにストラップホールが付いていることでスマホの落下防止や、グローブをしたままスマホタッチの操作が容易に行える裏技が使用できます。
スマホ操作に便利な裏技
寒い季節の登山では厚手のグローブをした状態でスマホ操作ができると大変便利です。バックカントリースキーや雪山登山ではグローブを外すことがリスクになるので、スマホでの写真撮影や地図確認を我慢しがちです。
以下のアイテムを利用することでグローブをした状態でスマホのタッチ操作が可能になります。とても簡単なので是非登山に出かける時には利用してください。
- ストラップホールがあるスマホケース
- タッチペン
- ショックコード
- スマホ用ストラップ
以下の要領でタッチペンをスマホケースに取り付けます。
1.ショックコードとタッチペンを結ぶなどして連結
2.1をスマホ用ストラップの先端に取り付ける
3.2をスマホケースにあるストラップホールに取り付ける
使用するときはスマホ用ストラップのクリップをスマホ用ポーチやショルダーハーネスのストラップに取り付けます。こうすることで落下を防ぐことができます。
またグローブをした状態でもタッチペンを使えばスマホ操作が容易に行えます。