登山をする際に必要な道具をザックに詰め込む作業をパッキングと言います。パッキングが下手だと様々な負担とストレスが生じてしまいます。このようなことがないようにパッキングの基本とコツを学びましょう。
登山のパッキングとは
登山ではハイキングでも日帰り登山でも必要な道具が必ずあります。この道具をザックの中に詰め込む作業をパッキングと呼びます。
パッキングが下手だと生じる負担とストレス
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パッキングが下手だと以下のような負担とストレスが生じます。
- ザックの中に隙間ができて登山中にザックが揺れる
- 重い道具に体が引っ張られて登山中に転倒しやすくなる
- 登山中に必要な装備を取りづらい
- 登山中に必要な装備を取るときに時間がかかる
パッキングが下手だと余計な体力を使ってしまい疲れやすくなること、必要な装備の出し入れに時間がかかって、雨に濡れたり風に当たったりして体力が奪われるリスクや計画通りの登山ができなくなる可能性が高くなります。
パッキングの基本
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上に挙げたような負担とストレスが生じないようにパッキングをすることが基本です。
- どのような順番でパッキングするか
- どこに登山道具をパッキングするか
この2つを意識してパッキングをすることが基本となります。ポイントは
- 重い道具…背中に近い位置
- 軽い道具…背中から遠い位置
- 使用頻度が低い道具…ザックのボトム
- 使用頻度が最も高い道具…ザックのトップ・雨蓋(リッド)
この4点を抑えてパッキングをすることで負担とストレスがなくなります。この4つの場所にどのような道具を入れるのか見てみましょう。
重い道具…背中に近い位置
予備の水、クッカー、燃料、食料、テント(背中側でもボトムに近い位置)
軽い道具…背中から遠い位置
防寒着、予備の行動食、ティッシュ、ビニール
使用頻度が低い道具…ザックのボトム
シュラフ、着替え、テントマット(形状によっては外付けなども考慮)
使用頻度が最も高い道具…ザックのトップ・雨蓋(リッド)
レインウェア、ザックカバー、グローブ、行動食、ファーストエイド、ヘッドライト、小物類(日焼止め、虫よけなど)
ウエストポーチ・サコッシュ
ザック以外にウエストポーチやサコッシュを活用することで、ザックをわざわざ下ろさずに『使用頻度が最も高い道具』を使うことができます。
コンパス、紙地図、行動食、ペンやノート
スマホポーチ、ボトルケース
ザックに直接取り付けることができるスマホポーチやボトルケースを活用することで、ザックをわざわざ下ろさずに水分補給やスマホを使った写真撮影、地図確認が容易に行えます。
パッキングのコツ
バッティングのコツを学ぶことで、登山中に荷物の取り出しを簡単にしザックの中に隙間を設けず、安定した歩行で登山をすることができるようになります。
パッキングのコツ1:小分けにして収納上手
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大中小の様々なスタッフバッグを使用して小分けにして収納することで必要な道具がどこにあるか理解しやすくなります。また細かなものがザックの中で迷子にならないようにすることができるので、必要な道具を素早く手に取ることができます。
また沢山のスタッフバッグを使用すると、それが元で装備全体の重量が重くなってしまうので、できるだけ軽量なスタッフバッグを使用するようにしましょう。
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パッキングのコツ2:濡らしたくないものはドライバッグを活用
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ザックの中を濡らしてしまうタイミングは以下のようなシーンが想定できます。
- 雨の中を登山しているときにせ背中側からザックの中を濡らす
- 雨の中でパッキングをしているとき
- 休憩中に雨の中で登山道具を出し入れしているとき
このときにダウンジャケットやダウンシュラフ、モバイルバッテリーなどが濡れてしまっては大変です。濡れては困る道具はドライバッグに収納しておくと安心して登山をすることができます。
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パッキングのコツ3:濡れたテントはドライバッグを活用
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濡れては困るものを雨から守る想像は誰もができるのですが、濡れたものをザックの中に入れることで他のものが濡れてしまう想像ができる人は意外と少ないです。
代表的なものにテントがあります。テントを1度使用すると結露で必ず濡れてしまうので、濡れたテントをドライバックに入れることで他の物を濡らさずに済みます。
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パッキングのコツ4:ショルダーの外付けアイテムを活用
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ショルダーハーネスにボトルホルダーやスマホポーチを取り付けることで快適に登山を楽しむことができます。ボトルホルダーはペットボトルや水筒などで水分補給をする人に大変おすすめです。
スマホポーチはスマホをすばやく取り出して地図確認や写真撮影をすることができると共に、スマホ以外に財布などの貴重品、日焼け止めやリップクリームなどの細かなアイテムを収納しておくのに便利です。
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パッキングのコツ5:ザックの外側には物をぶら下げない
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ザックの外側にゴミ袋やサンダル、コップなどをぶら下げていると、木の枝に引っ掛けて転倒してしまう危険性があります。また歩いているとこれらの道具が振られて、それが原因で安定して歩くのを邪魔してしまいます。ザックの外側に物をぶら下げないように心がけましょう。
パッキングのコツ6:レインカバーを省く方法
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最近の登山用ザックにはザックカバーがボトム部分に付属されているモデルがありますが、ザックカバーの重量を測ると意外と重く装備の軽量化の邪魔になることがあります。
またザックカバーの平均重量が50L用で約130gなので決して軽いとは言えません。このザックカバーを省くためにザックの中に厚手のゴミ袋を活用することで軽量化を行うことができます。ザックによってはゴミ袋が邪魔になってしまうこともあるので、手持ちのザックのデザインを確認して検討しましょう。
ゴミ袋の開口部分は「ウェーロック クリップイット」を使用するととても楽に開閉が可能です。
パッキングのコツ7:ゴミを出さない工夫で軽量化
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カップラーメン、尾西のアルファ米、コンビニのおにぎりなど、食事を終えたらゴミが出ます。これらのゴミは自宅で捨てておくことで食べ終わったゴミを登山で持ち歩かなくて済みます。
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カップラーメンはスクリューロックコジー、スクリュートップキーパーコジーを活用することでゴミをゼロにすることができます。またお湯を入れたときにカップラーメンが冷めづらく、更にスクリュートップキーパーコジーにおいては飲み干すことができなかった汁を持ち帰ることまでできます。
尾西のアルファ米などには乾燥剤やスプーンが入っているのでこれらを処分するとともに、袋はジップロックのフリーザーバッグに交換することで軽量化をすることができます。このとき山旅のスタンドコジーがあるとフリーザーバッグに熱いお湯を入れても手で持って食べることができ、更に冷めづらく行動食にアルファ米を食べるときに大変便利です。
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パッキングのコツ8:隙間を埋めてザックを揺らさない
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ザックの中に隙間ができるとザックの中の荷物が固定されません。これが原因で登山をしているとザックの中のものが揺れて歩く時に不安定になります。
このようなことがないように形を変えてザックの中に押し込める衣類などを利用して隙間を埋めるとザックの中がしっかり固定されます。
パッキングのコツ9:水分補給方法を熟考
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水分補給方法はペットボトルかハイドレーションパックを使用するかの2種類があります。ハイドレーションパックの良さは、背中に重い水をハッキングするのに便利なことです。しかし冷たい水をガブガブ飲むことができなかったり、水を汲むのが億劫だったり、温い水を飲むなどデメリットもあります。
パッキングのコツ10:ザックのコンプレッションはしっかり
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登山用ザックの多くがコンプレッション機能を備えています。パッキングのコツ8で紹介したように隙間をしっかり埋めた上でザックのコンプレッションを活用することでザックの中の物が揺れづらくなると共にザックの重さを背中側に寄せることができ安定した歩行が可能になります。
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まとめ
パッキングの基本とコツを一度覚えてしまえばそれからの登山を快適・安心に楽しむことができるでしょう。特にテント泊登山をされる方はパッキング技術が大変重要です。上で紹介したコツを活かして快適な登山を実行してください。