登山における時計は時間の把握以外に
- 現在地を確認するための高度
- 天気の変化をいち早く確認するための気圧
- 山で迷った時にどちらに向かえば良いかを把握することができるコンパス
の三大機能を備えていることが重要です。
この3大機能に加え行動のペースが適切かどうかを判断することができる心拍数測定機能、液晶画面を使って的確な居場所を地図上で確認ができるGPSアンテナが備わったハイエンドモデルが現在脚光を浴びています。
今回紹介する登山時計COROS(カロス)の『VERTIX 2』は、登山時計としてはもちろんトレイルランニングをはじめとした様々なアクティビティに活用することができる機能性に優れたアウトドア時計です。
製品情報
ブランド | COROS(カロス) |
商品名 | VERTIX 2 |
商品説明 | 登山、ハイキングなどアウトドアアドベンチャーに最適。通常使用最大60日間、GPSモード最大140時間連続稼働 |
価格(税込み) | ¥89,100 |
平均重量 | 89g:シリコンバンド装着時 72g:ナイロンバンド装着時 |
管理人の評価レビュー
総合評価 | ★★★★☆ |
地図表示 | ★★★★☆ |
操作性 | ★★★★☆ |
軽量性 | ★★★★★ |
コストパフォーマンス | ★★★★☆ |
登山時計COROSのVERTIX 2の強み
COROSのVERTIX 2は様々な点で他の登山時計とは異なる特徴を備えています。
- 5つの衛星システムと同時通信可能で高精度の位置情報を取得
- 通常使用で最大60日間という圧倒的なロングバッテリー
- 等高線と地形のハイブリッドで世界のオフラインマップを閲覧
- シンプルで解りやすい操作感
- 大きく鮮明な画面
- SpO2などのデータ取得で高山病を予防
- 心拍数をマネージメント
代表的なCOROSのVERTIX 2の分かりやすい特徴をピックアップしました。GPSウォッチの中では圧倒的なロングバッテリーなので長期縦走登山やロングトレイル、100マイルのトレイルランなど様々なシーンで安心して使うことができます。
5つの衛星システムで高精度の位置情報を取得
COROSのVERTIX 2はGPS,GLONASS,Galileo,Beidou,QZSSと呼ばれる5つの衛星システムにアクセスして現在地を測定することができます。
- GPS(米国)
- GLONASS(ロシア)
- Galileo(欧州)
- BeiDou(中国)
- QZSS(日本)
※QZSSは英語で日本語になおすと「みちびき」です。
COROSのVERTIX 2は世界各国のマップがダウンロードでき、各国の衛星システムにアクセスすることができるので様々な国で使用することができます。
日本での使用においては日本の真上辺りに飛んでいるQZSS(みちびき)と、アメリカのGPSとの組み合わせで安定した位置情報を取得することができます。QZSS(みちびき)はセンチメートルレベルの高精度な測位を実現するとされています。
時計に取り込んだルート上に自分がいるかを確認する際、実際にいる場所と少し離れていたりすることが以前の登山時計にはあったのですが、COROSのVERTIX 2は精度が高くルートを外れていないか確認するときにかなり役立ちます。
特に初めて歩く登山道、バックカントリースキー、道なき道をあるく渓流へ向かうとき、キノコ狩りを楽しむときのルート確認時の武器となります。コースを離脱すると上の写真のようにバイブでお知らせしてくれます。
ロングバッテリーを備えた登山時計VERTIX 2
地図の確認と自分の居場所がわかるGPSウォッチの中で非常に長いバッテリー寿命があります。標準フルGPSで140時間も持ちます。日数に置き換えると約6日間なのですが長期縦走登山で時計に充電することなくずっと使い続けることができます。
おやすみモードを時間単位で設定しておくことができるので、さらに長い時間使い続けることができます。1日中、GPS、光学式心拍計、気圧高度計などを使い続けて残バッテリーを確認するとバッテリーが全然減っていなくて驚きます。
等高線と地形のハイブリッドで地図閲覧が可能
COROSVERTIX 2にはナビゲーション機能が備わっています。地図はCOROSのサイトからパソコンでダウンロードして、パソコンと時計をケーブルでつないで同期させることで時計上で地図の確認が可能です。
地図はMapboxが提供しているOpenstreetmapで、非常にシンプルな情報に絞られているので時計の地図を見てルート開拓やルート修正を行う目的で使うのには少し不便に感じます。
登山時計で地図を確認する目的のほとんどは事前に作った登山ルートを時計に同期させて、そのルート上を外れていないかの確認なので個人的には十分な情報だと思います。
ルート開拓やルート修正はジオグラフィカなどのスマホアプリを活用するなどして、登山時計の地図との役割を分けています。
シンプルで解りやすい操作感
時計に備わっているボタンの数は3つのみでシンプルで分かりやすいメニュー構造を採用しています。真ん中のボタンはダイヤル式になっていてメニューを選んで選択するときにタッチパネルと比べて使い心地に優れています。
戻るボタンは時計右下のボタンに集約されていて、登山中に操作を迷わず、見たい情報をボタン1つですぐにアクセスすることができます。
タッチスクリーンは地図のみか常時オンの2種類から選ぶことができて、タッチスクリーンが苦手な方はボタン操作のみでの使用もできるし、ハイブリッドの使用も可能です。
日差しが強い時にウォッチフェイスがどのように変わったのかが分かりづらい時、ボタンを押すと表示が切り替わったことが時計のバイブでわかるのも便利です。
大きく鮮明な画面
時計のサイズは50.3x50.3x15.7mmと大きなフェイスなので、視力が低い方でも情報の確認がしやすいと思います。ベゼル材質、カバー材質はグレード5のチタン合金で、シリコンバンド装着時で89g、ナイロンバンド装着時で72gととても軽量です。
発汗量が多い登山ではシリコンバンド、肌寒い季節ではナイロンバンドというように使い分けるのが簡単なようにバンドの取り外しが容易です。
解像度は64色の280×280で、点灯型の登山時計なので暗がりでもしっかりと情報を確認することができます。
SpO2などのデータ取得で高山病を予防
標高が高くなると酸素は少なくなります。酸素飽和度のことをSpO2と予備%で表すことができます。これは平地では96%以上です。このSpO2が低くなると高山病になる可能性が高くなります。
一般にSpO2の値が90%を割り込むと体に大きな低酸素ストレスが加わり始め、次に80%を切る際にはかなり危険な低酸素状態に入ると考えると良いと思います。
SpO2の数値を確認できるCOROS(カロス)の『VERTIX 2』があれば、頭が痛い、だるい、眠いなどの症状が低酸素状態であるからなのかが分かります。このような理解が深まれば、ペースを落とす、休憩する、これ以上高度を上げず、高度を落とすルートに変更するなどができます。
心拍数をマネージメント
目標心拍数を設定しておくとそれ以上の心拍数になったときにバイブと音でお知らせしてくれます。心拍数が高いと汗をかいてしまうので、アラートに気づいたら休憩をする、ペースを落とすなどで運動負荷のコントロールが可能です。
COROS VERTIX 2で更にできること
ここまで登山時計のハイエンドモデルCOROSのVERTIX 2の大きな魅力について紹介してきましたが、これ以外にも様々なことが可能です。
カメラコントロールが可能
Insta360やGoPro(HERO9、10)アクションカメラを持っている人は、VERTIX 2でカメラがコントロールできるようになるので、カメラを遠くに置いてみんなで動画撮影や写真撮影をすることができます。
32GBの容量で音楽再生が可能
COROS VERTIX 2とヘッドホンをBluetoothでつないで時計の中に保存した音楽を再生することができます。スマートフォンを持ち歩かずランニングをしながら音楽を楽しむことができます。
リカバリーをマネジメント
VERTIX 2のHRV(心拍変動)機能を使うことでストレスによる体の反応と回復能力を測定することができます。1分間時計をつけて心拍変動を確認することでVERTIX 2が分かりやすい数値に変換しリカバリー状況を教えてくれます。
スマホを探せる
スマホがどこかに行ってしまった時に、同期したスマホを時計側の操作で音を鳴らすことができます。かなり大きな音が鳴るのでどこにあるかすぐにわかります。
このほか通常の登山時計に当たり前のように備わっているアラーム機能やタイマー、ストップウォッチ、コンパス機能なども使い心地に優れています。