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【日帰り登山】信州の山を見渡す360度の絶景。初心者も楽しめる虫倉山の難易度別登山ルート紹介

【日帰り登山】信州の山を見渡す360度の絶景。初心者も楽しめる虫倉山の難易度別登山ルート紹介

虫倉山(むしくらやま)は、長野県長野市の西側、中条地区にある信州百名山の一つです。山頂からは360度のパノラマが広がっており、北アルプスをはじめ長野県内の多くの山を眺めることができます。

登山口から山頂までは1,2時間ほどで登れるため、これから登山を始めようとしている初心者の方にもおすすめです。ただし、コースによっては鎖場の連続する区間があるため注意が必要です。

自分のレベルに合わせてコースを選べ、山頂では信州ならではの景色を堪能できる。今回はそんな虫倉山のおすすめコースを2つ紹介します。

虫倉山の基本情報と魅力

虫倉山の標高は1378m。山頂からは360度の眺望が広がっており、戸隠連峰や北アルプス、美ヶ原、浅間山まで長野県内の多くの山を眺めることができます。

日本各地で語られている妖怪・山姥伝説ですが、虫倉山にも山姥伝説があります。とはいえ、ここ虫倉山では妖怪のお話ではなく、子どもを守ってくれたり雨を降らせたりと地元の人たちが信仰する心優しい伝説です。

虫倉山は一年中登ることができますが、冬は積雪があるため十分な装備と経験が必要です。また、コースによっては鎖場が連続するなど注意が必要です。

山の名前 虫倉山(むしくらやま)
標高 1,378m
エリア 甲信越
詳細情報 虫倉山の地図・天気

魅力その①後立山連峰の絶景。山頂からは360度の大パノラマ

虫倉山の魅力は何と言っても、その眺望の良さです。

虫倉山のある中条地区は、長野市と白馬村の中間に位置し北アルプス・後立山連峰を正面から眺めることができます。特に鹿島槍ヶ岳から白馬乗鞍あたりまでは、稜線のあずまやから正面に位置し、絶好のビューポイントです。

山頂からは、360度の大パノラマが広がっています。北は戸隠連峰や高妻山、東は志賀高原や浅間山、南には八ヶ岳や南アルプス、そして西に北アルプスとまさに長野県中のほとんどの山を見渡すことができます。

魅力その②レベルに合わせたコース選択が可能

虫倉山の主要登山ルートの累積標高差はどちらも450mほど。コースタイムも2時間半とそれほど長くはありませんので、初心者の方にもおすすめできる範囲です。

メインの不動滝コースでは、木の根が張った急斜面の一部で鎖場があります。一方、さるすべりコースは、後半が岩場の鎖場が連続します。

不動滝コースからゆっくり景色を楽しみながらの登山もいいですし、さるすべりコースから登り鎖場に挑戦するのも良いでしょう。

里山でありながら、自分のレベルに合わせてコース選びをして、スキルアップを楽しむことができる山です。

魅力その③中条地区や、「日本で最も美しい村」小川村には見どころがたくさん

虫倉山のある中条地区や、その隣の小川村には日本の原風景ともいえるような光景が広がっています。なんだか懐かしくなり、日常の喧騒を忘れほっこりとした時間が流れているような、そんな場所です。

中条地区のすぐ隣にある小川村は、「日本で最も美しい村」連合に加盟しており、とても美しい景観が楽しめる自然豊かな場所です。村内随所に展望台やビューポイントがあり、ドライブにもってこいです。

中条地区や小川村では、棚田や雲海、山桜や紅葉など季節の移ろいを肌で感じることができます。北アルプスの景観とともに大自然に囲まれた空間で、心身のリフレッシュにゆっくり過ごしてみるのもいいですね。

虫倉山の難易度別おすすめ登山コース

虫倉山の登山口は、標高1000mほどにあるため標高差400mほど、時間にして2時間ほどのコースです。ただし、鎖場が連続するコースもあるためコース選びは慎重に。今回は、虫倉山の2コースを紹介します。

【初心者向け】お手軽に絶景を楽しむ~不動滝ピストンコース~

①不動滝登山口→25分→②水場→35分→③柏鉢城コース合流点→10分→④あずまや→20分→⑤山頂→70分→⑥不動滝登山口

必要日数 日帰り登山
総コースタイム 2時間40分
距離 約3.1km
累積標高 約458m
難易度 ★★☆☆☆

中条地区から細い林道を進んでいくと不動滝登山口に着きます。

ここには、5台ほどのスペースのある駐車場と路肩に数台の駐車スペースがあります。水道のある公衆トイレもあり、登山の準備をすることができます。

林道を少し戻ると虫倉山登山口の看板があり不動滝コースの入り口です。

沢沿いに進んでいくと、堰堤を2つ超えて水無川となります。岩にハッキリとペインティングされているので、迷うことなく安心して進んでいけます。

その後、令和4年の豪雨によって土砂崩落が起きた場所をトラバースするように進んでいき、金倉坂となります。つづら折りの急斜面を登っていくと分岐地点となります。

ここから10分ほどで、北アルプスの眺望が良いあずまやに到着します。晴れていれば、鹿島槍から白馬乗鞍まで眺めながらの休憩が取れます。

ここからは稜線を歩いて、山頂に到着です。晴れた日には長野県中の山々を見渡すことができる360度の大パノラマを楽しめます。

【上級者向け】鎖場の連続~さるすべり周回コース~

①不動滝登山口→20分→②三叉路→15分→③虫倉神社奥の院→15分→④鞍部→20分→⑤山頂→70分→⑥不動滝登山口

必要日数 日帰り登山
総コースタイム 2時間20分
距離 約3.0km
累積標高 約448m
難易度 ★★☆☆☆

不動滝の駐車場から連絡ルートを20分ほど通り、さるすべりコースへ合流します。この連絡ルートは、緩い地盤の上をトラバースする道です。所により崖側につけられた鎖を掴むよう案内されている箇所もあります。

合流点から急な尾根上を15分ほど登っていくと、大きな岩を背にした虫倉神社奥の院があります。ここから上部は鎖場が連続していますので、ヘルメットの着用が推奨されています。

整備された鎖が設置されています。そのまま尾根上を進み、登山道の幅が狭まりながら鎖場が続きます。

鎖を掴んで安全確保しながら、足元の木の根や岩に躓かないように注意しましょう。登り切ればすぐに山頂です。

下山には、眺望の良いあずまやを通る不動滝コースを選択すると良いでしょう。

虫倉山のQA

虫倉山に関する質問で多いのは、登山ルートや登山口までのアクセスに関することです。このような質問について以下QAを紹介します。

虫倉山登山のベストシーズンは?

新緑の季節や紅葉の時期には、北アルプスの絶景とともに季節ごとの大自然を肌で感じることができるでしょう。また、冬でも登山は可能ですし、夏場も登山道の大半は林の中なので直射日光を避けられます。

そのため、虫倉山は1年間を通してベストシーズンともいえます。ただし、冬季期間は常に積雪が残りますので、十分な装備と経験が必要です。

中条地区や小川村では、桜と北アルプスの景色を楽しめるビュースポットがいくつもあります。虫倉山登山とともに楽しんでも良いでしょう。

登山口駐車場までの道は狭い?

虫倉山登山口・不動滝へは、県道から最終的には林道へと入っていきます。

県道までは、センターラインの無い2車線の道が続くので、ゆっくり走れば問題ありません。しかし、林道に入るとすれ違いの困難な細い道になります。

舗装はされていますが、片側が崖となっていたり、ガードレールがない場所もあったりと、普段運転に慣れていない方は怖く感じるかもしれません。慣れている方であれば、大きな普通車でも問題ないでしょう。

なお、登山口駐車場の手前で未舗装区間が少しあります。

虫倉山登山の注意点は?

虫倉山登山で最も注意しなければならないのは、滑落事故です。2022年にも1件起きており、里山といえど注意が必要です。

不動滝、さるすべり両コースともに鎖場があります。不動滝コースの方は、鎖場とは言え急傾斜地に木の根が張っている場所です。足元に注意すれば初心者の方でも大丈夫でしょう。一方、さるすべりコースの方は、急な岩場の鎖場ですので、落石に注意しヘルメットの着用をおすすめします。

2時間ほどで登れる里山ですが、危険箇所には注意し十分な装備は必要です。入念な準備の上、登山を楽しみましょう。

登山口へのアクセス・各種情報

中条地区に電車はありません。また、不動滝登山口はバス停から離れており平日のみの運行のため、基本は自家用車でのアクセスがおすすめです。

不動滝登山口

登山口情報

中条地区の県道401号線、「虫倉山道しるべ」という施設の近くに案内看板があり、そこから林道を進んでいきます。細く曲がりくねった林道を注意して進んでいくと、不動滝手前の少し広いスペースにつきます。ここは突き当りではなく、その先の細い未舗装の道を進むとトイレのある駐車場になります。

駐車場には、5台程度のスペースがあります。林道をさらにもう少し進むと「ほしのきらめく公園」があり、こちらにも20台ほど駐車することができます。

林道は細く狭いです。距離にして2kmほど、徒歩で30分程度の道のりなので運転に自信のない方は「虫倉山道しるべ」から歩いても良いでしょう。

不動滝登山口には公衆トイレがあり、登山ポストもあります。自販機などの設備はありません。

登山口までのアクセス

※Googleマップの到着地点は、不動滝駐車場にある公衆トイレに合わせてあります。

長野市側から

長野ICから登山口まで、車で約1時間

白馬村側から

白馬村から登山口まで、車で約50分

虫倉山周辺のおすすめ山旅スポット

虫倉山道しるべ

虫倉山登山口へ向かう林道の分岐点にある長野市が設置している施設です。

中には水洗トイレや休憩所に加えて、無料のロッカーが設置されており、登山の間荷物を預けておくことができます。

虫倉山に関する案内や、地元のパンフレットなどが置いてあるほか、登山届もこちらで記入し提出することができます。

虫倉山を中心とした、中条地区観光の拠点にしてみてはいかがでしょうか。

アルプス展望広場・夢の駅

ながの観光net

こちらは、登山口から車で15分ほど移動したところにある展望広場です。

4月下旬から5月上旬ごろには菜の花が咲き乱れ、残雪の北アルプスとの景色は圧巻です。また、ゴールデンウィークには、清々しい標高800mの青空の中をこいのぼりが泳ぐ光景を見ることができます。

時期によっては無人の山菜販売もされているようで、この時期に虫倉山に行く方はぜひ寄ってみてください。

やきもち家

やきもち家

日本の原風景のような景色が広がる中条地区で、古民家を移築改修し営んでいるお宿です。昔の姿そのままの立派な梁にかやぶき屋根、絶景を望む露天風呂にどこか懐かしい料理。そんなほっと安らぐ時間を過ごすことができます。

お風呂は日帰り入浴も受け付けており、登山の後の疲れを絶景を望みながら癒してくれます。

また、ランチの鍋焼きうどんやおやきが非常においしく評判です。ぜひ寄ってみてはいかがでしょうか。

田舎カフェ

田舎カフェ

登山口から車で20分ほどのところにある、アルプスが見える古民家カフェです。

季節の野菜で作るおやきやおぶっこなどの郷土料理を楽しむことができます。特にランチのおぶっことおやき、デザートに飲み物のセットが人気です。

雄大な北アルプスを眺めながら、清々しい空気のもと、テラス席でゆっくりほっこりな時間を過ごすことができます。

cafe美場

カフェをもうひとつ。登山口から車で25分ほどのところにあります。もともと、古民家を改修したアーティストの工房・アートロケーションにオープンしたカフェです。

アーティストたちが集まる場所であるがゆえに、店内は信州の山の中とは思えないような、いや山の中だからこそのオシャレな空間が広がっています。

スパイスが効いた「すみちゃんカレー」やアートロケーションで作られたカップで出てくるコーヒーなどが人気です。帰り際に寄ってみてはいかがでしょうか。

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