この記事の要点:富士山(3,776m)の登山シーズンは夏の約2か月だけです。2026年の夏山は9月10日で終わり、いまは閉山期。初心者は来年7月の開山を待ち、まずは吉田ルート(富士スバルライン五合目から、登り約6時間・下り約3〜4時間が目安)で山小屋に泊まる計画を立てましょう。冬の富士山は雪と強風の世界で、登山道は通行止めです。
(2026年11月2日更新:2026年シーズンの入山ルール(通行料4,000円・夜間入山の規制・開山日の統一)と、閉山期の登山道・道路の状況を公式情報で確かめて書き直しました。)
富士山は山梨県と静岡県にまたがる日本最高峰です。吉田・須走・富士宮・御殿場の4つの登山道があり、どれも五合目から歩き始めます。この記事では、初心者がいちばん知りたい「いつ登れるか」「どのルートを選ぶか」「何時間かかるか」「何を持つか」を、最新のルールとあわせてまとめました。
最新の登山情報(2026年11月2日確認)
いまは閉山期。登山は勧めません
- 静岡県側の3ルート(須走・御殿場・富士宮)は、2026年9月10日(木)午後5時に冬期閉鎖(全面通行止め)になりました。閉鎖区間は、須走ルートが五合目〜山頂、御殿場ルートが新五合目〜山頂、富士宮ルートが六合目〜山頂です。富士宮ルートの五合目〜六合目は確認時点では通れましたが、積雪を見て閉鎖時期を決めるとしており、例年は11月上旬に閉鎖されます。(出典:静岡県 富士山の道路・登山道の情報)
- 山梨県側(吉田ルート)も、閉山期は道路法にもとづく「通行禁止」の冬季閉鎖です。県は、積雪や強風で極めて危険なため登山を控えるよう呼びかけています。(出典:山梨県 よくある質問「富士山の登山規制や救助について」)
- 閉山期の遭難が続いていることから、山梨県は登山届を出さずに遭難した場合などに県防災ヘリの救助費を有料にする方針で、2027年9月からの運用をめざして制度を検討中と報じられています(2026年9月14日・共同通信)。金額などはまだ決まっていません。
閉山期の富士山は、雪と氷、時に立っていられないほどの強風になる冬山です。山小屋もトイレも閉まり、救助にも時間がかかります。アイゼン・ピッケルを使いこなす冬山の技術と経験がない人は、登らないでください。
五合目までの道路(冬)
- 富士スバルライン(山梨県・吉田ルートの五合目へ):冬は積雪の状況で営業範囲が縮小されます。2025〜2026年の冬は、1月18日の五合目営業のあと一合目下駐車場か四合目大沢駐車場までの営業となり、全線通行の再開は2026年4月18日でした。(出典:山梨県 富士スバルラインの全線通行について)
- 富士山スカイライン(静岡県・富士宮口五合目へ):登山区間は毎年冬期閉鎖(全面通行止め)になります。周遊区間は大雨・大雪のときを除いて通年通れます。(出典:静岡県 富士土木事務所)
- 冬に五合目まで車で行けるかは、その日の積雪しだいです。出かける前に、山梨県道路公社(富士スバルライン)や「静岡県道路通行規制情報」で確認しましょう。
来シーズンのために知っておきたい2026年のルール
2027年の詳しいルールはまだ発表されていません。参考として、2026年夏に実際に適用されたルールをまとめます。来年は変わる可能性があるので、春以降に必ず公式サイトで確かめてください。
- 2026年の開山期間:山梨県側(吉田ルート) 7月1日〜9月10日 / 静岡県側(須走・富士宮・御殿場) 須走:7月1日〜9月10日/富士宮・御殿場:7月10日〜9月10日
- 通行料(入山料):山梨県側(吉田ルート) 1人1回4,000円 / 静岡県側(須走・富士宮・御殿場) 1人4,000円
- 夜間の入山:山梨県側(吉田ルート) 14:00〜翌3:00はゲート閉鎖(山小屋宿泊者は除く) / 静岡県側(須走・富士宮・御殿場) 14:00〜翌3:00に入山する場合は山小屋の予約などが必要
- 人数の上限:山梨県側(吉田ルート) 1日4,000人まで(山小屋宿泊者は除く) / 静岡県側(須走・富士宮・御殿場) —
- 受付:山梨県側(吉田ルート) 事前予約(当日も可) / 静岡県側(須走・富士宮・御殿場) 静岡県の公式アプリで受付
出典:山梨県「令和8年度の富士登山について」、静岡新聞(須走ルートの開山日を7月1日に統一)
2026年からは、須走ルートの開山日が吉田ルートと同じ7月1日にそろいました。両ルートが合流する八合目付近での混乱を防ぐためです。夜通し一気に登る「弾丸登山」は、ルールの面でもできなくなっています。初心者は山小屋に1泊する計画が基本です。
富士山登山の基本情報

- 標高:富士山(ふじさん) 3,776m(日本最高峰)
- エリア:富士山(ふじさん) 静岡県、山梨県
- 登山シーズン:富士山(ふじさん) 例年7月上旬〜9月10日ごろ(年によって変わります)
- 詳細情報:富士山(ふじさん) 富士山の地図・天気
富士山の魅力は、日本一の頂に立つ達成感、山頂や山小屋から見るご来光、そして五合目から山頂まで森林・低木・岩と砂へと変わっていく景色です。一方で、山頂は真夏でも気温が低く、空気も薄い高山です。スニーカーやジーンズの軽装で登れる山ではありません。
魅力①究極の達成感

日本で最も高い場所に自分の足で立つ。それだけで特別な経験です。体力も気力も要りますが、だからこそ山頂での感動は大きく、多くの人が「一生に一度は」と目指します。
魅力②ご来光

山小屋に泊まり、早朝に山頂付近や登山道から日の出を迎える「ご来光」は富士登山の名物です。ただし山頂で待つ時間はとても冷えます。真冬並みの防寒着を用意しましょう。
魅力③標高で変わる景色

五合目付近の樹林帯から、六合目より上の岩と砂の世界へ。気温や植物の変化を体で感じられるのは、標高差の大きい富士山ならではです。
魅力④仲間との絆

家族や友人と励まし合いながら登る人が多いのも富士山の特徴。つらい登りを一緒に乗り越えた経験は、きっと良い思い出になります。
初心者・中級者・上級者向けのコース
4つのルートを比べると、次のようになります。距離・標高差・時間は目安です(体力や混雑、天気で大きく変わります)。
- 向いている人:吉田ルート 初心者 / 須走ルート 初心者〜中級者 / 富士宮ルート 中級者 / 御殿場ルート 上級者
- 登山口:吉田ルート 富士スバルライン五合目 / 須走ルート 須走口五合目 / 富士宮ルート 富士宮口五合目 / 御殿場ルート 御殿場口新五合目
- 距離の目安(登り/下り):吉田ルート 約6.3km/約7.7km / 須走ルート 約7.7km/約5.3km / 富士宮ルート 約4.3km/約4.2km / 御殿場ルート 約10.5km/約7km
- 標高差の目安:吉田ルート 約1,400m / 須走ルート 約1,700m / 富士宮ルート 約1,300m / 御殿場ルート 約2,250m
- 時間の目安(登り/下り):吉田ルート 約6時間/約3〜4時間 / 須走ルート 約6〜7時間/約3時間 / 富士宮ルート 約5時間/約3〜3.5時間 / 御殿場ルート 約7〜8時間/約3〜3.5時間
- 山小屋:吉田ルート 多い(登山道沿い) / 須走ルート 合目ごと / 富士宮ルート 合目ごと / 御殿場ルート 少ない
- 混雑:吉田ルート とても多い / 須走ルート 一部で混む / 富士宮ルート 山頂付近で混む / 御殿場ルート 少ない
【初心者向け】吉田ルート:山小屋が多く、いちばん人気

富士スバルライン五合目から登る定番ルートです。山小屋や救護所が多く、困ったときに頼れる場所が多いのが初心者向きの理由。登山道と下山道は分かれています。
- 五合目〜六合目:ほぼ平坦な道で体を慣らします。六合目付近には安全指導センターがあります。
- 六合目〜七合目:広いジグザグ道が続きます。日陰がないので日差し対策を。
- 七合目〜本八合目:岩場が急になり、手を使う場所も。混雑する日は渋滞が起きます。
- 本八合目〜山頂:須走ルートと合流。標高3,000mを超えると高山病になる人が増えるので、ゆっくり歩き、こまめに水を飲みましょう。
注意する所:下山道は砂礫のジグザグ道で、八合目付近に須走ルートとの分岐があります。道を間違えて須走側へ下りてしまう人がいるので、標識を必ず確認してください。
【初心者〜中級者向け】須走ルート:樹林帯と砂走りの下山

須走口五合目から、七合目付近までは樹林帯の比較的ゆるやかな道です。樹林を抜けると東側の展望が開けます。本八合目で吉田ルートと合流し、ここから山頂までは混雑します。下山は砂礫を駆け下りる「砂走り」が名物ですが、砂ぼこりが立つのでゲイター(スパッツ)があると快適です。
【中級者向け】富士宮ルート:距離は最短、でも急

富士宮口五合目は4つの登山口で最も標高が高く、山頂までの距離が最短です。その分、六合目から上は急な岩場の登りが続き、登山道と下山道が同じなのですれ違いにも気をつかいます。五合目の標高が高いぶん高山病にもなりやすいので、五合目で1時間ほど体を慣らしてから出発しましょう。六合目からは宝永火口への遊歩道が分かれ、富士山最高地点の剣ヶ峰へは山頂の浅間大社奥宮から急なザレ場をさらに登ります。
【上級者向け】御殿場ルート:標高差が最大、人が少ない

御殿場口新五合目は標高が低く、山頂までの標高差は約2,250mと最大です。火山砂利の道が長く続き、山小屋も少ないため、体力に自信のある人向け。目印が少ないので、霧のときは道を外さないよう注意が必要です。下山の「大砂走り」は御殿場ルートならではの体験です。
閉山期にできる「富士山の楽しみ方」
閉山期は山頂をめざさず、道路が開いている時期に五合目周辺を散策したり、富士山がよく見える周りの低山に登ったりするのがおすすめです。たとえば、富士山を正面に望む愛鷹山、箱根の金時山、展望の良い大菩薩嶺、伊豆の天城山などがあります。
アクセスと駐車場
開山期間中は、各五合目へ向かう道路でマイカー規制が行われ、麓の駐車場からシャトルバスに乗り換えるのが基本です(規制の期間は年ごとに公式サイトで発表されます)。
吉田ルート:富士スバルライン五合目

富士急行バスの「富士山五合目」バス停から登山口まで徒歩すぐ。車の場合は中央自動車道・河口湖ICや東富士五湖道路・富士吉田ICから富士スバルラインを使います。トイレ・売店・レストハウスがそろっています。
須走ルート:須走口五合目

東富士五湖道路の須走ICからふじあざみラインで向かいます。売店やトイレ、山小屋があります。
富士宮ルート:富士宮口五合目

新東名・新富士ICや東名・富士IC、御殿場IC、裾野ICから富士山スカイラインで向かいます。冬期は登山区間が閉鎖されます。
御殿場ルート:御殿場口新五合目

東名・御殿場ICや裾野ICから向かいます。駐車場は新五合目周辺にあります。
季節ごとの服装と持ち物
富士山の山頂は夏でも冷え込み、風が吹くと体感温度はさらに下がります。下界の夏服のままでは低体温症になりかねません。「五合目は夏、山頂は冬の入口」と考えて準備しましょう。服装の基本は登山の服装の記事、持ち物は登山の持ち物リストも参考にしてください。
夏(開山期)の服装・持ち物
- 登山靴:足首まで守るミドルカット以上。砂礫と岩場が続くので、スニーカーは不向きです(登山靴の選び方)。
- レインウェア上下:雨だけでなく風よけ・防寒にも使います(レインウェアの選び方)。
- 防寒着:フリースや化繊・ダウンのジャケット(ダウンジャケットの選び方)。ご来光待ちで特に役立ちます。
- 手袋・ニット帽:岩場で手を守り、山頂の寒さにも(登山用手袋の選び方)。
- ヘッドライト:早朝出発やご来光に必須(ヘッドライトの選び方)。
- ヘルメット:山梨県も着用を勧めています。落石や転倒から頭を守ります(登山用ヘルメットの選び方)。
- ゲイター(スパッツ)、サングラス、日焼け止め、水・行動食、現金(通行料やトイレ代)
山頂やご来光待ちの防寒には、軽くて汗をかいても蒸れにくい化繊の保温着が便利です。山旅ショップのアルファダイレクト90 ULジャケットは、行動中に着たままでも熱がこもりにくい「アクティブインサレーション」なので、寒暖差の大きい富士山で脱ぎ着の回数を減らせます。
山頂付近の冷えた岩場では、手を守る手袋も欠かせません。
高山病や靴ずれなど、体のトラブルに備える救急セットもひとつ持っておくと安心です。
冬(閉山期)は
閉山期の富士山は、チェーンスパイクではなく12本爪アイゼンとピッケルが必要な本格的な冬山です。初心者向けの装備で登れる山ではありません。冬に山を楽しみたい人は、雪の少ない低山を選び、凍結に備えてチェーンスパイクや防寒具をそろえるところから始めましょう。
富士山周辺の立ち寄りスポット
登山の前後に寄れる温泉や食事処も紹介します。営業時間や料金は変わることがあるので、行く前に各施設の公式情報で確かめてください。
ふじやま温泉

出典:ふじやま温泉 https://www.fujiyamaonsen.jp/hot-spring.html
富士急ハイランドの隣にある日帰り温泉。吉田ルートの帰りに寄りやすい場所です。
富士眺望の湯「ゆらり」

出典:富士眺望の湯ゆらり https://www.fuji-yurari.jp/spa.html
富士山を眺めながら入れる温泉施設。登山後の疲れをいやすのにぴったりです。
炭火焼肉ひまわり亭

出典:PORTA https://www.porta-y.jp/gourmet/1000
河口湖周辺の焼肉店。下山後にしっかり食べたい人に。
居酒屋ほっかい

出典:山中湖観光ガイド https://lake-yamanakako.com/gourmet/10145
山中湖畔の居酒屋。串焼きが人気です。
よくある質問
Q:初心者でも富士山に登れますか?
A:開山期間中なら、体力をつけて準備をすれば初心者でも登れます。おすすめは山小屋が多い吉田ルートで、山小屋に1泊する計画です。事前に高尾山などの低山で何度か歩いて、5〜6時間歩ける体力をつけておきましょう。
Q:富士山登山は何時間かかりますか?
A:吉田ルートで登り約6時間、下り約3〜4時間が目安です。最短の富士宮ルートでも登り約5時間かかります。休憩や混雑を含めると、さらに長くなります。
Q:冬(閉山期)に登ってもいいですか?
A:勧めません。閉山期は登山道が通行止めで、山小屋も閉まり、雪と強風で極めて危険です。山梨県は登山を控えるよう呼びかけ、静岡県側の登山道も冬期閉鎖(全面通行止め)になっています。
Q:入山料(通行料)はいくらですか?
A:2026年は山梨県側・静岡県側とも1人4,000円でした。2027年の金額や予約の方法は、春以降に各県の公式サイトで発表されます。
Q:日帰り(弾丸登山)はできますか?
A:2026年は14時〜翌3時の入山に山小屋の予約などが必要になり、夜通し登る弾丸登山はできません。日帰りの場合は早朝に出発し、余裕をもって下山する計画にしましょう。
Q:トイレはありますか?
A:開山期は五合目や山小屋にトイレがあります(有料の所が多いので小銭を用意)。閉山期は使えません。
※本記事の作成にはAIを活用し、製品の仕様は各公式サイトの掲載情報(確認日時点)と照合しています。





